環境流体輸送特論

科目基礎情報

学校 鹿児島工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 環境流体輸送特論
科目番号 8022 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設工学専攻 対象学年 専1
開設期 集中 週時間数
教科書/教材 プリント配布/水環境基礎科学(宗宮・津野共著,コロナ社),Environmental Systems Engineering(L.G.Lich著)
担当教員 山西 博幸

到達目標

1.地球環境や環境中における流体輸送現象を理解するうえで必要となる物理数学の基礎について、理解できる。
2.環境内主輸送、希釈,気体移動、熱現象、沈降、連続流れモデルについて、理解できる。
3.反応速度、化学平衡、炭酸塩の平衡、吸脱着について、理解できる。
4.有機物、微生物反応の速度論、BOD、COD、分解反応、光合成、食物連鎖について、理解できる。
5.モデル、解析解、連続反応システム、農薬濃縮、富栄養化について、理解できる。
6.基本モデル、溶存酸素システム、流れによる輸送、について、理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1環境中の輸送現象を表現するために必要な微分積分(とくにテーラー展開)をもとに,物質保存の基礎法則(とくに連続の式)を理解し,導くことができる.環境中の輸送現象を表現するために必要な微分積分(とくにテーラー展開)をもとに,物質保存の基礎法則(とくに連続の式)を理解できる.環境中の輸送現象を表現するために必要な微分積分(とくにテーラー展開)をもとに,物質保存の基礎法則(とくに連続の式)を理解できない.
評価項目2環境中の主要な輸送現象である移流と拡散,気体溶解,熱輸送,沈降の現象を理解するとともに,流れモデルの現象を数式で表現できる.環境中の主要な輸送現象である移流と拡散,気体溶解,熱輸送,沈降の現象を理解できる.環境中の主要な輸送現象である移流と拡散,気体溶解,熱輸送,沈降の現象を理解できない.
評価項目3化学反応を伴う物質輸送現象について理解し,反応速度式,化学平衡,吸脱着についての微分方程式で表現できる.化学反応を伴う物質輸送現象としての反応速度式,化学平衡,吸脱着について理解できる.化学反応を伴う物質輸送現象としての反応速度式,化学平衡,吸脱着について理解できない.
評価項目4生物反応を伴う物質輸送現象について理解し,有機物分解,酵素反応,,微生物反応速度を数式で表現できる.生物反応を伴う物質輸送現象としての有機物分解,酵素反応,,微生物反応速度を理解できる.生物反応を伴う物質輸送現象としての有機物分解,酵素反応,,微生物反応速度を理解できない.
評価項目5生態系を理解し,これを生態系システムとして数式で構築し,入力-出力の関係として計算できる.また,生物濃縮の原理の理解とモデル化ができる.生態系を理解し,生態系システムの入力-出力の関係が理解できる.また,生物濃縮の原理が理解できる.生態系を理解し,生態系システムの入力-出力の関係が理解できない.また,生物濃縮の原理が理解できない.
評価項目6物質輸送システムとしての連続モデルと有限体積モデルを理解し,これらの数式モデルを構築できる.物質輸送システムとしての連続モデルと有限体積モデルが理解できる.物質輸送システムとしての連続モデルと有限体積モデルが理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 3-3 説明 閉じる
JABEE(2012)基準 1(2)(d)(4) 説明 閉じる
教育プログラムの科目分類 (4)② 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は企業で水処理施設設計等を担当していた教員が,その経験を生かし,水環境の工学的制御に係る基礎的な知識について講義形式で授業を行うものである。
環境中における物質反応を伴う移動現象として、我々の生活圏である水域及び大気域での流体による物質輸送を取り扱う。その際、物質、運動量及びエネルギーの収支の概念から導かれる輸送現象モデルは工学的ツールとして重要である。個々では、物理現象、化学現象、生物学的現象及び生態系を加味した輸送現象を体系的に構築するための基礎事項を学び、水環境に係わる素過程の現象把握・解析及びその定式化について理解することを目指す。
授業の進め方・方法:
本授業は,配布プリントをもとに板書およびスライドを適宜利用した説明が主体となる.また,講義毎に演習プリントを配布し,各人の理解度を確認しながら進める.なお,演習プリントの内容についての解答解説は講義毎にその場で行い,自身の自宅での復習補助とする.
注意点:
授業時配布プリントは、その日の理解すべき主な内容の要約を示す。講義内容をよく理解するために、毎回、予習や演習問題等の課題を含む復習として、210 分以上の自学自習が必要である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 地球環境,環境工学基礎に係わる物理数学 □ 地球環境や環境中における流体輸送現象を理解するうえで必要となる物理数学の基礎について、理解できる。
2週 2. 物理現象 □環境内主輸送、希釈,気体移動、熱現象、沈降、連続流れモデルについて、理解できる。
3週 2. 物理現象 □環境内主輸送、希釈,気体移動、熱現象、沈降、連続流れモデルについて、理解できる。
4週 2. 物理現象 □環境内主輸送、希釈,気体移動、熱現象、沈降、連続流れモデルについて、理解できる。
5週 2. 物理現象 □環境内主輸送、希釈,気体移動、熱現象、沈降、連続流れモデルについて、理解できる。
6週 2. 物理現象 □環境内主輸送、希釈,気体移動、熱現象、沈降、連続流れモデルについて、理解できる。
7週 3. 化学現象 □反応速度、化学平衡、炭酸塩の平衡、吸脱着について、理解できる。
8週 3. 化学現象 □反応速度、化学平衡、炭酸塩の平衡、吸脱着について、理解できる。
2ndQ
9週 4. 生物学的現象 □ 有機物、微生物反応の速度論、BOD、COD、分解反応、光合成、食物連鎖について、理解できる。
10週 4. 生物学的現象 □ 有機物、微生物反応の速度論、BOD、COD、分解反応、光合成、食物連鎖について、理解できる。
11週 5. 生態系 □ モデル、解析解、連続反応システム、農薬濃縮、富栄養化について、理解できる。
12週 5. 生態系 □ モデル、解析解、連続反応システム、農薬濃縮、富栄養化について、理解できる。
13週 5. 生態系 □ モデル、解析解、連続反応システム、農薬濃縮、富栄養化について、理解できる。
14週 6. 自然輸送システム □ 基本モデル、溶存酸素システム、流れによる輸送、について、理解できる。
15週 試験答案の返却・解説 試験において間違った部分を自分の課題として把握する(非評価項目)。
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力0000000
専門的能力50000050100
分野横断的能力0000000