解析Ⅲ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 解析Ⅲ
科目番号 0130 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「微分積分2」「微分積分2問題集」,「応用数学」,「応用数学問題集」(森北出版)
担当教員 長水 壽寛

到達目標

(1) 2変数関数の極値を求めることができる。
(2) ラプラス変換を用いて、微分方程式を解くことができる。
(3) 複素関数の基礎的な概念(複素数の計算,正則関数の性質)を理解している.
(4) 複素積分,ローラン展開,留数を理解している.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1条件付き極値の問題を解くことができる。2変数関数の極値を求めることができる。2変数関数の極値を求めることができない。
評価項目2ラプラス変換を用いて、1階および2階線形の微分方程式の解を求めることができる。基本的な関数のラプラス変換および逆パプラス変換を求めることができる.基本的な関数のラプラス変換および逆パプラス変換を求めることができない。
評価項目3ローラン展開および留数を求めることができる。複素関数の基本的な性質を理解している。コーシー・リーマンの関係式を理解している。複素関数の基本的な性質を理解していない。コーシー・リーマンの関係式を理解していない。
留数定理を用いて、複素積分の計算ができる。基本的な複素積分の計算ができる。コーシーの積分定理を理解している、基本的な複素積分の計算ができない。コーシーの積分定理を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる
JABEE JB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年までに学習した解析(Ⅰ,Ⅱ)や線形代数の内容を基本として、
2変数関数の極値、ラプラス変換、複素関数論について学ぶ。
これらの基本的な概念の習得と、その応用問題に対する習熟を目指す。
授業の進め方・方法:
予習を前提とし、学び合いを中心とした方法で行う。
必要であればプリントや自作の教材を配布し、具体的な問題を扱う。
節ごとに小テストを行い、理解と定着の確認を行う。
この科目は、学修単位科目「B」である。 ただし、授業外学修の時間を含む。毎週の予習と問題演習を課す。
注意点:
小テスト6割、課題4割で評価する。
前期・後期成績=小テストの得点率×0.6+課題点(40点)、学年末成績=(前期成績+後期成績)/2
学年末成績は60点以上を合格とする。
ただし、小テストの得点率が60%に満たない場合は、原則として不合格とするので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・復習 
1変数および2変数関数の微分積分の復習
2週 2変数関数の極値の判定 2変数関数の極値の判定ができる。
3週 陰関数の微分 陰関数の微分法について理解している。
4週 条件付き極値 条件付き極値の問題を解くことができる。
5週 2変数関数の極値のまとめ 2変数関数の極値についての振り返り
6週 広義積分とラプラス変換 ラプラス変換の定義について、理解している。
7週 ラプラス変換の線形性
指数関数、三角関数のラプラス変換
基本的なラプラス変換を求めることができる。
8週 逆ラプラス変換 逆ラプラス変換を求めることができる。
2ndQ
9週 ラプラス変換による、1階線形微分方程式の解法 ラプラス変換を用いて、1階線形微分方程式を解くことができる。
10週 ラプラス変換による、2階線形微分方程式の解法 ラプラス変換を用いて、2階線形微分方程式を解くことができる。
11週 ラプラス変換のまとめ1 ラプラス変換の基本的な計算方法の振り返り
12週 単位ステップ関数・デルタ関数 単位ステップ関数・デルタ関数について理解している。
13週 合成積 基本的な合成積の計算ができる。
14週 線形システム 線形システムの伝達関数、インパルス応答、単位ステップ応答を求めることができる。
15週 ラプラス変換のまとめ2 デルタ関数と線形システムの振り返り
16週
後期
3rdQ
1週 複素数
基本的な複素数の計算ができる.
2週 複素平面、極形式
複素数を複素平面に表すことができる。
複素数を極形式で表すことができる.
3週 複素関数 複素関数と実数の関数の違いを理解している.
4週 基本的な複素関数
基本的な複素関数について説明ができる.
5週 正則関数、コーシー・リーマンの関係式
複素関数の極限値を求めることができる。
コーシー・リーマンの関係式を理解している。
6週 正則関数とその導関数 正則関数の性質を理解している。
基本的な関数の導関数を求めることができる。
7週 複素積分
簡単な複素積分の計算ができる。
8週 コーシーの積分定理 コーシーの積分定理を理解している。
4thQ
9週 コーシーの積分表示
コーシーの積分表示を用いた計算ができる。
10週 関数の展開 複素関数の級数について理解している。
11週 ローラン展開
複素関数のテイラー展開、ローラン展開を求めることができる。
12週 留数1
孤立特異点の分類ができる。
留数を求めることができる。
13週 留数2
極の位数を求めることができる。
ローラン展開しないで、留数を求めることができる。
14週 留数定理
留数定理を用いた複素積分の計算ができる。
実積分への応用ができる。
15週 複素関数論のまとめ
まとめ・振り返り
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3前1,前2
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3前2,前4
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後2

評価割合

小テスト課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000