到達目標
ファジィ理論に関する下記の項目を到達目標とする.そして最終的に,簡単な制御対象を制御するファジィ制御へ応用できるレベルを目標とする.
(1) ファジィ集合の概念を理解し、メンバーシップ関数の定義ができる。
(2) 拡張原理を理解し、ファジィ数の演算に利用できる。
(3) ファジィ関係を理解し、含意規則からファジィ関係を定義できる。
(4) ファジィ推論を理解し、ファジイ制御システムへの応用ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
ファジィ理論の概念 | ファジィ理論が取扱う「あいまいさ」と確率論が取扱う「あいまいさ」の違いを説明できる. | ファジィ理論が取扱う「あいまいさ」について説明できる. | ファジィ理論が取扱う「あいまいさ」について説明できない. |
ファジィ理論の基礎 | ファジィ論理,ファジィ集合,ファジィ関係などのファジィ理論の基礎を理解し,演算を行うことができる.なおかつ,従来の論理,集合,関係との違いを説明できる. | ファジィ論理,ファジィ集合,ファジィ関係などのファジィ理論の基礎を理解し,演算を行うことができる. | ファジィ論理,ファジィ集合,ファジィ関係などのファジィ理論の基礎を理解できず,演算ができない. |
ファジィ推論 | マムダニのファジィ推論法と簡略化ファジィ推論法を理解し,推論を行うことができる.
複数の含意規則をファジィ推論に応用できる. | マムダニのファジィ推論法と簡略化ファジィ推論法を理解し,推論を行うことができる. | ファジィ推論ができない. |
ファジィ制御 | 制御知識を制御規則として記述し,簡単なファジィ制御器を設計できる.
シミュレーションにより制御性能を解析することができる. | 制御知識を制御規則として記述し,簡単なファジィ制御器を設計できる. | 制御知識を制御規則として記述できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
我々人間が使っている自然言語には、あいまいな表現が多くある。例えば「今日はとても暖かい」という表現は、具体的な温度を示していないが、その人の主観的な感覚を伝えている。ファジィ理論は、人間の感情、判断、評価などに関する定性的な情報を定量的に取り扱うことを可能にしている。本授業では、ファジィ理論の基礎として、ファジィ集合論とファジィ論理を中心に学び、応用事例としてファジィ制御への応用について考える。
授業の進め方・方法:
本科目は講義形式で授業を進める.授業の進みに応じて課題を与えるので,課題レポートを提出する必要がある.授業の終盤にはファジィ制御に関する応用課題を与える.
注意点:
本科目で学習するファジィ理論は,集合論や論理学を基礎としているので,数学などそれに関連する科目を履修しておく必要がある。また,PID制御に関する基礎を理解している方が望ましい。
本科目は2単位科目であり,規定授業時数は30時間である.授業以外に60時間の自学自習時間が求められます.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
・ファジィ理論の概要を理解し、ファジィ理論が取り扱う「あいまいさ」と確率論が取り扱う「あいまいさ」との違いを説明できる。
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2週 |
ファジィ集合(1) |
・2値論理とファジィ論理の違いを理解し、説明できる。 ・ファジィ集合とメンバーシップ関数を理解し、その演算を行うことができる。
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3週 |
ファジィ集合(2) |
・分解定理について理解し、説明できる。
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4週 |
ファジィ関係(1) |
・ファジィ関係の定義を理解し、ファジィ関係の合成演算を行うことができる。
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5週 |
ファジィ関係(2) |
・ファジィ関係の類似関係を理解し、説明できる。
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6週 |
ファジィ数と拡張原理(1) |
・ファジィ数について理解し,簡単な演算ができる.
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7週 |
ファジィ数と拡張原理(2) |
・拡張原理について理解し,拡張原理に基づいてファジィ数の演算ができる.
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8週 |
ファジィ推論(1) |
・円筒拡張と射影に関する演算を理解し、ファジィ関係によるファジィ推論を行うことができる。
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4thQ |
9週 |
ファジィ推論(2) |
・マムダニのファジィ推論法、簡略化ファジィ推論法、その他のファジィ推論法を理解し、活用できる。
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10週 |
ファジィ制御(1) |
・制御知識をファジィルールとして表現できる。
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11週 |
ファジィ制御(2) |
・基本的なファジィ制御器を設計できる。
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12週 |
応用課題(1) |
・2次遅れ系の制御に応用できる。 ・制御シミュレーションを行うことができる。
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13週 |
応用課題(2) |
同上
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14週 |
応用課題(3) |
同上
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
定期試験の解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題レポート | 相互評価 | 態度 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 10 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 40 | 30 | 0 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |