概要:
本科目はキャリア教育プログラムの一つとして,高専に入学してきた1年生に対して,これからの工学の学習に対する動機付けを行なう専門学科によるプロジェクト科目である.学科に関連する工学分野の内容と社会との関わりについて学ぶとともに,課題を発見し解決するために有用な手法を身に付けることを目的とする.また,科目内で行なわれるグループワークでは,上記の授業目的を実践的に理解するとともに,分野横断的能力(「論理的思考」「チームワーク力」「課題発見」「主体性」「コミュニケーションスキル」)を養うことを目的とする.
授業の進め方・方法:
主にスライドや配布資料を用いて講義形式もしくはグループワーク形式での授業を実施する.グループワークでは割り振られた班で期間中を取り組んでもらう.また,概要に記載の分野別横断能力については,定期的に能力別のアセスメント(評価)を実施する.
注意点:
〇自学について
(事前学習)
授業計画の授業内容および到達目標を確認しておくこと。
(事後学習)
①配布プリントと教科書から要点をノートに整理してまとめる等の自学によって,内容の深い理解に努めること。
〇その他
本科目は,専門分野の工学に興味を持ってもらうための科目です.ただ聞くのではなく疑問点については自発的に質問や調査をし,自分の知識・興味をふくらませて下さい.
グループワークでは積極的かつ主体的に取り組んで下さい.
教員への疑問や質問については,メールやオフィスアワー等を有効活用して下さい.
課された提出については,全て提出してください.未提出物がある場合,最終成績は60点未満となります.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 1 | 前1 |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 1 | 前1 |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 1 | 前3 |
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 1 | 前3 |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 2 | 前1 |
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。 | 1 | 前5 |
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。 | 3 | 前5,前12 |
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。 | 1 | 前14 |
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。 | 1 | 前2,前4 |
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。 | 1 | 前2,前3 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 1 | 前2 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。 | 1 | 前5,前6,前7,前13,前14 |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 1 | 前5,前6,前7,前13,前14 |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 1 | 前5,前6,前7,前12,前13,前14 |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 1 | 前5,前6,前7,前12,前13,前14 |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 1 | 前5,前6,前7,前12,前13,前14 |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 1 | 前6,前13 |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 1 | 前13 |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 2 | 前6,前7,前12,前13 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 1 | 前6,前14 |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 3 | 前6,前7,前12,前13,前14 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 1 | 前4,前6,前16 |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 1 | 前6,前12,前14 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 1 | 前5,前6,前7,前12,前13,前14 |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 1 | 前5,前6,前10,前12,前13,前14 |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 1 | 前9,前10,前11,前12,前13 |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 1 | 前6,前7,前10,前12,前13,前14 |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 1 | 前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 1 | 前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 1 | 前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 1 | 前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 1 | 前7,前10,前14 |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 1 | 前14,前16 |