機械設計論Ⅱ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 機械設計論Ⅱ
科目番号 0122 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 機械電気工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 畑村洋太郎編著、実際の設計研究会著、「実際の設計「改定新版」日刊工業新聞社
担当教員 西村 太志

到達目標

複合分野にわたる知識を有機的に結びつける設計能力を身につけるため、
1.機械要素の種類と用途を理解し、設計ができる。
2.要求機能が与えられた場合の具体的展開を計画し、具現化できる。
3.俯瞰&総合的な視点からの設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械要素の設計機械要素の種類と用途を完全に理解し、確実に設計ができる。機械要素の種類と用途を理解し、設計ができる。機械要素の種類と用途を理解できず、設計ができない。
具体的な展開要求機能が与えられた場合の具体的展開を総合的に理解し、具現化かつ応用ができる。要求機能が与えられた場合の具体的展開をに理解し、具現化できる。要求機能が与えられた場合の具体的展開をに理解し、具現化できない。
俯瞰&総合的な設計俯瞰&総合的な視点からの設計が確実にできる。俯瞰&総合的な視点からの設計ができる。俯瞰&総合的な視点からの設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械設計は、機械工学の知識を活用して新しい機械製品を創りだす活動として重要であり、設計目標を達成する解を見出し、それが正しく機能することを確認する一連の知的作業である。5年次では4年次に引き続き、機構、材料、加工法を始めとする工学の基礎を総合して広義の機械設計の基本的な考え方を理解する。
授業の進め方・方法:
4年次に引き続き、機械要素について学習した後、設計プロセスの主要な部分について実践的な機械設計に必要な考え方を習得する。前半は、教科書を中心に、後半については、適宜プリントを配布して説明が行う。
その内容を確実に理解し身につけるために、予習復習は必須である。
尚、保守・保全については外部講師による特別講義となる場合がある。
注意点:
この科目は学修単位科目のため、以下のような自学自修を必要とする。
 事前・事後学習として教科書の該当ページの予習・復習 毎回各30分(計12時間)
 中間課題レポート作成準備 3時間
最終成績=各授業における課題の平均:50%+中間課題:20%+期末試験:30%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション及び概要説明 授業の狙い、概要、進め方等について理解する。
2週 制動装置 ブレーキの原理と種類を理解し、ブレーキ容量が計算できる。
3週 カム 機械の運動を理解し、カム機構の設計ができる。
4週 リンク 4節連鎖機構を理解し、リンク機構の設計ができる。
5週 ばね ばねの用途と種類を理解し、ばねの設計ができる。
6週 設計の意義「設計とはどんなものか?」 心構え、基本的視点、機械と設計の発展について理解する。また、設計の意義を踏まえ持続可能な開発の必要性についても理解し、説明できる。
7週 設計のプロセス「何をどんな手順で決めるか?」 全体プロセスと決定する事柄について理解し、説明できる。
8週 設計のプロセス「何をどんな手順で決めるか?」 企画、構想設計、開発計画、詳細設計、製作、検査・試験、設計の後工程(特許、対外発表)について理解し、説明できる。
4thQ
9週 中間課題
【コンプライアンス(法・規格・基準への適合性)】
コンプライアンスの重要性、法、規格、基準、標準について(体系、事例による説明)調べ、レポートにまとめる。
10週 設計の構想をつくる「考えをどうつくるか?」(1) 構想設計時の心構え、思考方法、全体像を描く、顧客提供価値の考え方を理解し、説明できる。
11週 設計の構想をつくる「考えをどうつくるか?」(2) 要求機能の考え方、機構・構造の全体像を描くことを理解し、説明できる。
12週 機能と機構の実現「考えを具体化するか?」 機能とシステム、基本機能と機械要素、エレクトロニクス、ソフトウェア、機能から機構への展開、メカトロニクスの将来について理解し、説明できる。
13週 保守・保全 保守・保全の概要、保全方式とその特徴、設備診断技術について、ライフサイクルアセスメントについて理解し、説明できる。
14週 技術の将来と設計 これからの社会の中で技術の将来がどうなっていくか考え、設計者として何をどう考えて行動していくべきか理解し、説明できる。
15週 期末試験 学習した内容の理解度を確認する。
16週 答案返却・総括など 期末試験の解答をする。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理技術者倫理説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後9
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3後9
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3後9
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後6
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4後4
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。4後4
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4後3
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。4後3

評価割合

各授業における課題中間課題期末試験合計
総合評価割合502030100
基礎的能力0000
専門的能力502030100
分野横断的能力0000