高電圧工学

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 高電圧工学
科目番号 0025 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 植月唯夫,松原孝史,箕田充志;「高電圧工学」;コロナ社 
担当教員 松原 孝史

到達目標

1)気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論を理解する。
2)高電圧の発生方式の種類と特徴を理解する。
3)高電圧測定の種類と特徴を理解する。
4)高電圧機器の種類と特徴を理解する。
5)高電圧の応用技術についてその種類と用途を理解する。 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論をよく理解している。気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論のある程度の理解がある。気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論が理解できていない。
評価項目2高電圧の発生方式の種類と特徴をよく理解している。 高電圧の発生方式の種類と特徴のある程度の理解がある。 高電圧の発生方式の種類と特徴が理解できていない。
評価項目3高電圧測定の種類と特徴をよく理解している。 高電圧測定の種類と特徴のある程度の理解がある。 高電圧測定の種類と特徴が理解できていない。
評価項目4高電圧機器の種類と特徴をよく理解している。高電圧機器の種類と特徴のある程度の理解がある。高電圧機器の種類と特徴が理解できていない。
評価項目5高電圧の応用技術についてその種類と用途をよく理解している。高電圧の応用技術についてその種類と用途のある程度の理解がある。高電圧の応用技術についてその種類と用途が理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 近年ますます高圧化される電力送電系統は、100万ボルト送電の時代に入ろうとしている。本講義では、放電現象の基礎理論から始めて高電圧の発生、測定、高電圧機器、高電圧の応用、高電圧試験および超高圧技術の概要と問題点などを理解する。  
授業の進め方・方法:
プロジェクターと板書による講義中心の授業となるが、ノートを取り自分で調べたことを注釈として書き込むことが理解を高めることになる。高電圧実験を通して高電圧機器などの実際をできるだけたくさん見せるように心掛けている。また、教科書にない試料写真や図表を配布する。
なお、本科目は学修単位であるので次のような自学自習を60時間以上行うこと。
1)授業中配布する演習問題、教科書の章末問題を回答してレポートする。(約30時間)
2)放電現象に関する法則、定理についての調査レポート。(約10時間)
3)高電圧発生、高電圧機器、高電圧応用に関する課題レポート。(約20時間)  
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業ガイダンスおよび高電圧技術の必要性と電圧区分
2週 熱運動気体分子のマクスウエル・ボルツマン速度分布特性 気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論を理解する。
3週 タウンゼントの放電理論,ストリーマ理論 気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論を理解する。
4週 パッシェンの法則とV字形曲線,放電に影響する因子 気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論を理解する。
5週 コロナ放電、グロー放電、アーク放電の特徴 気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論を理解する。
6週 液体誘電体の絶縁破壊理論 気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論を理解する。
7週 固体誘電体の絶縁破壊理論,複合誘電体の絶縁破壊理論 気体、液体、固体絶縁材料の絶縁破壊理論を理解する。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験用変圧器と交流高電圧の発生,直流高電圧の発生 高電圧の発生方式の種類と特徴を理解する。
10週 雷インパルス電圧の発生 高電圧の発生方式の種類と特徴を理解する。
11週 交流,直流高電圧の測定法 高電圧測定の種類と特徴を理解する。
12週 雷インパルス電圧の測定法,光学的手法による高電圧測定法 高電圧測定の種類と特徴を理解する。
13週 碍子、ブッシング、遮断器、避雷器、GISなどの高電圧機器 高電圧機器の種類と特徴を理解する。
14週 電気集塵器、静電選別器、電子コピーなどの高電圧の工学的応用 高電圧の応用技術についてその種類と用途を理解する。
15週 高電圧試験法 高電圧測定の種類と特徴を理解する。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。3
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。3
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。3
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。3
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000