ディジタル制御

科目基礎情報

学校 有明工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 ディジタル制御
科目番号 PI051 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産情報システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 前期:1
教科書/教材 教科書なし,シラバスに沿ったプリント,資料を配布
担当教員 原槙 真也

到達目標

1.ディジタル制御に必要な数値表現,A/D・D/A 変換,たたみ込み積分,離散時間系状態方程式,z 変換等の基礎的事項が理解できる.
2.ディジタル制御系の可制御,可観測,安定性,極配置,LQ制御等のディジタル制御設計の基礎が理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ディジタル制御に必要な数値表現,A/D・D/A 変換,たたみ込み積分,離散時間系状態方程式,z変換等の基礎的事項について適切な語句,数式を用いて説明できる.ディジタル制御に必要な数値表現,A/D・D/A 変換,たたみ込み積分,離散時間系状態方程式,z変換等の基礎的事項が理解できる. ディジタル制御に必要な数値表現,A/D・D/A 変換,たたみ込み積分,離散時間系状態方程式,z変換等の基礎的事項が理解できない.
評価項目2ディジタル制御系の可制御,可観測,安定性,ディジタル制御設計の基礎について適切な語句,数式を用いて説明できる.ディジタル制御系の可制御,可観測,安定性,ディジタル制御設計の基礎が理解できる.ディジタル制御系の可制御,可観測,安定性,ディジタル制御設計の基礎が理解できない.
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ディジタル数値表現についての基礎知識を確認し,連続時間系の多入力多出力システムの状態方程式表現とその解法について簡単に復習する.次に,連続時間系から離散時間系への変換原理,離散時間系のz変換よるパルス伝達関数表現,システムの評価,ディジタル制御システムの設計手法について、企業でディジタル制御を用いた製品開発を担当していた教員がその経験を活かし講義する.また,内容によっては例題を交え,数値シミュレーション演習を行いながら講義を進める.SDGs目標では第9番「産業と技術革新の基盤をつくろう」になります.
授業の進め方・方法:
座学による講義.シラバスに沿ったプリントを配布し,Teams(+録画)+タブレット+画面共有で解説を行いながら講義を行う.講義内容をよく理解するために,授業内容に関するレポートを課す.配布プリント,資料,出席簿,成績,連絡事項,授業ビデオ等はTeams,WebClassまたはMoodle(https://orchid.me.ariake-nct.ac.jp/moodle/)に置くので,予習,復習等の学習に役立て欲しい.
注意点:
本科の数学,物理,メカトロニクス,コンピュータ工学,計測制御で学んだ微分方程式,ベクトル,行列,運動方程式,ディジタル・アナログ回路,制御基礎等を理解しておくこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,ディジタル制御概要 ガイダンス,ディジタル制御の特徴,従来制御との各種比較,ディジタル制御の応用例が理解できる.
2週 ディジタル量,A/D,D/A変換 基数変換,固定小数点,補数表現,2 進数演算が理解できる.アナログ信号とディジタル信号,ディジタル制御システム構成,A/D・D/A 変換が理解できる.
3週 状態方程式と伝達関数行列 状態方程式,出力方程式の導出,ラプラス変換,伝達関数行列への変換,たたみ込み積分が理解できる.
4週 離散時間系状態方程式 サンプル,0 次ホールド,連続時間系から離散時間系状態方程式への変換,状態遷移行列が理解できる.
5週 離散時間系の応答1 連続時間系で設定されたモータシステム,制御システムを離散時間系に変換し,数値シミュレーションにより応答を求める事が理解できる.
6週 離散時間系の応答2 ディジタル制御系の解析法,数値計算法,状態遷移行列の数値計算法が理解できる.
7週 z変換の基礎 デルタ関数,デルタ関数とフーリエ級数,連続信号のサンプル値表現とz変換との関係が理解できる.
8週 z変換の性質 主な離散信号のz変換,各種z変換の性質が理解できる.
2ndQ
9週 z変換の応用,パルス伝達関数 離散時間系状態方程式のz変換,パルス伝達関数,連続時間系伝達関数のパルス伝達関数変換が理解できる.
10週 可制御・可観測 可制御・可観測の意味,数式証明,図説,具体的算出が理解できる.
11週 安定条件の基礎 パルス伝達関数での安定条件,特性根と時間応答が理解できる.
12週 安定条件の応用 パルス伝達関数での安定性問題,双一次変換,安定条件の応用例が理解できる.
数値計算によりいろいろな安定条件,特性根とその制御系応答が理解できる.
13週 PID制御,状態フィードバック,極配置 PID 制御,PID 制御系の離散化,速度アルゴリズム、状態フィードバック,極配置計算が理解できる.
14週 LQ制御 最適制御の基礎,LQ制御について理解でき,数値計算によるシミュレーションができる.
15週 定期試験
16週 テスト返却と解説,成績確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力50005010
専門的能力5500030085
分野横断的能力0000505