到達目標
1:日本の移民史の概略を理解し、その知識を活用しながら現代の移民をめぐる問題について説明できる。
2:移民についての学習を通じて、違う価値観や背景を持つ人の立場を想像し、その立場からの考えを述べることができる。
3:世界の抱える課題について理解し、史資料の読み解きやディスカッションを通じて自分の意見を形成し述べることができる。同様に他者の意見を傾聴できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 日本の移民史の概略を理解し、その知識に基づいて、現代の移民をめぐる問題について具体的な事例を挙げて説明できる。 | 日本の移民史の概略を理解し、その知識に基づいて、現代の移民をめぐる問題について説明できる。 | 日本の移民史の概略を理解が不十分であり、現代の移民をめぐる問題について説明できない。 |
評価項目2 | 移民についての学習を通じて、違う価値観や背景を持つ人の立場を想像し、その立場からの考えを具体的に述べることができる。 | 移民についての学習を通じて、違う価値観や背景を持つ人の立場を想像し、その立場からの考えを述べることができる。 | 移民についての学習を通じて、違う価値観や背景を持つ人の立場を想像ができず、その立場からの考えを述べることができない。 |
評価項目3 | 世界の抱える課題について理解し、史資料の読み解きやディスカッションで他者の意見を傾聴しながら自分の意見を形成し、述べることができる。 | 世界の抱える課題について理解し、史資料の読み解きやディスカッションを通じて自分の意見を形成し述べることができる。 | 世界の抱える課題について理解し、史資料の読み解きやディスカッションを通じて自分の意見を形成し述べることができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
人が移住する背景にあるさまざまな要因を学んだうえで、ハワイ・アメリカ・ブラジルなどを例に日本人移民の歴史を学びます。
およそ100年前の日本人の姿を振り返り、そこから得た知識や考え方を活用して、現代の移民に関わる問題についても考えます。
授業の進め方・方法:
上記地域への移民の歴史について、講義・史資料の読み解きから考えます。
地域・時代を比較して、現代との相似点や相違点を見つけていきましょう。
ペア・グループでのワークや、自分と違う「その人の立場になって考える」体験的活動を行います。
今までの社会科で学んだ内容を踏まえて、自分で教材を読み込み、その内容をまとめて他者に説明する力を身につけていきましょう。
授業経験の中で学んだことが、以下のことにつながるよう願っています。
① 知ることで社会を見る視点ができ、知っていれば人生がより豊かになる知識を身につける。
② さまざまな文化に触れて、多様な価値観を受けとめる力を身につける。
③ 自分の考えをまとめ、それを自分の言葉で他人にわかりやすく伝える力を身につける。
④ 人間と人間が築いた社会、それをとりまく環境への愛着と当事者意識を持つ。
⑤ 人間と人間が築いた社会、それをとりまく環境の困りごとや課題を見つけ、それを解決していく姿勢を持つ。
⑥ 授業内外での教えあい、助けあいを通じて、人との関係をつくる。
・授業での学びを深めるために、希望者を対象に博物館見学会を考えています。
注意点:
・ペアワークやグループワークの機会をたびたび設定しています。うまくいかない経験とうまくいった経験の共有をたくさんしましょう。
・TeamsまたはWebClassなどを活用していきます。授業内外でスムーズにアクセスできるようにしてください。
・現代の日本や世界の動き、私たちの生活との関わりとの結びつきを意識して授業に参加してください。
・博物館の貸出資料やゲストの都合により、内容を変更することがあります。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス~移民の歴史を学ぶ意味 |
内容・評価・ルールなど授業の進め方を把握する。受講者の自己紹介や既習知識について確認する。グループワークを行う人間関係がつくれる。
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2週 |
人の移住の背景 |
人が生まれ育った土地を離れて移住する主な理由と歴史上の人の大規模な移動について説明できる。
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3週 |
福岡県は「移民県」 |
福岡県からの移民について、いつ・どこに移民したのかを説明できる。
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4週 |
近現代日本の移民① |
日本からのハワイ移民について、歴史と生活を説明できる。
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5週 |
近現代日本の移民② |
日本からのアメリカ移民について、歴史と生活を説明できる。
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6週 |
近現代日本の移民③ |
日本からのブラジル移民について、歴史と生活を説明できる。
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7週 |
近現代日本の移民④ |
日本の移民史について、具体的な例を挙げながら説明できる。
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8週 |
近現代日本の移民⑤ |
日本の移民史について、具体的な例を挙げながら説明できる。
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2ndQ |
9週 |
移民の視点から考える① |
史資料の観察・読解からの理解に基づいて、発表資料を作成し、移民の生活・個人史を具体的に説明できる。
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10週 |
移民の視点から考える② |
史資料の観察・読解からの理解に基づいて、発表資料を作成し、移民の生活・個人史を具体的に説明できる。
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11週 |
移民の視点から考える③ |
史資料の観察・読解からの理解に基づいて、発表資料を作成し、移民の生活・個人史を具体的に説明できる。
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12週 |
移民の視点から考える④ |
史資料の観察・読解からの理解に基づいて、発表資料を作成し、移民の生活・個人史を具体的に説明できる。
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13週 |
プレゼンテーション① |
ハワイ・アメリカ・ブラジル移民の立場を設定して、そのライフヒストリーを歴史的事実に基づいて説明できる。
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14週 |
プレゼンテーション② |
ハワイ・アメリカ・ブラジル移民の立場を設定して、そのライフヒストリーを歴史的事実に基づいて説明できる。
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15週 |
ふりかえり~日本人移民の歴史から現代を見る |
現代の移民に関わる事象を、歴史的観点に基づいて説明できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文社会科学 | 国語 | 国語 | 報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 3 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 3 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 3 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | |
社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | |
評価割合
| レポート | 演習課題 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 50 | 100 |