到達目標
1 基本的な数値問題を図表化し統計解析の手法を適用できる。
2 強度のばらつきを有する棒部材に対して、シミュレーションにより破壊確率を求めることができる。
3 曲げを受ける梁部材の破壊確率が理解でき、限界状態設計法により必要断面を設計することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 正しく図表化され、理論値との比較もなされている | 正しく図表化できる | 正しく図表化できない |
評価項目2 | 破壊確率を正しく計算できる | 荷重分布と耐力分布を正しく表すことができる | 荷重分布と耐力分布を正しく描けない |
評価項目3 | 収束計算により、必要断面が正しく求められる。 | 信頼性指標を計算することができる。 | 破壊確率や信頼性指標が理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達目標 (B-2)
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JABEE学習・教育到達目標 (B-2)
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教育方法等
概要:
構造力学、橋梁工学、統計学の基礎知識を必要とする。構造設計の分野で採用されつつある性能照査型設計法の理解に役立つ内容となっている。知識を詰め込む科目ではなく、課題処理能力を高めることを目指した科目となっている。
授業の進め方・方法:
毎回の授業では、基本的に前半が講義、後半が演習となる。演習はプリントまたはパソコンを使用して課題に取り組む。Excelの基本操作方法をあらかじめ理解しておくことが望ましい。
注意点:
「社会基盤工学専攻」学習・教育到達目標の評価:レポート課題(B-2)(100%)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、構造物の設計法概論、設計基準の歴史 |
仕様規定型設計法と性能照査型設計法の違いを説明できる。
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2週 |
許容応力度設計法における曲げ応力と安全率 |
曲げモーメントと曲げ応力の関係、許容応力度照査を説明できる。
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3週 |
断面力図と断面力影響線 |
荷重載荷点または着目点と断面力との関係を定式化し、グラフに表すことができる。
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4週 |
ばらつきのあるデーターの統計解析 |
標準正規分布表及びExcelを用いて面積計算を行うことができる。
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5週 |
確率密度関数と確率分布関数。Excelによる乱数生成。 |
Excelで一様乱数を生成し、ヒストグラムを描くことができる。
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6週 |
一様乱数と正規乱数 |
正規乱数のヒストグラムを描き、正規分布の理論値と比較できる。
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7週 |
モンテカルロ法 |
シミュレーションにより円周率を求めることができる。
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8週 |
活荷重の非超過確率 |
活荷重が想定年数内に任意の値を超えない確率を計算することができる。
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2ndQ |
9週 |
限界状態設計法における部分安全係数と信頼性指標 |
限界状態設計法の照査式から、荷重係数、耐力係数を誘導することができる。
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10週 |
分離係数αの評価 |
αの値により信頼性指標βに誤差を生じることが理解できる。
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11週 |
引張を受ける棒部材の破壊確率 |
設定された統計データを用いて、棒部材の必要断面積を求めることができる。
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12週 |
破壊確率シミュレーション |
乱数により与えられる荷重耐力分布から破壊確率を計算することができる。
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13週 |
限界状態設計法の計算手順 |
引張を受ける棒部材と曲げを受ける梁部材の計算手順が理解できる。
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14週 |
曲げを受ける矩形断面梁の設計 |
目標信頼性指標を満足する設計を行うことができる。
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15週 |
曲げを受けるI形断面梁の信頼性指標 |
設定された条件の下で、βの算出ができる。
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16週 |
破壊確率計算演習とまとめ |
曲げを受ける梁部材の強度に関する数値計算ができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 構造 | 橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。 | 5 | |
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。 | 5 | |
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。 | 5 | |
評価割合
| レポート課題 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
専門的能力 | 100 | 100 |