科目基礎情報

学校 広島商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 物理
科目番号 1911009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 一般教科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「物理基礎」 高木堅志郎、植松恒夫編 (啓林館)、「物理」 高木堅志郎、植松恒夫編(啓林館)、「学習到達度試験(物理)過去問演習」 藤原滋泰 ( http://www.hiroshima-cmt.ac.jp/faculty/ippan/007.html )/参考図書:「機械系の運動と振動の基礎・基本」 瀧口三千弘・藤野俊和・藤原滋泰 (海文堂)
担当教員 藤原 滋泰

到達目標

(1) 物理の科目を学び、自然現象を科学的に説明できるとともに、各学科の専門科目を理解できる能力を身につける授業を行う。
(2) 自動車の様な乗り物の運動や、ボールの運動の様な、速さや動く向きが絶えず変化し、良く観察すると複雑な運動を正確に表す方法を学ぶ。
(3) 物を持ち上げたり運んだりするには力が必要であり、身の回りの運動する物体には、重力や摩擦力が働いている。この様な力の性質を学び、物体に力が働いた時の運動状態について学習する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1等加速度直線運動についての公式や計算式を導出することができる。複雑な問題に対しても、v-tグラフやx-tグラフなどを活用した計算ができる。平均の速度と瞬間の速度、相対速度、加速度、等加速度直線運動、加速度が負の運動、自由落下、鉛直投げ下ろし、鉛直投げ上げについての基本的な計算ができる。速度、加速度、変位の基本的な概念を理解しておらず、自由落下や鉛直投げおろしについての基本的な計算が出来ない。
評価項目2力の概念と各法則について理解しており、複雑な合成や分解の計算結果を運動方程式に正しく代入し、計算することも出来る。力の種類と単位、フックの法則、力の合成と分解、力の成分、力の釣り合い、作用・反作用の法則、慣性の法則、運動の法則について説明でき、運動方程式を解ける。力についての基本的な概念を説明できず、力についての法則も理解出来ない。運動方程式を立てることも出来ない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
(1) 物理の科目を学び、自然現象を科学的に説明できるとともに、各学科の専門科目を理解できる能力を身につける授業を行う。
(2) 自動車の様な乗り物の運動や、ボールの運動の様な、速さや動く向きが絶えず変化し、良く観察すると複雑な運動を正確に表す方法を学ぶ。
(3) 物を持ち上げたり運んだりするには力が必要であり、身の回りの運動する物体には、重力や摩擦力が働いている。この様な力の性質を学び、物体に力が働いた時の運動状態について学習する。
授業の進め方・方法:
(1) 講義を行い、ノートをとってもらった後に、演習プリントを配布し、問題を解いてもらう。
(2) 問題を解き、発表する際には、質疑応答を行うことで互いの理解を深める様にする。
(3) 理解した内容をチェックするために、Blackboardのオンラインテストを受講して下さい。
(4) Blackboardから配信している、学習到達度試験対策の電子書籍をダウンロードして、問題演習に役立てて下さい。
注意点:
(1) 物理量の持つ意味と単位を明確に理解する。例えば、電子、電流、磁界、加速度、力、運動の法則、運動方程式、モーメントと重心、熱量、比熱、理想気体といった用語を自分の言葉で説明出来るくらい明確に理解する。用語の捕らえ方の違いから来る誤解を招かない様に注意する。
(2) 用語の意味を踏まえた上で、法則の意味(イメージ)がつかめているかどうか、公式の導出過程が解ったかどうかを確認する。ノートに枠で囲ってある式は必ず覚える。
(3) 特に試験前には、演習プリントを自力で解き直す(最初から、ノートや解答を見て答えだけを探そうとしない)。自分で考えながら解く事で、法則の適用の仕方を身に付ける。
(4) 授業態度を含め、あたりまえの事をきちんとやる。苦手だからこそ、ノート、演習プリントは完全に提出できる様、毎時間、常に整えておきましょう。
試験問題の大半を占める演習プリントの問題を解ける様にしておく。解けない場合は、必ず質問して下さい。質問をする時は、ノートやプリントを持って来て下さい。
(5) 何が足りなかったから解けなかったのか、何が理解出来ていれば解けていたのかを認識出来る様に、ある程度の長時間を掛けて頑張って下さい。
(6) 専門科目の「工業力学」、「材料力学」、「電気回路」、「電子電気工学」、「電磁気学」、「応用物理」等に発展して行く為の基礎を取り扱う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 0.測定値の処理と有効数字 0-(1)測定値の処理と有効数字の取り扱いが出来るようになる。
2週 1.速度・加速度・変位 1-(1) 平均の速度と瞬間の速度を求めることが出来る。
3週 1.速度・加速度・変位 1-(2) 相対速度を求めることが出来る。
4週 1.速度・加速度・変位 1-(3) 加速度、加速度が負の運動についての計算ができる。
5週 1.速度・加速度・変位 1-(4) 等加速度直線運動についての計算ができる。
6週 1.速度・加速度・変位 1-(5) 自由落下、鉛直投げ下ろしについての問題が解ける。
7週 1.速度・加速度・変位 1-(6) 鉛直投げ上げについての問題が解ける。
8週 後期中間試験
答案返却・解説
4thQ
9週 1.速度・加速度・変位 1-(7) 水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。
10週 2.力 2-(1) 力の3要素、力の種類と単位について何も見ないで説明できる。
11週 2.力 2-(2) フックの法則を用いて、弾性力を求めることが出来る。
12週 2.力 2-(3) 力の合成と分解、力の成分の和についての問題が解ける。
13週 2.力 2-(4) 作用・反作用の法則についての問題が解ける。
14週 3.運動の法則 3-(1) 慣性の法則、運動の法則について説明でき、問題を解くことができる。
15週 3.運動の法則 3-(2) 運動方程式、重力と質量、単位と次元について説明でき、運動方程式を解くことができる。
16週 学年末試験
答案返却・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後2,後4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3後3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3後5,後6,後7,後9
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3後2,後3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3後2,後4
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後6,後7
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後9
物体に作用する力を図示することができる。3後10,後13
力の合成と分解をすることができる。3後10,後12
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3後15
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3後11
慣性の法則について説明できる。3後14
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3後13
運動方程式を用いた計算ができる。3後15
運動の法則について説明できる。3後14
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3後9
安全を確保して、実験を行うことができる。3後9
実験報告書を決められた形式で作成できる。3後9
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3後1,後9
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後9

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701002000100
基礎的能力4050200065
専門的能力305000035
分野横断的能力0000000