情報処理Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報処理Ⅰ
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 〔教科書〕よくわかるC言語 ――イメージと例題で理解する―― 長谷川聡 近代科学社 〔参考書・補助教材〕自作教材(適宜配布予定)
担当教員 渡辺 創

到達目標

本科目では,様々なソフトウェアの開発に利用されているプログラミング言語であるC言語を修得することを最終目的とし,まずは基本的なC言語文法の理解を目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
2進数・10進数・16進数について概念を理解し、相互に変換することができる2進数・10進数・16進数の整数値だけでなく小数値についても、相互に変換することができる2進数・10進数・16進数について理解し、整数値について、相互に変換することができる2進数・10進数・16進数について理解できているが、相互変換は不十分である
データの型や変数定義方法を理解し、利用することができる与えられた課題に合わせて複数の型を選ぶことができ、プログラムの中で複数の型を定義できるデータの型や変数定義方法を理解し、指定された型で変数を定義できるデータの型や変数定義方法を理解しているが、変数ができない
printf関数 やscanf関数を使い、画面出力やキーボード入力を利用する事ができる一つのプログラムの中で、printf関数もscanf関数も複数個使いこなす事ができるprintf関数、scanf関数の文法を理解し、一つ使いこなす事ができるprintf関数、scanf関数の文法を理解が不十分で、使いこなす事ができない
if、for、whileなどの条件分岐や繰り返しを用いてプログラムを作成する事ができる要求に応じてif、for、whileが二つ以上組み合わさったプログラムを作成する事ができるif、for、whileの文法を理解し、単独で利用する事ができるif、for、whileの文法を理解が不十分で、単独でも利用する事ができない
一次元配列、二次元配列の使い方を理解し、プログラムを作成する事ができる一次元配列、二次元配列を定義し、繰り返し構文と組み合わせたプログラムを作成する事ができる一次元配列、二次元配列を定義し、変数として利用することができる一次元配列、二次元配列を定義することができるが、変数として利用することができない

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-b 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
プログラミングはIT技術が発展している現在において技術者に要求される必須技術の一つである.実際にPCを用いてプログラムを構築し,実行させることでC言語とハードウェアの操作方法の理解を一層深めることができる.3年次の情報処理IではC言語の基礎を学習し,基本的なC言語のプログラムを理解し,作成できるようにする.本科目は,3年後期開講の情報処理II,4年次開講の工学実験、創造実習および5年次の卒業研究と関連している.
授業の進め方・方法:
数値の取り扱いについては教室で、C言語のプログラミングについてはICT実習室で行う.
注意点:
C言語でプログラムを作成するためには,C言語のプログラミングに使用するソフトウェアの使用方法を習得し,C言語の文法についてしっかりと理解し,プログラム作成に利用できることが重要である.このため,分からない点があればその都度質問をし,積極的に理解を深めるようにすること.また、自身で自由に利用できるPC環境がある場合は、演習の環境を構築し、数多くの例題に取り組むことを期待する.
なお、本科目は中間試験を実施するため、中間試験の成績と期末試験の成績を1:1で取り扱い、その平均を総合評価の50%として取り扱う.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報処理を学ぶ意義
PCにおける数値の取扱い①
機械工学科で情報処理を学ぶ意義を理解する。
10進数,2進数, 16進数の数の表記法について,説明できる
2週 PCにおける数値の取扱い② 10進数,2進数, 16進数の相互変換について理解し,計算できる
3週 PCにおける数値の取扱い③ 10進数,2進数, 16進数の小数表現について理解し,計算できる
4週 C言語のプログラミングの仕方
入出力と数値演算①
C言語のプログラム作成方法について理解し,そのプログラミングソフトを使用することができる
5週 入出力と数値演算② 変数と値,データの型とデータの入出力,演算と演算子について理解し,C言語の簡単なプログラムを作成できる
6週 入出力と数値演算③ printfとscanfを使った入出力の取り扱いができる
7週 入出力と数値演算④ printfとscanfを組み合わせた入出力の取り扱いができる
8週 制御構造① C言語におけるif文などの基本的な分岐の概念が説明できる
2ndQ
9週 制御構造② C言語におけるwhile文など条件判定繰り返しの概念が説明できる
10週 制御構造③ C言語におけるfor文などの回数限定繰り返しの概念が説明できる
11週 制御構造④ if、while、forを組み合わせたプログラムが作成できる
12週 配列① 1次元配列の概念を理解し,利用することができる
13週 配列② 2次元配列の概念を理解し,利用することができる
14週 配列③ 1次元配列、2次元配列と繰り返し構文を組み合わせたプログラムが作成できる
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する.(非評価項目)
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前1,前2,前3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。4前4
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。4前4,前5,前6,前7
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。4前4,前5,前6,前7
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。3
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。3
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。3
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。3
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。3
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。3
情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。4前4
定数と変数を説明できる。4前5,前6,前7
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。4前5,前6,前7
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。4前5,前6,前7
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。4前5,前6,前7
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。4前6,前7
条件判断プログラムを作成できる。4前8,前9,前10,前11
繰り返し処理プログラムを作成できる。4前8,前9,前10,前11
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。4前12,前13,前14

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力10010
専門的能力405090
分野横断的能力000