化学工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鶴岡工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学工学Ⅱ
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(化学・生物コース) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 ベーシック化学工学(増補版) 化学同人 橋本健治著
担当教員 松浦 由美子

到達目標

1.化学プラントに使用される主な反応器について説明できる。
2.熱の移動や物質の分離に関する計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学プラントに使用される主な反応器について説明できる。化学プラントに使用される主な反応器について概ね説明できる。化学プラントに使用される主な反応器について説明できない。
評価項目2熱の移動や物質の分離に関する計算ができる。概ね熱の移動や物質の分離に関する計算ができる。熱の移動や物質の分離に関する計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

(D) 専門分野の知識と情報技術を身につける。 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学工学Ⅱは、化学工業を支える化学プラントに用いられる装置・機器、およびそこにおける化学反応・物理現象について学ぶ科目である。
本科目では、熱の移動、物質の分離、反応装置等について化学工学の観点から学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は講義形式で教科書を使用して進める。補助教材として資料を配布するので、教科書と配布資料を活用して復習を中心に行うこと。小テスト等を課すので理解度を確認して、理解していないところは復習すること。定期試験80%(前期中間20%、前期末20%、後期中間20%、学年末20%)、課題等10%、受講態度10%で評価し、総合評価60点以上を合格とする。試験問題の難易度は、教科書の例題および章末問題と同程度とする。再試験は1回のみ実施する。
注意点:
教科書の例題および章末問題等で計算方法をよく理解すること。

事前・事後学習、オフィスアワー

事前学習: 教科書で事前学習し、不明な点を明らかにしておくこと。
事後学習: 授業で解説した問題をよく復習し、分からない場合は適宜質問すること。
オフィスアワー: 要相談

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
反応器
ガイダンスの内容が理解できる
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる
2週 熱伝導による熱の移動① 基本的な移動機構が説明できる。
3週 熱伝導による熱の移動➁ フーリエの法則を説明できる。
4週 平板内の熱伝導 平板内の熱伝導に関する計算ができる
5週 円筒状固体内の熱伝導 円筒状固体内の熱伝導に関する計算ができる
6週 対流による熱の移動① 総括伝熱係数を計算できる
7週 対流による熱の移動➁ 境膜伝熱係数を計算できる
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 放射による熱の移動 熱放射に関する計算ができる
10週 熱交換機の設計 熱交換機について説明できる。
11週 気液平衡関係① 気液平衡関係図を作図できる
12週 気液平衡関係➁ 気液平衡関係の計算ができる
13週 単蒸留 単蒸留、精留について理解できる。
単蒸留における計算ができる
14週 連続蒸留① 連続蒸留の原理および連続蒸留装置について理解できる
15週 連続蒸留② 物質収支と操作線について説明できる
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 連続蒸留③ 理論段数を求めることができる。
2週 連続蒸留④ 実際段数を求めることができる
3週 気体の溶解度 ヘンリーの法則を説明できる。
4週 物質移動係数 物質移動係数を計算できる
   
5週 吸収速度 吸収速度を計算できる
6週 ガス吸収装置 ガス吸収装置について説明できる
7週 物質収支と操作線 物質収支と操作線について理解できる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 充填塔の高さ 充填塔の高さを計算できる。
10週 充填塔の直径 充填塔の直径を計算できる。
11週 三角線図とてこの原理
三角線図とてこの原理を説明できる
12週 液液平衡 液液平衡関係を説明できる
13週 液液抽出装置とその操作 液液抽出の原理と装置について理解できる
14週 単抽出の計算 基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算が
できる。
15週 吸着・膜分離 吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4
流れの物質収支の計算ができる。4
流れの物質収支の計算ができる。4
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。4
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。4
流体輸送の動力の計算ができる。4
流体輸送の動力の計算ができる。4
蒸留の原理について理解できる。4
蒸留の原理について理解できる。4
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。4
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。4
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。4
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。4
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。4前1
基本的な抽出の目的や方法を理解し、抽出率など関係する計算ができる。4前1
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。4後2
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。4後2
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野(実験・実習能力)化学工学実験流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。4
流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。4
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。4
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。4
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。4
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。4

評価割合

試験小テスト等受講態度合計
総合評価割合801010100
基礎的能力4051055
専門的能力405045