到達目標
1.線形写像の像や核の基底を求めることができる。
2.変数変換を用いて微分方程式の解を求めることができる。
3.ユークリッドの互除法を用いて最大公約数を求めることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1(A-1) | 一般のベクトル空間の間の線形写像について,像や核の基底を求めることができる。2次曲線の概形を描くことができる。 | 数ベクトル空間の間の線形写像について,像や核の基底を求めることができる。 | 数ベクトル空間の部分集合について,部分空間になっているか判定できない。 |
評価項目2(A-1) | 変数変換を利用して,微分積分の問題を効率よく処理することができる。 | 微分積分における変数変換の使い方の基本を理解し,具体的な問題(2重積分,微分方程式など)を解くことができる。 | 微分積分において,変数変換をする際の処理の仕方がわからない。 |
評価項目3(A-1) | ユークリッドの互除法の原理を理解し1次不定方程式を解くことに応用できる。 | ユークリッドの互除法を用いて2数の最大公約数を求めることができる。 | ユークリッドの互除法のアルゴリズムが使えない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 一般理数科の教育目標 ②
説明
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学習・教育到達度目標 本科の教育目標 ③
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教育方法等
概要:
前半は,主として線形代数に関するテーマをとり上げる。ベクトル空間および線形写像の理論の基本概念を学び,具体的な計算をしながら理解する。後半は,微分積分の分野で,発展的な話題をとり上げる。変数変換を用いた2重積分の計算,変数変換による微分方程式の解法などを学ぶ。さらに,一般の高校で扱われている整数に関する事柄のうち,ユークリッドの互除法,合同式について学ぶ。
授業の進め方・方法:
既習事項の復習をしながら,発展的な内容を解説する。復習事項,発展事項ともに毎回レポート問題を課す。
注意点:
・教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目の割合はA-1(100%)とする.
・総時間数45時間(自学自習15時間)
・自学自習時間(15時間)ついては,日常の授業(30時間)の復習,レポート課題の解答作成時間,試験のための学習時間を総合したものとする.
・評価については,合計点数が60点以上で単位修得となる.その場合,各到達目標項目の到達レベルが標準以上であること,教育プログラムの学習・教育到達目標の各項目を満たしたことが認められる.
・卒業後に進学を希望している学生を対象としている。初歩的なことは理解している前提で講義を行う。授業中の質問・議論は積極的にしてほしい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ベクトル空間と部分空間 |
部分空間であるかどうかを判定できる。
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2週 |
基底と次元 |
部分空間の基底を構成できる。
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3週 |
線形写像と行列表現 |
線形写像の定義を理解し,表現行列を求めることができる。
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4週 |
線形写像の像と核 |
線形写像の像と核の基底を求めることができる。
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5週 |
正規直交基底 |
正規直交基底を構成できる。(グラム=シュミットの直交化法)
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6週 |
2次形式の標準化 |
直交変換により、2次曲線の標準形を求めることができる。
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7週 |
演習 次週、 中間試験を実施する。 |
これまで学んだ内容を復習する。
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8週 |
1変数関数の微分積分 |
1変数関数の微分積分を復習する。
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4thQ |
9週 |
2変数関数(1) |
陰関数の極値問題,条件付き極値問題を解くことができる。
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10週 |
2変数関数(2) |
2重積分を変数変換により求めることができる。
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11週 |
微分方程式(1) |
1階の微分方程式の一般解を求めることができる。(完全微分方程式)
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12週 |
微分方程式(2) |
変数変換を利用して,微分方程式を解くことができる。解の挙動を調べることができる。
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13週 |
整数の性質(1) |
ユークリッドの互除法により,最大公約数を求めることができる。
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14週 |
整数の性質(2) |
合同式を使うことができる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
試験返却と解説 |
学んだ知識の再確認および修正ができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 2 | |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 15 | 95 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 5 | 5 |