到達目標
1.伝熱について理解すること.
2.沸騰について理解すること.
3.蒸気サイクルについて理解すること.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 伝熱について理解し,これに関する問題を解くことができる. | 伝熱について理解し,これに関する問題をある程度解くことができる. | 伝熱について理解されず,これに関する問題を解くことができない. |
評価項目2 | 沸騰について理解し,これに関する問題を解くことができる. | 沸騰について理解し,これに関する問題をある程度解くことができる. | 沸騰について理解されず,これに関する問題を解くことができない. |
評価項目3 | 蒸気サイクルについて理解し,これに関する問題を解くことができる. | 蒸気サイクルについて理解し,これに関する問題をある程度解くことができる. | 蒸気サイクルについて理解されず,これに関する問題を解くことができない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この講義は,本校の教育目標のうち「基礎力(専門)」を養う科目である.熱工学は,工業製品のほとんどに関わりをもつ学問であり,機械工学において重要な分野である.授業では,熱移動と相変化についてあつかう.熱伝導,熱対流,熱放射を終えた後に沸騰と蒸気サイクルについて講義する.この科目は,製造業関連の職業能力開発支援を担当していた教員が,その経験を活かし,熱工学について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
熱工学は,4年生で学ぶ工業熱力学よりも更に工学的な問題を扱う.将来,現実の問題を扱うときに本質を見抜く力をつけるためにも,工業熱力学を復習しより深い理解につなげてほしい.なお,毎週水曜日の16時~17時をオフィスアワーとするので,質問などがある学生は担当教員の研究室に来ること.
また,次のような自学自習を45時間以上行うこと.
・授業内容を理解するため,予め配布したプリントや教科書で予習する.
・授業内容の理解を深めるため,復習を行う.
・課題を与えるので,レポートを作成する.
・定期試験の準備を行う.
注意点:
授業での到達目標が達成され,専門基礎的な原理の理解と応用力が習得されたかを評価する.成績は定期試験の得点,演習の得点の合計によって評価する.成績の評価は,定期試験,演習・小テストの点数により行う.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス,伝熱概論 |
伝熱の応用先について理解し説明できる.
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2週 |
伝熱の三形態 |
伝熱の三形態について理解し説明できる.
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3週 |
定常熱伝導 |
定常熱伝導について理解し説明できる.
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4週 |
二次元熱伝導 |
二次元定常熱伝導について理解し説明できる.
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5週 |
非定常熱伝導 |
非定常熱伝導について理解し説明できる.
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6週 |
強制対流熱の流れ状態 |
強制対流熱の流れ状態について理解し説明できる.
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7週 |
強制対流熱伝達 層流 |
強制対流熱伝達 層流について理解し説明できる.
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8週 |
前期中間までの復習(前期中間試験) |
前期中間までに習った内容を理解する.
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2ndQ |
9週 |
強制対流熱伝達 乱流 |
強制対流熱伝達 乱流について理解し説明できる.
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10週 |
物体まわりの熱伝達 |
物体まわりの熱伝達について理解し説明できる.
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11週 |
自然対流熱伝達 |
自然対流熱伝達について理解し説明できる.
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12週 |
放射の性質 |
放射の性質について理解し説明できる.
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13週 |
放射伝熱 |
放射伝熱について理解し説明できる.
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14週 |
相変化を伴う熱伝達 沸騰 |
相変化を伴う熱伝達 沸騰について理解し説明できる.
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15週 |
前期末間試験 |
前期末までに習った内容を理解する.
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16週 |
復習 |
前期末までに習った内容について,自らの課題を認識し修正できる.
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス,熱工学の応用事例 |
熱工学の全体像を理解する.
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2週 |
水の固・液・気体相成立と温度,圧力の関係 |
水の固・液・気体相成立と温度,圧力の関係を理解する.
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3週 |
圧縮水,飽和蒸気,過熱蒸気,臨界点 |
圧縮水,飽和蒸気,過熱蒸気,臨界点
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4週 |
温度・圧力基準飽和蒸気表,過熱蒸気表 |
温度・圧力基準飽和蒸気表,過熱蒸気表を理解する.
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5週 |
乾き度,各状態での状態量の求め方 |
乾き度,各状態での状態量の求め方を理解する.
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6週 |
蒸気の等圧,等温,断熱変化と絞り |
蒸気の等圧,等温,断熱変化と絞りを理解する.
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7週 |
蒸気表と蒸気線図(h-s線図)(T-s線図)(p-h線図) |
蒸気表と蒸気線図(h-s線図)(T-s線図)(p-h線図)を理解する.
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8週 |
蒸気表と蒸気線図(h-s線図)(T-s線図)(p-h線図) |
蒸気表と蒸気線図(h-s線図)(T-s線図)(p-h線図)を理解する.
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4thQ |
9週 |
ランキンサイクル |
ランキンサイクルを理解する.
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10週 |
入口圧力の影響 |
入口圧力の影響を理解する.
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11週 |
入口温度の影響 |
入口温度の影響を理解する.
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12週 |
背圧の影響 |
背圧の影響を理解する.
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13週 |
再生サイクル |
再生サイクルを理解する.
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14週 |
再熱サイクル |
再熱サイクルを理解する.
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15週 |
学年末試験 |
学年末までに習った内容を理解する.
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16週 |
復習 |
学年末までに習った内容について,自らの課題を認識し修正できる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 3 | |
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。 | 3 | |
熱力学の第一法則を説明できる。 | 3 | |
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。 | 3 | |
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。 | 3 | |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。 | 3 | |
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。 | 3 | |
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。 | 3 | |
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。 | 3 | |
熱力学の第二法則を説明できる。 | 3 | |
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。 | 3 | |
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。 | 3 | |
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。 | 3 | |
サイクルをT-s線図で表現できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 30 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |