到達目標
(1) 制御対象のシステムを設計する際に,制御の目的と構成要素を理解した上で,機能性・安全性を考慮した最適な制御系を構成できる。
(2) 制御工学の基礎理論について理解し,フィードバック制御システムを過渡応答(時間応答)と周波数応答の観点から特性解析することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標(1) | 制御系の構成要素を理解し,最適な制御系を構成できる。 | 参考資料を見ながら,制御系の構成要素を理解し,最適な制御系を構成できる。 | 制御系の構成要素を理解しておらず,最適な制御系を構成できない。 |
到達目標(2) | 制御工学の基礎理論を理解し,特性解析ができる。 | 参考資料を見ながら,特性解析ができる。 | 制御工学の基礎理論を理解しておらず,特性解析ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 RB2
説明
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JABEE JB3
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教育方法等
概要:
制御工学は,種々の工学分野において必要不可欠な基本技術の一つである.
本講義は,制御工学の基礎理論について理解し,それを応用する能力を身につけることを目標とする.
授業の進め方・方法:
主として教科書に沿って講義を行うが,必要に応じノート講義も適宜行う。
最新技術の動向も織りまぜながら分かり易く解説する。
注意点:
本科(準学士課程)の学習教育目標:RB2(◎)
環境生産システム工学プログラムの学習教育目標:JB3(◎)
関連科目:機械工学概論(本科4年),信号解析基礎(本科4年),計測・制御工学(専攻科生産システム工学専攻1年前期)
学習教育目標の達成度評価方法:試験(4回):100%,最終的に評価された成績が合格点に達しなかった者に対しては,再度,達成度を確認するための試験またはレポートを課し,その結果に基づいて最終評価を与える。
学習教育目標の達成度評価基準:上記の達成度評価方法(100点満点)で学年成績60点以上を合格とする。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業概要,フィードバック制御(1) シラバスの説明,ガイダンス,フィードバック制御 |
フィードバック制御系の有効性と構成する際の注意点について簡単に説明することが出来る。
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2週 |
フィードバック制御(2) フィードバック制御における理想化モデル |
線形系について説明することが出来る。
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3週 |
ラプラス変換(1) 複素フーリエ級数とフーリエ変換 |
複素フーリエ級数展開式について説明することが出来る。
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4週 |
ラプラス変換(2) フーリエ変換とラプラス変換
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制御工学で扱う簡単な関数について,ラプラス変換を行うことが出来る。
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5週 |
ラプラス変換(3) ラプラス変換に関する諸定理 |
ラプラス変換に関する諸定理について説明することが出来る。
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6週 |
ラプラス変換(4) ラプラス逆変換 |
部分分数分解が出来る。ラプラス逆変換の計算が出来る。
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7週 |
伝達関数とブロック線図(1) 伝達関数の概念 |
伝達関数について説明出来る。ブロック線図を描くことが出来る。
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8週 |
中間確認 |
試験範囲をフィードバック制御,ラプラス変換,伝達関数とする。
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2ndQ |
9週 |
伝達関数とブロック線図(2) 試験の返却と解説,ブロック線図の等価変換 |
ブロック線図の等価変換について理解出来る。
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10週 |
伝達関数とブロック線図(3)
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因果的システム,線形システム,時不変システムについて理解出来る。
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11週 |
伝達関数とブロック線図(4) 各種制御系要素の伝達関数(1) |
伝達関数の極(pole)と零点(zero)について理解できる。
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12週 |
伝達関数とブロック線図(5) 各種制御系要素の伝達関数(2) |
s-平面上に極と零点を描くことが出来る。そして,その配置から安定判別が出来る。
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13週 |
フィードバック制御系の特性(1) 安定判別,ラウスの方法 |
ラウスの方法を使った安定判別について理解できる。
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14週 |
フィードバック制御系の特性(2) ラウスの方法,フルヴィッツの方法 |
ラウスの方法,またはフルヴィッツの方法を用いた安定判別が出来る。
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15週 |
まとめ(1)試験の返却と解説 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
周波数伝達関数とゲイン |
周波数伝達関数について説明出来る。周波数伝達関数からゲインを求めることが出来る。
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2週 |
ボード線図(1) |
ゲインと位相について理解し,簡単なボード線図を描くことが出来る。
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3週 |
ボード線図(2) |
簡単なRC回路について,ボード線図を描くことが出来る。
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4週 |
ボード線図(3) |
縦続接続されたブロック線図に対するボード線図をかくことができる。
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5週 |
ベクトル軌跡(1) |
ボード線図とベクトル軌跡に違いについて理解出来る。
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6週 |
ベクトル軌跡(2) |
簡単なRC回路について,ベクトル軌跡を描くことが出来る。
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7週 |
根軌跡法 |
根軌跡の概念について理解出来る。
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8週 |
中間確認 |
試験範囲をボード線図とベクトル軌跡とする。
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4thQ |
9週 |
過渡特性(1) |
制御系の過渡応答特性について理解出来る。
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10週 |
過渡特性(2) |
制御系の過渡応答特性と極との関係について理解出来る。
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11週 |
補償器による制御系設計 |
補償器による制御系設計について理解できる。
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12週 |
PID補償器の設計 |
PID補償器について理解できる。
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13週 |
非線形制御系 |
非線形制御系について理解できる。
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14週 |
位相面解析法 |
位相面解析法について理解できる。
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15週 |
まとめ(2)試験の返却と解説 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 前期中間確認 | 前期期末 | 後期中間確認 | 後期期末 | 合計 |
総合評価割合 | 25 | 25 | 25 | 25 | 100 |
基礎的能力 | 15 | 15 | 15 | 15 | 60 |
専門的能力 | 10 | 10 | 10 | 10 | 40 |