基礎生物学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 基礎生物学Ⅰ
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 創造工学科(化学・生物コース) 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 生物基礎(東京書籍)、生物(東京書籍)、ニューグローバル生物基礎(東京書籍)、ニューグローバル生物(東京書籍)、スクエア最新図説生物(第一学習社)
担当教員 南 淳

到達目標

生物多様性と生態系について原理と事例を理解し、その保全について考えることができること。
生体の恒常性の維持の仕組みについて、細胞レベル・分子レベルで理解することができ、また、健康や医療に応用して考えることができる。
生命の起源からの生物の変遷のあらましを説明でき、自然選択による生物進化について説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
生物多様性と生態系生物多様性と生態系について原理と事例をよく理解し、その保全について考えることができること。 生物多様性と生態系について原理と事例を知っている。生物多様性と生態系について原理や事例について知らない。
生体の恒常性の維持の仕組み生体の恒常性の維持の仕組みについて、細胞レベル・分子レベルで理解することができ、また、健康や医療に応用して考えることができる。生体の恒常性の維持の仕組みについて知っている。生体の恒常性の維持の仕組みについて知らない。
生物の進化自然選択による生物の進化のしくみを理解し、生物進化を説明できる。自然選択による生物の進化のしくみを理解している。自然選択による生物の進化のしくみを理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生物学の基礎として、生態学および生理学の入門的内容を取り扱う。前半は、生物多様性と生態系について原理と事例について学び、その保全について考える。後半は、生体の恒常性の維持に関して、細胞レベル・分子レベルでの仕組みについて学び、健康や医療に応用して考える。
授業の進め方・方法:
板書またはプロジェクター、モニターを使った講義形式により、双方向になるよう留意しながら、授業をすすめる。
注意点:
中間試験および期末試験を行う。ホームワーク・課題提出、受講態度も評価対象とする。

事前・事後学習、オフィスアワー

教科書を読み事前学習を行う。問題集による問題演習による事後学習を行う。
オフィスアワーは授業実施日の16:00-17:00とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 生物の多様性と生態系1:植生とその遷移
森林植生の階層構造について説明できる。植生の遷移の過程とその仕組みについて説明できる。
2週 生物の多様性と生態系2:バイオーム バイオームの水平分布と垂直分布について説明できる。
3週 生物の多様性と生態系3:生態系におけるエネルギーの流れと物質の循環 生態系の構成要素について説明できる。生態系へのエネルギーの流れについて説明できる。生態系での炭素や窒素の循環について説明できる。
4週 生物の多様性と生態系4:生態系の復元力と保全 生態系の復元力について説明できる。キーストーン種とは何か説明できる。里山の保全について説明できる。
5週 生物の多様性と生態系5:生物多様性と保全 生物多様性の価値について説明できる。生物種の絶滅の問題について理解している。外来生物と生物多様性の保全について説明できる。遺伝的かく乱について説明できる。
6週 体内環境の恒常性1:循環と体液 心臓と血液の循環について説明できる。赤血球、血小板、白血球の役割について説明できる。
7週 体内環境の恒常性2:肝臓と腎臓 肝臓の構造と様々な働きについて説明できる。腎臓による尿の生成について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 体内環境の恒常性3:自律神経系 神経系による迅速な情報のやりとりについて説明できる。人の神経系について説明できる。交感神経と副交感神経とその作用について説明できる。
10週 体内環境の恒常性4:内分泌系による調節 ホルモンと内分泌系について説明できる。標的器官と受容体について受容体について説明できる。ホルモンの分泌の調節とフィードバック制御について説明できる。自律神経系と内分泌系による協同調節について説明できる。
11週 体内環境の恒常性5:免疫 人体の生体防御の概要を説明できる。生体防御にはたらく細胞について説明できる。バリアによる生体防護を説明できる。
12週 体内環境の恒常性6:免疫2 食作用と炎症について説明できる。体液性免疫について説明できる。
13週 体内環境の恒常性7:免疫とヒト 免疫反応と病気について理解している。ワクチン、血清療法について説明できる。
14週 生物の進化1:生命の起源、原核生物と真核生物の起源 化学進化、RNAワールド、細胞の起源について説明できる。シアノバクテリアの進化と地球環境の変化について説明できる。
15週 生物の進化2:地質時代と生物の変遷 1.海での生物の繁栄、2. 植物・動物の陸上への進出、3. 裸子植物の出現と爬虫類の繁栄、4. 被子植物の出現と鳥類・哺乳類の繁栄という生物の変遷の概要について説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス・アースサイエンスライフサイエンス・アースサイエンス地球上の生物の多様性について説明できる。3
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。3
生態ピラミッドについて説明できる。3
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。3
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。3
有害物質の生物濃縮について説明できる。3
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。4
代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について説明できる。2
酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。2
光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を説明できる。2
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。2
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。2
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。2
細胞膜を通しての物質輸送による細胞の恒常性について説明できる。2
フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを説明できる。4
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。2
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。4

評価割合

定期試験ホームワーク・課題受講態度合計
総合評価割合702010000100
基礎的能力2010500035
専門的能力5010500065
分野横断的能力0000000