制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 制御工学Ⅱ
科目番号 1137 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 制御工学 〜技術者のための、理論・設計から実装まで〜(実教出版)
担当教員 渡辺 創

到達目標

1.周波数応答の概要を説明できる。
2.制御系の安定性について説明できる。
3.伝達関数を説明できてブロック線図を適用できる。
4.制御系の応答について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実際の制御系に対し、周波数特性・過渡特性・定常特性に基づいた説明ができる。制御系の周波数特性・過渡特性・定常特性を理解し、説明できる。制御系の周波数特性・過渡特性・定常特性を理解し、説明できない。
評価項目2複数の安定判別法を適用して制御系を安定にする条件を求めることができる。複数の安定判別法を理解し、それを適用して制御系の安定・不安定を判別できる。複数の安定判別法を理解し、それを適用して制御系の安定・不安定を判別できない。
評価項目3安定性と速応性のトレードオフが理解でき,安定余裕から安定度が説明できる。安定性と速応性のトレードオフが理解できる。安定性と速応性のトレードオフが理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育プログラムの学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
JABEE 2.1(1)① 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (3)① 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 2.1(1)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
制御工学の基礎である線形システムの自動制御について,実際の制御システムの計画,設計,製作,調整に必要な 基礎的知識の習得を目標とする。特に制御工学IIにおいては制御対象の周波数特性,制御系の安定性及び速応性など系の質を解析するために必要な基本的手法に関する理解と習得を主要な目標とする。
授業の進め方・方法:
本授業においては反転授業を実施する予定である。すなわち事前に配布する音声解説付き動画を授業前に事前に自己学習し、授業時間帯は学修してきた内容に関する演習を実施する。
そのため、事前学修を怠ると演習の内容に全くついて行けないので、必ず事前学修に取り組んでから参加すること。
また、演習中において分からない点があればその都度質問をし,積極的に理解を深めるようにすること.
なお、本科目は中間試験を実施するため、中間試験の成績と期末試験の成績を1:1で取り扱い、その平均を総合評価の50%として取り扱う.
毎回小テストを実施する予定なので,必ず復習を実施すること.
注意点:
提出物は期限内に提出したもののみ評価する。公共交通機関の遅延や特別に配慮すべき事情でない限り,授業開始時間帯の出欠確認時に不在の者は欠席扱いとする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 制御工学1の復習 制御工学1で取り扱った基本的な内容が説明出来る
2週 制御工学1の復習 制御工学1で取り扱った基本的な内容が説明出来る
3週 周波数特性 周波数特性の基本的な考え方を理解し,伝達関数から周波数伝達関数を計算でき、複素数形式および極形式で表現できる
4週 周波数特性 積分系,一次系,二次系といった基本的な伝達関数の周波数特性が計算出来る
5週 ベクトル軌跡とボード線図 1次遅れ系と2次遅れ系のベクトル軌跡が描ける。
6週 ベクトル軌跡とボード線図 積分系および1次遅れ系のボード線図が描ける。積分系および1次遅れ系のボード線図が合成できる。
7週 極配置と安定性・応答性の関係性 安定と不安定,高速応答と低速応答,振動系と非振動系のそれぞれについて,極の配置と時間応答上の違いを説明できる
8週 安定判別法について ラウス・ナイキストの安定判別法について,基本的な考え方が理解出来る
2ndQ
9週 安定余裕 安定余裕の概念が理解出来,ナイキスト線図とボード線図から安定余裕が読み取れる
10週 フィードバック系の定常特性 過渡特性の評価指標についていくつかの指標を区別し,読み取ることが出来る
11週 フィードバック系の定常特性 目標値応答・外乱応答に対する考え方を理解できる
12週 目標値と外乱に対する定常偏差 最終値の定理を用いて簡単な計算が出来る
13週 目標値と外乱に対する定常偏差 最終値の定理を用いて簡単な計算が出来る
14週 制御系設計 フィードバック制御とフィードフォワード制御の違いを理解出来る
PID制御系の特徴について理解し,簡単な設計法を用いて設計が出来る
15週 制御系設計 フィードバック制御とフィードフォワード制御の違いを理解出来る
PID制御系の特徴について理解し,簡単な設計法を用いて設計が出来る
16週 期末試験返却 解答が理解できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御制御系の過渡特性について説明できる。4
制御系の定常特性について説明できる。4
制御系の周波数特性について説明できる。4
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4

評価割合

試験(中間試験と期末試験)課題・小テスト合計
総合評価割合5050100
専門的能力5050100