生化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 生化学Ⅰ
科目番号 0028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 左右田健次編著 生化学-基礎と工学- 化学同人
担当教員 村田 和加惠

到達目標

本講義の到達目標は以下に示す代謝の基本的な仕組みを理解することである。
(1)酵素反応についての理解
(2)解糖系の反応と意義の理解
(3)クエン酸サイクルの反応と意義の理解
(4)電子伝達系の反応と機構、意義の理解
(5)脂質、アミノ酸代謝と光合成についての理解

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
酵素反応についての理解し、応用できる。酵素反応について理解できる。酵素反応について理解できない 。
解糖系の反応と意義の理解、クエン酸サイクルの反応と意義の理解、電子伝達系の反応と機構、意義を理解し、応用できる。解糖系の反応と意義の理解、クエン酸サイクルの反応と意義の理解、電子伝達系の反応と機構、意義について理解できる。解糖系の反応と意義の理解、クエン酸サイクルの反応と意義の理解、電子伝達系の反応と機構、意義について理解できない。
脂質、アミノ酸代謝と光合成について、理解し、応用できる。脂質、アミノ酸代謝と光合成について理解できる。脂質、アミノ酸代謝と光合成について理解できない。
電子伝達系の反応と機構、意義の理解し、応用できる。 電子伝達系の反応と機構、意義の理解できる。 電子伝達系の反応と機構、意義の理解できない。
脂質、アミノ酸代謝と光合成についての理解し、応用できる。脂質、アミノ酸代謝と光合成についての理解できる。脂質、アミノ酸代謝と光合成についての理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生化学とは、生命現象を化学的に解析する学問分野である。本講義では、生体内で起こる物質の合成と分解の過程である代謝について学習する。代謝の中でも特に重要な解糖系とクエン酸サイクル、脂質代謝、電子伝達系について詳細に解説する。また、これら以外の代謝過程についても概説する。
授業の進め方・方法:
教科書を中心に座学を行う。
また、次のような自学自習を60時間以上行うこと。
・授業内容の理解を深めるため、復習を行う。
・定期試験の準備を行う。
注意点:
総合評価は定期試験(80%)とレポート(20%)の100% として算出する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 生化学ガイダンス(代謝の基礎) 代謝の基礎について説明を行う。
2週 酵素の特徴 酵素の特徴について理解できる。
3週 代謝について(同化と異化) 同化と異化について理解できる。
4週 糖代謝1(解糖系) 解糖系について理解できる。
5週  糖代謝2(クエン酸回路) クエン酸回路について理解できる。
6週 糖代謝3(糖新生、乳酸発酵、アルコール発酵) 糖新生、乳酸発酵、アルコール発酵について理解できる。
7週 糖代謝4(ペントースリン酸経路、グリコーゲン) ペントースリン酸経路、グリコーゲンについて理解できる。
8週 前期中間試験 1週~7週の内容について試験を行う
2ndQ
9週 酸化的リン酸化 酸化的リン酸化について理解できる。
10週 光合成(明反応) 光合成(明反応)について理解できる。
11週 光合成(暗反応) 光合成(暗反応)について理解できる。
12週 脂質代謝 脂質代謝について理解できる。
13週 アミノ酸代謝 アミノ酸代謝について理解できる。
14週 核酸代謝
核酸代謝について理解できる。
15週 代謝調節 代謝調節について理解できる。
16週 前期期末試験 8週~15週の内容について試験を行う

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。3前1
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。3前1
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。3前1
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。3前1,前3
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。3前1,前2,前3
染色体の構造と遺伝情報の分配について説明できる。3前1,前2,前3
細胞周期について説明できる。3前1,前2,前3
分化について説明できる。3前1,前2,前3
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。3前1,前2,前3
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。4
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。4
単糖と多糖の生物機能を説明できる。4
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。4
グリコシド結合を説明できる。4
多糖の例を説明できる。4前14
脂質の機能を複数あげることができる。4
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。4
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。4
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。4前2
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。4前2
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。4前2
タンパク質の高次構造について説明できる。4前2
酵素の構造と酵素-基質複合体について説明できる。4前2
酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について説明できる。4前2
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。4前2
解糖系の概要を説明できる。4前4
クエン酸回路の概要を説明できる。4前5
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。4前5
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。4前4
各種の光合成色素の働きを説明できる。4前10,前11
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。4前10
炭酸固定の過程を説明できる。4前11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000