工作実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 工作実習Ⅰ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 鹿児島高専実習書
担当教員 椎 保幸,白石 貴行

到達目標

各種工作法の基礎実技習得を通して,理論と実際の対比,原理・原則に基づく仕組みの体得,応用力・判断力・総合力の養成を図り,あわせて安全作業の重要性を体得させる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
製品を作るための工作法の概念や各種方法を理解し、製品を製作できる。各種工作法の基本的な原理を理解し、精度の高い製品を安全に製作する方法および工作機械の操作を説明できる。各種工作法の基本的な原理を理解し、製品を製作する方法および工作機械の操作を説明できる。各種工作法の基本的な原理および工作機械の操作を説明できない。
各種工具や計測器具の基本的な原理および操作を理解し、安全に使用できる。各種工具および計測器具の基本的な原理を理解し、精度よく測定を行うことができる。各種工具および計測器具の基本的な原理を理解し、測定を行うことができる。各種工具および計測器具の基本的な原理および測定方法を説明できない。
実習内容および安全作業を理解し、他者に説明できる。各種工作法および工具の基本的な原理を理解し、安全かつ正確に製品を製作する方法についてレポートにまとめることができる。各種工作法および工具の基本的な原理および安全に製品を製作する方法についてレポートにまとめることができる。各種工作法および工具の基本的な原理および安全作業についてレポートにまとめることができない。

学科の到達目標項目との関係

本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 3-c 説明 閉じる
本科(準学士課程)の学習・教育到達目標 4-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
座学の機械工作法で学習した理論と本科目での実践との有機的結合により,加工方法の原理や適切な材料選択および工作機械の運動について理解が深まり,実際の生産現場に適応できる技能能力が養成される.
授業の進め方・方法:
実習心得を守り安全に作業すること.実習テーマの終了時に,担当者から実習レポートの提出の指示があるので,指示された日時までに必ず提出すること.
注意点:
報告書作成のために実習内容や実習手順等を実習ノートにメモしておくこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 安全教育およびレポート指導 機械加工(旋盤)に関する安全対策が説明できる。また、レポートの作成手順が説明できる。
2週 機械加工(旋盤) 旋盤の各部名称および操作法を説明できる.
3週 機械加工(旋盤) バイトの種類および取り扱い方法を説明できる.
4週 機械加工(旋盤) 測定器の取り扱い方法を説明できる.
5週 機械加工(旋盤) 外丸削り,端面削り,テーパ削りを実践できる.
6週 機械加工(旋盤) 切削条件について説明できる.
7週 機械加工(旋盤) ネジ加工を実践できる.
8週 安全教育およびレポート指導 各種測定器の使用方法が説明できる。また、レポートの作成手順が説明できる。
2ndQ
9週 測定器の製作 3D-CADの操作方法を説明できる。
10週 測定器の製作 3D-CADを使ってノギスを設計することができる。
11週 測定実習 ノギス、マイクロメータを使って寸法を測定することができる。
12週 手仕上げ ボール盤を用いて穴あけ加工が実践できる。
13週 手仕上げ タップ、ダイスを用いたねじ切り加工が実践できる。
14週 手仕上げ やすり等を用いた仕上げ加工が実践できる。
15週 レポート指導 レポートを作成することができる。
16週
後期
3rdQ
1週 安全教育およびレポート指導 鍛造・鋳造に関する安全対策が説明できる。また、レポートの作成手順が説明できる。
2週 鍛造 鍛造の基本的な加工原理を説明できる。
3週 鋳造 砂型鋳造の基本的な原理を説明できる.
4週 鋳造 鋳造木型の製作ができる.
5週 鋳造 鋳造砂型の製作ができる.
6週 鋳造 鋳込み作業ができる.
7週 鋳造 鋳造製品の外観検査および鋳造欠陥の説明ができる.
8週 安全教育およびレポート指導 溶接およびレーザー加工に関する安全対策が説明できる。また、レポートの作成手順が説明できる。
4thQ
9週 溶接 各種溶接の加工原理について説明できる.
10週 溶接 ガス切断,ガス溶接の一連の作業ができる.
11週 溶接 ガス切断,ガス溶接の一連の作業ができる.
12週 レーザー加工 レーザー加工の原理について説明できる.
13週 レーザー加工 レーザー加工機の操作方法について説明できる.
14週 レーザー加工 レーザー加工について実践できる.
15週 レポート指導 レポートを作成することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。3
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。3
鋳物の欠陥について説明できる。3
溶接法を分類できる。3
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。3
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。3
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。3
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。3
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。3
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。3
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。3
切削工具材料の条件と種類を説明できる。3
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。3
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。3
材料塑性変形の起り方を説明できる。3
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。3
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4
やすりを用いて平面仕上げができる。4
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。4
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4
アーク溶接の基本作業ができる。4
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性法令やルールを遵守した行動をとれる。2
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合05005000100
基礎的能力0000000
専門的能力05005000100
分野横断的能力0000000