古典探求

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 古典探求
科目番号 4022 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 古典探求 古文編(数研出版)、新版六訂 カラー版 新国語便覧(第一学習社)/ 常用漢字ダブルクリア四訂版(尚文出版)/各種辞書
担当教員 田中 智樹

到達目標

生涯にわたる社会生活に必要な国語の知識や技能を身に付けるとともに、我が国の伝統的な言語文化に対する理解を深めることができるようにする。あわせて、考える力や深く共感したり豊かに想像したりする力を伸ばし、古典などを通した先人のものの見方、感じ方、考え方との関わりの中で伝え合う力を高め、自分の思いや考えを広げたり深めたりすることができるようにする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 古典を読むために必要な文語のきまりや訓読のきまりについて理解できる。特に助動詞や敬語をふまえ、本文を正確に現代語訳できている。本文をおおむね現代語訳できている。特に助動詞や敬語について、理解できず、本文の内容を理解できていない。
評価項目2 古典などを通した先人のものの見方、感じ方、考え方との関わりの中で、自分の思いや考えを広げたり深めたりすることができる作者や登場人物の心情・考え方について、本文をとおして内容を十分理解できる。作者や登場人物の心情・考え方について、本文をとおして内容をある程度理解できる。作者や登場人物の心情・考え方について、あまり理解できていない。
評価項目3 我が国の伝統的な短歌や俳句といった言語文化に対する理解を深めることができる。和歌や俳句の修辞を正確に解釈し、本文中の和歌や俳句に込められた心情を地の文と関連させて明確に説明できる。和歌や俳句の修辞をおおむね正しく解釈し、本文中の和歌や俳句に込められた心情を説明できる。本文中の和歌や俳句に込められた心情を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1年次で学修した「言語文化」既修事項を踏まえて、深い教養を身につけ、古典を中心に、日本文化および日本語文化の基本的な知識と教養をさらに深めると同時に、作者の考えや登場人物の心情を理解する共感力を身につける。
授業の進め方・方法:
教科書の音読をとおして、より深く文章の内容理解に努め、教材の中の様々な問題について自分の意見をもち、的確に表現できるようにする。 さらに、常用漢字、重要語句を確実に修得するよう努める。 また、授業に積極的に関わり、教師からの質問にも進んで答えるよう心がける。グループワークを併用した授業を予定しているため、積極的な発言および、まとめのレポートについても必ず提出すること。また、サブテキストを使用し、毎月、漢字の小テストを行う。
注意点:
教科書の内容とは別に、毎時間、読書の時間を作り、読書ノートに記録した上で、毎月ノートのチェックを行う。また、提出物の評価を高くしているため、課題の期限を守り、指示されたとおりに提出すること。必要に応じ、遠隔授業の教材や小テストを併用する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 十訓抄 大江山 作品及び作者の文学史上の価値・位置づけを説明できる。
古典を読むために必要な文語のきまりや訓読のきまりについて理解を深めるこできる。
2週 十訓抄 大江山 文章の構成や展開、表現の特色について評価し、小式部の歌の内容を、その修辞法も含めて説明できる。
3週 紫式部日記 同僚女房評 作品及び作者の文学史上の価値・位置づけを説明できる。
古典を読むために必要な文語のきまりや訓読のきまりについて理解を深めている。
4週 紫式部日記 同僚女房評 文章の種類を踏まえて、古典特有の表現・文法に注意して内容を的確に捉えることができる。
5週 紫式部日記 同僚女房評 紫式部から見た、様々な当時の歌人たちの批評を的確に捉え、当時の和歌文化・貴族文化を理解し説明できる。
6週 和歌・歌謡(一) 日本文学史における和歌の意義を説明できる。
和歌とその収載作品、作者について文学史上の価値・位置づけを説明できる。
7週 伊勢物語 渚の院 作品及び作者の文学史上の価値・位置づけを説明できる。
8週 伊勢物語 渚の院 物語中の歌について、誰がどこで詠んだ歌であるかを確認し、主題を理解できる。
4thQ
9週 伊勢物語 渚の院 三組の歌がどのようにやりとりされているのか、それぞれの関係を理解できる。
10週 伊勢物語 渚の院 歌物語の特徴および、当時の和歌文化を理解し、説明することができる。
11週 伊勢物語 渚の院 作品及び作者の文学史上の価値・位置づけを説明できる。
12週 去来抄 岩鼻や 「岩鼻や……」の句を、芭蕉・去来それぞれの解釈に従って現代語訳することができる。
13週 去来抄 岩鼻や 句の解釈可能性について考察し、芭蕉の指摘と文学性を理解し、説明できる。
14週 和歌・歌謡(二) 和歌に用いられる修辞技法とその効果を説明できる。
和歌とその収載作品、作者について文学史上の価値・位置づけを説明できる。
15週 期末試験の答案の返却および解説 授業項目について達成度を確認する。
試験において間違えた部分を自分の課題として把握する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2

評価割合

定期試験小テスト読書ノート提出物合計
総合評価割合40351510100
基礎的能力40351510100
専門的能力00000
分野横断的能力00000