英語コミュニケーションⅢ

科目基礎情報

学校 旭川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 英語コミュニケーションⅢ
科目番号 028 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気情報工学科(2021年度以降入学者) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 LANDMARK Fit English Communication III (啓林館)
担当教員 鈴木 智己

到達目標

1.相手と英語でコミュニケーションを図ろうとする態度を身につけることができる。
2.高等学校学習指導要領に示されてるレベルの文法事項や構文を理解し、それを活用・運用することができる。
3.身近なことについて、的確さ、流暢さ、即応性をもって理解したり伝えたりすることができる。
4.文章の「まとまり」に必要な文法的・語彙的な結びつき(cohesion)や首尾一貫性(coherence)に注意して、特定のテーマについて100語程度の文章を書くことができる。
5.ペア・ワークやグループワークなどさまざまなコミュニケーション活動に積極的に取り組み、コミュニケーションの目的(タスク)を果たすことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1相手と英語でコミュニケーションを図ろうとする態度を身に付けることができる。相手と英語でコミュニケーションを図ろうとする態度をほぼ身に付けることができる。相手と英語でコミュニケーションを図ろうとする態度を身に付けることができない。
評価項目2高等学校学習指導要領に示されているレベルの文法事項や構文を理解し、発展的に活用・運用することができる。高等学校学習指導要領に示されているレベルの文法事項や構文をおおむね理解し、活用・運用することができる。高等学校学習指導要領に示されているレベルの文法事項や構文を理解したり、活用・運用することができない。
評価項目3自分の身近なことについて、的確さ、流暢さ、即応性をもって理解したり伝えたりすることができる。自分の身近なことについて、ある程度の的確さ、流暢さ、即応性をもって理解したり伝えたりすることができる。自分の身近なことについて、的確さ、流暢さ、即応性をもって理解したり伝えたりすることができない。
評価項目4文法的・語彙的な結びつき(cohesion)や首尾一貫性(coherence)のある論理的な文章を書くことができる。ある程度文法的・語彙的な結びつきや首尾一貫性に気をつけて、どうにか読み手に伝えたいことが伝わる文章を書くことができる。文法的・語彙的な結びつきや首尾一貫性を踏まえが読み手に伝えたいことが伝わる文章を書くことができない。
評価項目5コミュニケーション活動に積極的に取り組み、コミュニケーションの目的(タスク)を果たすことができるコミュニケーション活動に取り組み、コミュニケーションの目的(タスク)をほぼ果たすことができるコミュニケーション活動に十分に取り組むことができず、コミュニケーションの目的(タスク)を果たすことができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 様々なジャンルの英語に触れる中で「読む・書く・聞く・話す」のすべての技能を伸長し、英語で情報を得たり伝えたりする上で必要となる基本的な能力を養成する。特にオーラル・コミュニケーションを円滑に図る上で不可欠となる音声面の活動を重視するとともに、異文化に対する理解を深め、世界的な視野に立って物事を考える姿勢を身に付けることを目標とする。ライティングにおいては、パラグラフでまとまりのある内容について論理的な文章を書くことを目指す。また、実際に学んだ英語を使うために各種コミュニケーション活動を取り入れる。
授業の進め方・方法:
 多岐にわたる題材を読むことで、速く、深く、そして正確に読み取る能力を養成する。また音声面も重視し、英文を意味のかたまり(チャンク)ごとに理解するフレーズ・リーディングを行う際には、音声変化やイントネーションにも留意する。授業は「英語コミュニケーションⅠ」「英語コミュニケーションⅡ」に引き続き、できるだけ英語を用いて進めることとし、英語がコミュニケーションの道具であることを意識する。また、英語による基礎的なプレゼンテーションの仕方についても学ぶ。与えられたトピックやテーマについて自分の体験や考えを100語程度の文章にまとめることを学ぶ。
注意点:
語学学習においては積極性と反復が必要であり、そのための努力を怠らずに、積極的に授業に参加することが重要である。
1年次で購入した『ジーニアス総合英語』を必要に応じて参照しながら、文法事項と新出単語の予習・復習をすることが大切である。授業には英和辞書を持参すること。必要と認めた場合にはWeb辞書などの使用を認める。
英検準2級に合格した場合、およびTOEIC400点以上をはじめて取得した場合、あるいは前回受験時よりも50点以上得点が伸びた場合には、学年末の成績に10点を上限に加点する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Orientation
Writing: Paragraphとは
・授業の進め方、学習の仕方が分かる。
・パラグラフの基本的な構成と主なorganizational patternについて理解できる。
・つなぎ言葉(transitional words)の働きを理解できる。

2週 Writing:「文と文をつなぐ」
Lesson 2 "Caffeine" Introduction
Lesson 2 "Caffeine" Part 1
・文法的結束性(cohesion)と首尾一貫性(coherence)の概念を理解できる。
・列挙・順序の表現を理解することができる。
・カフェインの日常的な使用と効果,文化との関わりを理解できる。
3週 Lesson 2 "Caffeine" Part 1
Lesson 2 "Caffeine" Part 2
Show-and-Tell
・カフェインによる健康被害の可能性について理解できる。
・Show-and-Tell の特徴を理解できる。

4週 Show-and-Tell

Lesson 2 "Caffeine" Part 3
・自分の身の回りや経験について Show-and-Tell のoutlineを作ることができる。
・Pair workでShow-and-Tell の内容についてInterviewができる。 
・カフェイン依存症の具体的な方法や、カフェインの効果的な摂取量について理解できる。 
5週 Show-and-Tell
Lesson 2 "Caffeine" Part 4
Lesson 2 "Caffeine" 章末問題

・発表原稿を作成し、スライドを使って実際にShow-and-Tellの手法を用いて自分の体験や考えを発表することができる。【Writing 課題①】
・カフェインの利点について理解できる。
・カフェインの摂取に関する会話を聞き、内容を理解できる。
6週 Lesson 3 "Blood Is Blood" Introduction
Lesson 3 "Blood Is Blood" Part 1
・チャールズ・ドルーが医者を志すことになったきっかけや、ドルーが生まれ育った当時の黒人差別の実態を理解できる。
7週 Lesson 3 "Blood Is Blood" Part 2

次週、中間試験を実施する
・ドルーがスポーツ選手として活躍した高校時代の様子と、当時の輸血の限界について理解することができる。
8週 前期中間試験
前期末試験答案返却と解説
Writing:Sentence Combining
・意味のまとまりのある文を書くために、Sentence Combiningの手法(前置修飾、後置修飾、関係詞)を用いて一定の長さのある文を書くことができる。
2ndQ
9週 Lesson 3 "Blood Is Blood" Part 3
Lesson 3 "Blood Is Blood" Part 4
・ドルーが発見した血液の保存方法や輸送方法について理解できる。
・輸血における人種差別に対するドルーの闘いを理解できる。
10週 Lesson 3 "Blood Is Blood" Part 4
Lesson 3 "Blood Is Blood" 章末問題
・輸血における人種差別に対するドルーの闘いを理解できる。
・献血や輸血に関する会話を聞き、内容を理解できる。
11週 Lesson 4 "Biomimetics" Introduction
Lesson 4 "Biomimetics" Part 1
・バイオミメティクスの概要を理解できる。
・面ファスナーに応用されたバイオミメティクスを理解できる。
12週 Lesson 4 "Biomimetics" Part 1
Lesson 4 "Biomimetics" Part 2
・面ファスナーに応用されたバイオミメティクスを理解できる
・新幹線に応用されたバイオミメティクスを理解できる。
13週 Lesson 4 "Biomimetics" Part 2
Lesson 4 "Biomimetics" Part 3
・新幹線に応用されたバイオミメティクスを理解できる。
・注射針や壁材に応用されたバイオミメティクスを理解する 。
14週 Lesson 4 "Biomimetics" Part 4
Lesson 4 "Biomimetics" 章末問題
・ハニカム構造に応用されたバイオミメティクスを理解できる。
・バイオミメティクスの事例に関する会話を聞き、内容を理解できる。
15週 多様な語彙の使用(Lexical Cohesion) ・Lexical Cohesionの概念を理解し、同じ単語や表現を繰り返しを避けるために同意語/類義語、派生語、上位/下位語などを効果的に使うことができる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 前期末試験答案返却と解説
Lesson 5 "Communication without Words" Introduction
Lesson 5 "Communication without Words" Part 1
Lesson 5 "Communication without Words" Part 2
・非言語コミュニケーションの概要や重要性を理解できる。
・非言語コミュニケーションのさまざまなタイプを理解できる。
2週 Lesson 5 "Communication without Words" Part 2 
Lesson 5 "Communication without Words" Part 3
・非言語コミュニケーションのさまざまなタイプを理解できる。
・非言語コミュニケーションの多様性や地域差を理解できる。
3週 Lesson 5 "Communication without Words" Part 4
Lesson 5 Communication without Words"
章末問題
・非言語コミュニケーションは文化の影響を大きく受けており、さまざまな意味を持つことを理解できる。
・他国の非言語コミュニケーションを学習する具体的方法や、誤解・誤伝達を防ぐ方法を理解できる。
・非言語コミュニケーションの事例に関する会話を聞き、内容を理解できる。
4週 Writing:因果関係を表すパラグラフ ・Cause-and-effect のパラグラフでよく使われる語句を理解し用いることができる。
・Comparison and contrast のパラグラフでよく使われる語句や表現を理解し用いることができる。
・パラグラフを書く前に outline を書いて構想を練ることができる。
5週 Writing:比較を表すパラグラフ ・Cause-and-effect / comparison and contrast のパラグラフ構成を理解して、身の回りにある因果関係あるいは比較にに関わる事象についてのパラグラフを書くことができる。【Writing 課題②】
6週 Lesson 8 "Global Water Crisis" Introduction
Lesson 8 "Global Water Crisis" Part 1
・会話中の自分のアイコンタクトの方法を説明し、その理由を述べることができる。
・世界の水不足の現状を理解できる。
7週 Lesson 8 "Global Water Crisis" Part 2

次週、中間試験を実施する
・人口増加や生活水準の向上,地球温暖化が水不足の要因となっていることを理解できる。
8週 後期中間試験

後期中間試験答案返却と解説

Lesson 8 "Global Water Crisis" Part 3
・日本も大きく関わる輸出と水不足の関係,仮想水の概念とその具体例について理解できる。
4thQ
9週 Lesson 8 "Global Water Crisis" Part 3
Lesson 8 "Global Water Crisis" Part 4
・日本も大きく関わる輸出と水不足の関係,仮想水の概念とその具体例について理解できる。
・日本が取るべき水不足への具体的な対策を理解できる。
10週 Lesson 8 "Global Water Crisis" Part 4
Lesson 8 "Global Water Crisis" 章末問題
・日本が取るべき水不足への具体的な対策を理解できる。
・節水に関する会話を聞き、内容を理解できる。
11週 Writing:意見を述べるパラグラフ ・意見を述べるパラグラフでよく使われる語彙や表現を理解して用いることができる。
・身の回りの事象に対する自分の意見を述べるパラグラフを書くことができる【Writing 課題③】。
12週 Writing:意見を述べるパラグラフ
Lesson 9 "Animal Math" Introduction
・Peer Reviewのやり方や利点を理解できる。
・他の人が書いたパラグラフに対して良い点や改善点を指摘することができる。
・Peer Reviewで得たfeedbackに基づいてrewrite(書き直し)ができる。
・動物には生来,数学的な能力が備わっていることを理解することができる。
13週 Lesson 9 "Animal Math" Part 1
Lesson 9 "Animal Math" Part 2
・犬が示した数学的能力に関する説明を理解できる。
・犬が取った行動の検証に関する説明を理解できる。
14週 Lesson 9 "Animal Math" Part 2
Lesson 9 "Animal Math" Part 3
・犬が取った行動の検証に関する説明を理解できる。
・霊長類は数の違いを理解していることが実験からわかったことを理解できる。
15週 Lesson 9 "Animal Math" Part 3
Lesson 9 "Animal Math" Part 4
Lesson 9 "Animal Math" 章末問題
・霊長類は数の違いを理解していることが実験からわかったことを理解できる。
・動物は自然界で生き残るために数学を用いて来たことを理解できる。
・動物の能力に関する会話を聞き、内容を理解できる。
16週 学年末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学英語英語運用の基礎となる知識聞き手に伝わるよう、句・文における基本的なリズムやイントネーション、音のつながりに配慮して、音読あるいは発話できる。3
明瞭で聞き手に伝わるような発話ができるよう、英語の発音・アクセントの規則を習得して適切に運用できる。3
中学で既習の語彙の定着を図り、高等学校学習指導要領に準じた新出語彙、及び専門教育に必要となる英語専門用語を習得して適切な運用ができる。3
中学で既習の文法や文構造に加え、高等学校学習指導要領に準じた文法や文構造を習得して適切に運用できる。3
英語運用能力の基礎固め日常生活や身近な話題に関して、毎分100語程度の速度ではっきりとした発音で話された内容から必要な情報を聞きとることができる。3
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を基本的な表現を用いて英語で話すことができる。3
説明や物語などの文章を毎分100語程度の速度で聞き手に伝わるように音読ができる。3
平易な英語で書かれた文章を読み、その概要を把握し必要な情報を読み取ることができる。3
日常生活や身近な話題に関して、自分の意見や感想を整理し、100語程度のまとまりのある文章を英語で書くことができる。4
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、実際の場面で積極的にコミュニケーションを図ることができる。3
実際の場面や目的に応じて、基本的なコミュニケーション方略(ジェスチャー、アイコンタクト)を適切に用いることができる。3
英語運用能力向上のための学習自分の専門分野などの予備知識のある内容や関心のある事柄に関する報告や対話などを毎分120語程度の速度で聞いて、概要を把握し、情報を聞き取ることができる。3
英語でのディスカッション(必要に応じてディベート)を想定して、教室内でのやり取りや教室外での日常的な質問や応答などができる。3
英語でディスカッション(必要に応じてディベート)を行うため、学生自ら準備活動や情報収集を行い、主体的な態度で行動できる。3
母国以外の言語や文化を理解しようとする姿勢をもち、教室内外で英語で円滑なコミュニケーションをとることができる。3
関心のあるトピックについて、200語程度の文章をパラグラフライティングなど論理的文章の構成に留意して書くことができる。3
関心のあるトピックや自分の専門分野のプレゼン等にもつながる平易な英語での口頭発表や、内容に関する簡単な質問や応答などのやりとりができる。2
関心のあるトピックや自分の専門分野に関する論文やマニュアルなどの概要を把握し、必要な情報を読み取ることができる。1
実際の場面や目的に応じて、効果的なコミュニケーション方略(ジェスチャー、アイコンタクト、代用表現、聞き返しなど)を適切に用いることができる。3
工学基礎グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3

評価割合

試験小テストハンドアウト課題・発表積極性合計
総合評価割合601012144100
基礎的能力601012144100
専門的能力000000
分野横断的能力000000