概要:
人間の生活や活動を支えるために建築物は作用する荷重・外力に対して安全性を持つ必要がある。本授業は、代表的な構法である鋼構造(鉄骨構造)、鉄筋コンクリート(RC)構造を中心に、それらの基本的な概念と構造設計及び構造計算法について学ぶ。また、建築構造物を支える地盤の基礎知識や基礎構造にくわえ、免振・制振構造や耐震診断・耐震補強そして空間構造(大スパン構造)といった最新技術について理解を深めることを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業は最初に建築構造設計の考え方や計算法について解説した後、前半は鋼構造、後半は鉄筋コンクリート構造について取り上げる。終盤では建築基礎の基本構造や最新の構造技術についても触れる。
注意点:
専門・実務性の高い授業であることから、授業における教員の説明や指示をよく聞くよう心がけてほしい。またあらかじめテキストを熟読し受講することがのぞましい。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 構造 | 建築構造の成り立ちを説明できる。 | 3 | 前1 |
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。 | 3 | 前1 |
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。 | 3 | 前1 |
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。 | 3 | 前1 |
ラーメンやその種類について説明できる。 | 3 | 前2 |
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。 | 3 | 前2 |
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。 | 3 | 前2 |
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。 | 3 | 前2 |
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。 | 3 | 前2 |
静定基本系(例えば、仮想仕事法など)を用い、不静定構造物の応力と、支点反力を求めることができる。 | 3 | 前2 |
いずれかの方法(変位法(たわみ角法)、固定モーメント法など)により、不静定構造物の支点反力、応力(図)を計算できる。 | 3 | 前2 |
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4 |
S造の特徴・構造形式について説明できる。 | 3 | 前3 |
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。 | 3 | 前4 |
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。 | 3 | 前4 |
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。 | 3 | 前4 |
曲げ材の設計の計算ができる。 | 3 | 前4 |
継手の設計・計算ができる。 | 3 | |
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。 | 3 | |
溶接接合の種類と設計法について説明できる。 | 3 | |
仕口の設計方法について説明ができる。 | 3 | |
柱脚の種類と設計方法について説明ができる。 | 3 | |
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。 | 3 | 前4,前6,前7 |
構造計算の設計ルートについて説明できる。 | 3 | 前2,前8 |
建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明できる。 | 3 | 前8 |
断面内の応力の分布について説明できる。 | 3 | 前9 |
許容曲げモーメントを計算できる。 | 3 | 前9 |
主筋の算定ができる。 | 3 | 前9 |
釣合い鉄筋比について説明ができる。 | 3 | 前9 |
中立軸の算定ができる。 | 3 | 前9 |
許容せん断力を計算できる。 | 3 | 前9 |
せん断補強筋の算定ができる。 | 3 | 前9 |
終局曲げモーメントについて説明できる。 | 3 | 前9 |
終局剪断力について説明できる。 | 3 | 前8,前9 |
断面内の応力の分布について説明できる。 | 3 | 前10 |
許容曲げモーメントを計算できる。 | 3 | 前10 |
MNインターラクションカーブについて説明できる。 | 3 | 前10 |
主筋の算定ができる。 | 3 | 前10 |
釣合い鉄筋比について説明ができる。 | 3 | 前10 |
中立軸の算定ができる。 | 3 | 前10 |
許容せん断力を計算できる。 | 3 | 前10 |
せん断補強筋の算定ができる。 | 3 | 前10 |
終局曲げモーメントについて説明できる。 | 3 | 前10 |
終局剪断力について説明できる。 | 3 | 前10 |
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。 | 3 | 前11 |
基礎形式別の支持力算定方を説明できる。 | 3 | 前11 |
マグニチュードの概念と震度階について説明できる。 | 3 | 前12 |
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。 | 3 | 前12 |