到達目標
機械技術者にとって基礎的な工学の解析,数値計算に関わる専門分野の基礎となる内容を理解し,それらの問題解決方法を理解するために下記の項目を目標とする.
1.基本的な各種の数値計算法の原理を理解できる.
2.各種の数値計算手法を与えられた問題に対して適切に用いることができる.
3.基本的な応用問題を解くためのコンピュータ操作手法が理解できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 基本的な各種の数値計算法の原理を適切な語句,数式を用いて説明できる. | 基本的な各種の数値計算法の原理を説明できる. | 基本的な各種の数値計算法の原理を説明できない. |
評価項目2 | 各種の数値計算手法を与えられた問題に対して自ら適切に用いることができる. | 各種の数値計算手法を与えられた問題に対して用いる事ができる. | 各種の数値計算手法を与えられた問題に対して用いる事ができない. |
評価項目3 | 基本的な応用問題を解くためのコンピュータ操作手法を適切な語句,プログラム言語を用いて説明できる. | 基本的な応用問題を解くためのコンピュータ操作手法を理解できる. | 基本的な応用問題を解くためのコンピュータ操作手法を理解できない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 B-1
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学習・教育到達度目標 B-4
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教育方法等
概要:
機械工学の各専門分野における様々な現象の解析,実験データの整理や将来予測などの問題解決には,数学的考え方に基礎をおく手法で実際の数値データを計算処理しなければならない.本講義では基本的な工学の数値計算に関わる問題に対しコンピュータを用いて解決する能力を身につける事を目的とし,各種問題解析向けの基本的な数値計算手法を表計算ソフト(Excel)を用いて学習する.本科目は企業でOA機器の開発設計を担当していた教員が,その経験を活かしてコンピュータを用いた数値計算の基礎的事項について講義,演習形式で授業をおこなうものである.SDGs目標では第9番「産業と技術革新の基盤をつくろう」になります.
授業の進め方・方法:
基本的に各授業の前半は座学により各種数値計算の基礎,原理をTeams+タブレット+プロジェクタにより学び,授業の後半ではコンピュータを用いて実際にその演習を行う.また,講義内容をよく理解するために,原則的に授業毎に授業内容に関するレポートを課す.なお,レポート課題,授業時配布資料,出席簿,レポート成績,連絡事項,授業ビデオ等はTeamsまたは下記 Moodleにあるので,予習,復習時の学習に役立てること. http://orchid.me.ariake-nct.ac.jp/moodle/
注意点:
基礎的な数学や物理現象の数学モデルを理解しておくこと.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
数値解析の基礎,計算誤差 |
ガイダンス,数値計算の概要,ディジタルデータ,演算と有効桁数,各種誤差について理解できる
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2週 |
二分法 |
二分法の原理,計算式,Excel による数値解法,Excel 関数(IF),問題適用方法について理解できる.
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3週 |
ニュートン法 |
ニュートン法の原理,計算式,二分法との違い,Excel による数値解法,Excel での関数定義,問題適用方法について理解できる.
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4週 |
行列計算 |
Excel による各種行列計算,Excel による連立一次方程式の数値解法,問題適用方法が理解できる.
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5週 |
ラグランジュ補間 |
補間と近似の違い,ラグランジュ補間の原理,補間公式の導出,補間公式の応用,数値計算が理解できる.
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6週 |
最小二乗法 |
最小二乗法の原理,近似関数パラメータ導出,n次近似正規方程式,Excel による近似関数パラメータ算出が理解できる.
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7週 |
関数近似とテーラ展開 |
関数の近似と補間、テイラー展開による関数近似計算の原理が理解できる.
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8週 |
中間試験 |
第1週~第7週までの筆記試験
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2ndQ |
9週 |
数値積分台形法 |
台形法の原理,台形法公式の導出,問題適用方法が理解できる.
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10週 |
数値積分台形法プログラム
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ExcelVBAによるΣ計算法,台形法のプログラム,問題適用方法が理解できる.
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11週 |
数値積分シンプソン法 |
シンプソン法の原理,シンプソン法公式の導出,問題適用方法が理解できる.
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12週 |
数値積分シンプソン法プログラム
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Python言語による応用Σ計算,シンプソン法のプログラム,問題適用方法が理解できる.
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13週 |
微分方程式オイラー法
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微分方程式の解の種類,微分方程式の基礎,オイラー法の原理,オイラー法の問題適用方法が理解できる.
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14週 |
微 分 方 程 式 ホ イ ン法,連立微分方程式への適用
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ホイン法の原理,ホイン法の問題適用方法,連立微分方程式への適用方法,物理問題への適用,Excel による数値解法が理解できる.
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15週 |
前期末試験 |
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16週 |
テスト返却と解説,成績確認 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 20 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | 20 |