工学設計

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 工学設計
科目番号 2019-49 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械製図(実教出版),必要に応じてプリントを配布する.
担当教員 小林 隆志,山中 仁

到達目標

1.材料力学,機械設計法の知識を総合して,機械装置の構想設計ができる.
2.グループ作業を通じて協調して取り組み,問題解決のためのコミュニケーション能力を習得できる.
3.専門技術に関する基礎知識を有効に活用できる.
4.構想までの経過を発表資料にまとめ,説明できる.
5.指示のあった課題を期日までに作成し,提出できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料力学,機械設計法の知識を総合して,機械装置の構想設計ができ,さらに独自の工夫も加えることができる.材料力学,機械設計法の知識を総合して,機械装置の構想設計ができる.材料力学,機械設計法の知識を総合して,機械装置の構想設計ができない.
評価項目2グループ作業を通じて協調して取り組み,問題解決のためのコミュニケーション能力を習得でき,強いリーダシップを発揮できる.グループ作業を通じて協調して取り組み,問題解決のためのコミュニケーション能力を習得できる.グループ作業を通じて協調して取り組み,問題解決のためのコミュニケーション能力を習得できない.
評価項目3専門技術に関する基礎知識を高度に活用できる.専門技術に関する基礎知識を概ね活用できる.専門技術に関する基礎知識を有効に活用できない.
評価項目4構想までの経過を発表資料にまとめ,第3者にわかりやすく説明できる.構想までの経過を発表資料にまとめ,説明できる.構想までの経過を発表資料にまとめ,説明できない.
評価項目5指示のあった課題を期日までに作成し/提出し,レビューに従い完成度を高めることができる.指示のあった課題を期日までに作成し,提出できる.指示のあった課題を期日までに作成し,提出できない.

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では機械装置の設計を行う.製品のもつべき機能,それを達成するための機構などをグループワークにより具体化し,計画図(構想図)までを作成するプロセスを経て,設計上位の一連の流れを理解する.さらに構想設計までの全プロセスをまとめて討論発表会を行い,プレゼンテーション能力の向上も図る.また,グループで活動することによって,協調性や指導力などを涵養する.また,この科目は企業で商業用輪転機の設計を担当していた教員が,その経験を活かし,機械設計の具体的なプロセスについて演習形式(グループワーク)で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
講義およびグループワーク
※仕様書,計算書,計画図等提出物については要所要所にて仮提出をし,教員のチェックを受ける.チェック後はコメントをつけて返却するので,最終提出までに指摘事項を修正して提出する.
※グループワークが主体となるが,エンジニアリングデザインの理解度を確認するためのレポートを授業最終回までに提出する.レポートに記載する内容は,講義中に指示をする.
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行います。ただし、適宜再試や追加課題を課し、加点することがあります。
2.中間試験を授業時間内に実施することがあります。
3.この科目は学修単位科目であり、1単位あたり15時間の対面授業を実施します。併せて1単位あたり30時間の事前学習・事後学習が必要となります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション・エンジニアリングデザイン概論 機械設計の大まかな流れが理解できる.
機械設計におけるエンジニアリングデザインの重要性が説明できる.
2週 グループワーク(仕様の作成) 与えられた課題に対し,グループで仕様を作成し,仕様書にまとめることができる.
3週 グループワーク(仕様の作成) 与えられた課題に対し,グループで仕様を作成し,仕様書にまとめることができる.
4週 グループワーク(仕様の作成)※仕様書仮提出期限 与えられた課題に対し,グループで仕様を作成し,仕様書にまとめることができる.
5週 グループワーク(機構の検討) 作成した仕様書に対し,グループで議論し,複数の実現可能な機構を提案することができる.
6週 グループワーク(機構の検討) 作成した仕様書に対し,グループで議論し,複数の実現可能な機構を提案することができる.
7週 グループワーク(機構の検討) 作成した仕様書に対し,グループで議論し,複数の実現可能な機構を提案することができる.
8週 グループワーク(計画図の作成・設計計算・詳細検討) 提案した機構に対し,グループで議論し,計画図および必要な設計計算や詳細を検討できる.
2ndQ
9週 グループワーク(計画図の作成・設計計算・詳細検討) 提案した機構に対し,グループで議論し,計画図および必要な設計計算や詳細を検討できる.
10週 グループワーク(計画図の作成・設計計算・詳細検討) 提案した機構に対し,グループで議論し,計画図および必要な設計計算や詳細を検討できる.
11週 グループワーク(計画図の作成・設計計算・詳細検討) 提案した機構に対し,グループで議論し,計画図および必要な設計計算や詳細を検討できる.
12週 グループワーク(計画図の作成・設計計算・詳細検討) 提案した機構に対し,グループで議論し,計画図および必要な設計計算や詳細を検討できる.
13週 グループワーク(計画図の作成・設計計算・詳細検討)※仕様書,計算書,計画図提出期限 実施した全ての設計に対し,グループで役割分担をして適切な資料にまとめることができる.
14週 グループワーク(仕様に対する評価・検討・発表資料作成)※発表資料提出期限 自らのグループで設計した内容について,客観的な視点から評価し,わかりやすく発表資料にまとめることができる.
15週 発表会・講評・アンケート 自らのグループで設計した内容について,客観的な視点から評価し,わかりやすく伝えることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

グループワーク課題レポート相互評価態度(積極性)ポートフォリオその他合計
総合評価割合405001000100
基礎的能力0000000
専門的能力405001000100
分野横断的能力0000000