概要:
複素数や複素関数の基本的な取り扱いを学び、複素積分に応用する。コーシーの積分定理や留数定理を使って複素積分の計算をし、実積分の計算にも応用できるように練習する。
授業の進め方・方法:
講義形式。適宜演習を交える。
注意点:
(1) 本科の数学、特に微分積分の基礎知識を前提とする。
(2) ベクトル解析の知識があることが望ましい。
(3) 授業に沿って復習をしっかりとし、教科書の問は自分で解けるようにしておくこと。
(4) 問題集を有効に活用し、進んだ内容にも取り組むこと。
〔授業(90分)+自学自習(210分)〕×16回 ※適宜,補講を実施する。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
複素数と極形式 |
複素数の絶対値と偏角を求め、極形式で表すことができる。
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2週 |
複素数の性質 |
複素数の四則演算の意味を複素数平面上で考えることができる。累乗根を求めることができる。
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3週 |
複素関数 |
様々な複素関数の定義と性質を理解し、点における値を求めることができる。
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4週 |
複素関数と正則関数 |
1次分数関数により、z平面上の図形がw平面上のどんな図形に移るか求めることができる。複素関数の導関数の定義が理解できる。
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5週 |
正則関数 |
基本的な正則関数を微分することができる。
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6週 |
コーシー・リーマンの関係式 |
コーシー・リーマンの関係式を理解し、関数の正則性を判定できる。
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7週 |
逆関数 |
逆関数の定義を理解し、基本的な多価関数の値を求めることができる。
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8週 |
複素積分 |
複素積分の定義を理解し、簡単な複素積分の値を求めることができる。
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4thQ |
9週 |
複素積分の計算 |
複素積分の性質を理解し、様々な積分路における複素積分の値を求めることができる。
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10週 |
コーシーの積分定理 |
コ-シ-の積分定理を理解し、簡単な応用ができる。
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11週 |
コーシーの積分表示 |
コ-シ-の積分表示を理解し、簡単な応用ができる。
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12週 |
関数の展開 |
基本的な関数のテイラ-展開やロ-ラン展開を求めることができる。
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13週 |
留数 |
関数の留数を求めることができる。
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14週 |
留数定理 |
留数定理を用いて積分の値を求めることができる。
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15週 |
定期試験 |
達成度を確認する。
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16週 |
試験答案の返却・解説 |
試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目)。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 4 | |
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。 | 4 | |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 4 | |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 4 | |
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。 | 4 | |
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。 | 4 | |
合成関数の導関数を求めることができる。 | 4 | |
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。 | 4 | |
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。 | 4 | |
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。 | 4 | |
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。 | 4 | |
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。 | 4 | |
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。 | 4 | |
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。 | 4 | |
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。 | 4 | |