無機材料

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 無機材料
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 材料工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 基礎固体化学」村石治人(三共出版)
担当教員 幸後 健

到達目標

無機材料に関する結晶などの構造,結合様式,合成プロセッシングを理解し,セラミックス特有の機械的特性,熱的特性,電磁気的特性など各種機能に関する専門知識を習得し,無機材料の応用に適用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1セラミックスや金属の無機材料について機械的特性を説明し,製品やデバイスを作製する際の知識へと応用できる.セラミックスや金属の無機材料について機械的特性を説明できる.セラミックスや金属の無機材料について機械的特性を説明できない.
評価項目2セラミックスや金属の無機材料について熱的特性を説明し,製品やデバイスを作製する際の知識へと応用できる.セラミックスや金属の無機材料について熱的特性を説明できる.セラミックスや金属の無機材料について熱的特性を説明できない.
評価項目3セラミックスや金属の無機材料について電磁気的特性を説明し,製品やデバイスを作製する際の知識へと応用できる.セラミックスや金属の無機材料について電磁気的特性を説明できる.セラミックスや金属の無機材料について電磁気的特性を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年生の「無機化学」を基に,無機材料(セラミックスとも呼ばれる)を学ぶ.無機材料は金属材料,有機材料とともに材料一般を質的に3区分している重要な材料の一つである.そこで,セラミックス材料を理解するために,結晶などの構造および結合様式を学び,その合成プロセッシングを系統的に理解し,セラミックス特有の機械的特性,熱的特性,電磁気的特性など各種機能に関する専門知識について学ぶ.
授業の進め方・方法:
・以下の内容は,すべて,学習・教育目標 (B)<専門>,JABEE基準1(1)(d)(2)a)に対応する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>上記の「知識・能力」の記載事項の確認を中間試験,定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.各項目に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間・期末試験結果の平均点を100 %で評価する.なお,中間試験評価について60点に満たない場合は再試験を実施する.期末試験での再試験は実施しない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>無機化学についてはすでに理解できているものとして本講義は進める.また,一般的な結晶構造はすでに材料結晶で一部学習しているので,それを理解しているとして講義される.本教科は3年次の無機化学の学習が基礎となる科目である.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験,レポートのための学習も含む)に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
<備考>教科書を使用するが,それ以外にもさまざまなデータを示して講義を行うので必ずノートを取ること.金属材料,有機材料と特性を絶えず考慮して講義を受けると良い.疑問が生じたら直ちに質問すること.本科目は,5年次の機能材料や無機合成などの科目と強く関連している教科である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概要,無機材料の歴史的流れと今日に至るまで 1. 無機材料の特徴について説明できる.
2週 無機材料の化学結合とその特性について 2. 無機材料の性質について結合性とその性質発現が説明できる.
3週 無機材料の結晶構造とその特性について 3. 結晶構造によって発現する無機材料の特性を理解している.
4週 無機材料の構造特性と物理的特性について 4. 無機材料の機械的特性及びその強度,破壊靭性値の基礎を理解している.
5週 無機材料の機械的物性について 上記4
6週 無機材料の結合エネルギーとその特性について 5. ポテンシャルエネルギー曲線から無機材料の特性を説明できる.
7週 無機材料の熱的特性について 6. 無機材料の熱伝導,比熱,耐熱特性の基礎について理解している.
8週 中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
2ndQ
9週 無機材料の熱的特性について 7. 高温材料としての無機材料の性質を理解している
10週 無機材料の電子伝導性について 8. 無機材料の電子伝導メカニズムの基礎と材料の種類について説明できる.
11週 無機材料の電子伝導性について 上記8
12週 無機材料の電子伝導性について 上記8
13週 無機材料のイオン伝導性について 9. 無機材料のイオン伝導メカニズムの基礎が理解できる.
14週 無機材料の超伝導性について 10. 無機材料の超伝導の基礎について理解している.
15週 無機材料の誘電性,磁性,光学性について 11. 無機材料の誘電・磁気・光学の性質について基礎を理解している.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100