細胞工学

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 細胞工学
科目番号 0023 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 基礎分子生物学 第4版 田村 隆明・村松 正實 著 東京化学同人
担当教員 遠藤 路子

到達目標

生物の最小機能単位である細胞のもつ能力と、生命を維持するための情報を担う遺伝子について理解を深め、それらの取り扱いや、人為的な操作についての基礎技術を理解する。さらに、生命科学の工学的利用・応用についての知識を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1遺伝子組換え操作について説明ができる遺伝子組換え操作について分かっている遺伝子組換え操作について理解できていない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は本校の教育目標のうち「基礎力」を養う科目である。原核生物、真核生物それそれの細胞の特徴を理解した上で、その細胞を利用する技術を学習する。細胞を利用するために重要な技術である遺伝子操作の原理と基礎概念をまず理解した上で、その操作技術や解析方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書及びプリントを中心に座学を行うが、内容が複雑な項目はビデオ等を用い理解を深める。既に学習した分子生物学、生化学、微生物学、生物学が基礎となるため充分な復習を要する。なお、木曜の16:30~17:30をオフィスアワーとするので、質問のある学生は遠藤研究室に来室のこと。
また,次のような自学自習を60時間以上行うこと。
・授業内容を理解するため,教科書で予習する。
・授業内容の理解を深めるため,復習を行う。
・定期試験の準備を行う。
注意点:
2回の定期試験の平均点(90%)及び授業中における口頭での質疑応答(10%)により総合的に評価を行う。
原則として、再試は行わない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス、真核細胞と原核細胞 真核生物、原核生物の違いを理解し、遺伝子操作を行う際に扱いが異なるポイントを理解する。
2週 遺伝情報とその発現 遺伝子工学の原理と歴史について理解する。
3週 遺伝子工学の原理と基礎概念 遺伝子組換えの目的などについて理解する。
4週 遺伝情報導入と形質転換1 遺伝子組換えの操作に関与する制限酵素の働きについて理解する
5週 遺伝情報導入と形質転換2  遺伝子組換えの操作でDNAの合成に関与する酵素の働きについて理解する
6週 遺伝情報導入と形質転換3 宿主とベクターの働きについて理解し、それぞれの種類の特徴を理解する
7週 遺伝情報導入と形質転換4 細胞内への遺伝子情報の導入方法について理解する
8週 前期中間試験 1週~7週の内容について試験を行う
2ndQ
9週 遺伝子操作技術とその応用1 遺伝子ライブラリーの種類、ライブラリーの作成方法について理解する。
10週 遺伝子操作技術とその応用2 目的遺伝子の探索方法について理解する。
11週 遺伝子操作技術とその応用3 目的遺伝子の探索方法について理解する。
12週 遺伝子の解析法1 遺伝子の解析方法について理解する。
13週 遺伝子の解析法2 遺伝子の解析方法について理解する。
14週 バイオテクノロジー    遺伝子組換えを応用した技術について理解する
15週 演習 遺伝子組換え操作について理解を深めるため演習を行う
16週 前期期末試験 1週~15週の内容についての試験を行う

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。3前1
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。3前1
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。3前1
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。3前1,前3
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。3前1,前2,前3
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。3前1,前2,前3
細胞周期について説明できる。3前1,前2,前3
分化について説明できる。3前1,前2,前3
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。3前1,前2,前3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力0000000
専門的能力90000010100
分野横断的能力0000000