概要:
情報科学の理論・情報工学の技術を支える数学のひとつに離散数学(集合、論理、関係、数え上げ、グラフ、確率等)があり、アルゴリズムとデータ構造、機械学習、画像・音声・動画、情報の圧縮と展開、数値計算、プログラミング言語論等の多岐にわたる分野の理解および活用のために必須の知識である。講義では、まず教養科目の学習する数学(主に解析、線形代数)と、情報工学分野における離散数学の位置付けを学び、離散数学を学習する重要性を理解する。演習を通じて、集合、論理、関係、グラフ、確率等の基礎知識の修得と、実際の問題に活用できる応用力を身につける。また、本科目の内容は、4年生で開講される「アルゴリズムとデータ構造」においても、復習と演習をする。
授業の進め方・方法:
(1) 座学による講義と演習を中心に、必要に応じて小テストおよび課題(レポート)を実施する。講義中に課す課題は、講義で学んだ内容に関して理解を確認し、演習する機会であるため、必ず問題を解き、提出すること。
(2) 試験は、授業計画に記載のとおり、前期中間試験、前期期末試験、後期中間試験、学年末試験の4回実施する。積極的に授業に参加することが肝要である。
(3) 本科目の内容は、3年生の情報システムプログラミングII、4年生のアルゴリズムとデータ構造、人工知能・機械学習等を始めとするその他情報分野を学習するための基礎科目となっているため、単位の修得だけにとらわれることなく授業内容の理解を深めてもらいたい。
(4) 講義の内容に関して質問等がある場合は、徳光のところまで質問に来ること。疑問点はすぐに解消するように努める。
(5) 本科目の内容を身につけるためには、演習やプログラミングによる確認等を行い、実際に考えたり、手を動かすことが重要である。資料やプログラムをただ眺めるのではなく、実際に自ら思考し、手を動かして紙に考えを書き出したり、アウトプットすることを心がけることを強くお薦めする。
(6) 本科目に関する諸連絡、課題、補足資料等についてTeams・WebClassに掲載するので、必要に応じて参照すること。
(7) 授業では教科書、ノートを持参すること。
注意点:
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報数学・情報理論 | 集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。 | 3 | 前3,前7,前8,前9,前10,前11,前13,前14,前15,前16 |
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | 前4,前7,前8,前9,前10,前12,前13,前14,前15,前16 |
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | 前1,前2,前7,前8 |
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。 | 3 | 前1,前2,前7,前8,後1,後2 |
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。 | 3 | 前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16 |
情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。 | 3 | |
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。 | 3 | |
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。 | 3 | |