通信工学

科目基礎情報

学校 奈良工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 通信工学
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「通信工学」,コロナ社,竹下 鉄夫 他
担当教員 頭師 孝拓

到達目標

1. 各種信号関数の実関数型、複素関数型フーリエ級数展開ができ、更にフーリエ変換することが
できる。
2. フーリエ変換による時間波形と周波数波形形状の関係性を説明することができる。
3. フーリエ係数と各種信号関数の周波数スペクトル密度との物理的関係を理解し、電力スペクトル密度、エネルギースペクトル密度を求め、更に電力を導出することができる。
4. 代表的な変調方式である 振幅変調、周波数変調の信号について、その送受信方式を説明することができ、送受信後の各種変調信号電力を導出することができる 。
5. 代表的な変調方式である 振幅変調、周波数変調の信号について、送受信後の各種変調信号の信号電力対雑音比(SNR)を導出することが出来、送受信前後における SNR 変化の理由を説明できる。
6. 標本化(サンプリング)定理について、サンプリングの与えるスペクトルへの変化を図解し説明でき、ナイキスト周波数を用いて説明することができる 。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種信号関数の実関数型、複素関数型フーリエ級数展開ができ、更にフーリエ変換による解析を行うことができる。 各種信号関数の実関数型、複素関数型フーリエ級数展開ができ、更に基礎的な関数のフーリエ変換することができる。各種信号関数の実関数型、複素関数型フーリエ級数展開ができず、更に基礎的な関数のフーリエ変換することができない。
評価項目2フーリエ変換による時間波形と周波数波形形状の関係性を説明し、応用問題を解くことができる。フーリエ変換による時間波形と周波数波形形状の関係性を説明することができる。フーリエ変換による時間波形と周波数波形形状の関係性を説明することができない。
評価項目3フーリエ係数と各種信号関数の周波数スペクトル密度との物理的関係を理解し、電力スペクトル密度、エネルギースペクトル密度を求め、更に電力を導出することができる。 フーリエ係数と各種信号関数の周波数スペクトル密度との物理的関係を理解し、電力スペクトル密度、エネルギースペクトル密度を求めることができる。フーリエ係数と各種信号関数の周波数スペクトル密度との物理的関係を理解することができない。
評価項目4代表的な変調方式である 振幅変調、周波数変調の信号について、その送受信方式を説明することができ、送受信後の各種変調信号電力を導出することができる 。代表的な変調方式である 振幅変調、周波数変調の信号について、その送受信方式を説明することができる。代表的な変調方式である 振幅変調、周波数変調の信号について、その送受信方式を説明することができない。
評価項目5代表的な変調方式である 振幅変調、周波数変調の信号について、送受信後の各種変調信号の信号電力対雑音比(SNR)を導出することが出来、送受信前後における SNR 変化の理由を説明できる。 代表的な変調方式である 振幅変調、周波数変調の信号について、送受信後の各種変調信号の信号電力対雑音比(SNR)を導出することができる。 代表的振幅変調である DSB,AM 変調信号について,送受信後の各種変調信号の信号電力対雑音比(SNR)を導出することができない。
評価項目6標本化(サンプリング)定理について,サンプリングの与えるスペクトルへの変化を図解し説明でき,ナイキスト周波数を用いて理論的に説明することができる 。標本化(サンプリング)定理について,サンプリングの与えるスペクトルへの変化を図解し,ナイキスト周波数を用いて説明することができる 。標本化(サンプリング)定理について,サンプリングの与えるスペクトルへの変化を図解し説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

準学士課程(本科1〜5年)学習教育目標 (2) 説明 閉じる
JABEE基準 (c) 説明 閉じる
JABEE基準 (d-2a) 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 B-2 説明 閉じる
システム創成工学教育プログラム学習・教育目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
通信工学は、現在の情報通信インフラを支える基礎となる学問である。本講義では、情報通信の基礎的理論で広く用いられている通信数学の基礎や信号変調方式について理解しすることを目標とする。
授業の進め方・方法:
授業は座学とし,定期的な課題提出と中間,期末試験を行い,理解度のチェックを行う。
注意点:
関連科目
電磁気学Ⅰ・Ⅱ,電気回路Ⅰ・Ⅱ,応用数学α・β
学習指針
数学の取り扱い,特に複素数,三角関数,フーリエ級数,フーリエ変換の取り扱いが多くなる。
自己学習
特に数学の苦手な学生については 3・4 年次までの複素数,三角関数,フーリエ級数,フーリエ
変換を確実に身につける。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 信号表現と伝送 実関数型フーリエ級数のフーリエ級数展開の概念を説明し,実関数型フーリエ級数のフーリエ係数を導出できる
2週 信号表現と伝送 フーリエ係数の物理的意味を理解し,実関数型フーリエ級数から複素関数型フーリエ級数に変換できる
3週 信号表現と伝送 複素関数型フーリエ級数からフーリエ変換を導出でき,フーリエ変換によるフーリエ係数と逆フーリエ係数を導出できる
4週 信号表現と伝送 フーリエ変換の各種性質について理解し、畳み込み積分の計算ができる
5週 スペクトルと電力 連続パルスのフーリエ変換しスペクトルを導出し、連続パルスのスペクトルから電力スペクトル密度を導出できる
6週 スペクトルと電力 孤立パルスのフーリエ変換しスペクトルを導出し、孤立パルスのスペクトルから電力スペクトル密度を導出できる
7週 アナログ変調方式 変調の意義を理解し、変調信号と被変調信号の違いを説明できる
8週 後期中間試験 1-7週の内容について理解度を確認する
4thQ
9週 振幅変調 振幅変調信号の送信信時間波形と送信電力を導出できる
10週 振幅変調 振幅変調信号の検波方法を理解し、送受信SNRを導出できる
11週 周波数変調 周波数変調の方法を理解し、信号送信時間波形と送信電力を導出できる
12週 周波数変調 周波数変調信号の検波方法を理解し、送受信SNRを導出できる
13週 パルス変調 パルス振幅変調の変調信号と周波数スペクトルを導出できる
14週 パルス変調 パルス符号変調の意義を理解し、変調信号を導出できる
15週 パルス変調 標本化定理とナイキスト周波数について説明し,連続信号の標本化によるスペクトル変化を図解できる
16週 学年末試験返却 理解が不十分な点を補充する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3後1

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000