機械工作法Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工作法Ⅰ
科目番号 0045 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 機械工作入門シリーズ、機械工作入門、小林輝夫著、(理工学社)/自作プリントや現物
担当教員 近藤 司

到達目標

1.鋳造加工法に関する基本を理解し、説明ができる。
2.付加加工法および変形加工に関する基本を理解し、説明できる。
3.除去加工に関する基本を理解し、説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鋳造加工法に関して、各特徴を理解し、記述できる。鋳造加工法に関して、基本を理解し、説明できる。鋳造加工に関して、基本を理解していない。
評価項目2溶接加工法および変形加工法などに関して、特徴を理解し、記述できる。溶接加工および変形加工法などに関して、基本を理解し、説明できる。溶接加工および変形加工法などに関して、基本を理解していない。
評価項目3除去加工法などに関して、特徴を理解し、記述できる。除去加工などに関して、基本を理解し、説明できる。除去加工などに関して、基本を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義ではモノ作りの基本である機械工作技術を変形加工、付加加工、除去加工の観点から工作手段、工作機械と工具などに関して学ぶ。
授業の進め方・方法:
実習工場で行う機械工作実習と関連させて考えると理解しやすい。一つのモノを製作する方法はいくつかある。材料の塊から一部を「切断・削り取り」により形を作り上げる除去加工、「その逆の手法」の付加加工、材料の形を変えて造形する変形加工などがある。その中でどの加工法が適当かを考えてほしい。講義の中盤は除去加工による機械工作法を対象とする。工作機械の構造、機構および被削材と工具の相対運動により加工される形状の違いと特徴、問題点を考えながら学習するとさらに理解が深まる。関連する科目は、機械工学コースの2・3年機械工作実習、3年設計製図、精密加工学など。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機械工作法の概要、鋳造作業 機械工作法の移り変わり、概要、動向が説明できる。鋳物の作り方を説明できる。
2週 鋳造作業 鋳型の要件、構造種類を説明できる。鋳物の欠陥と検査法が説明できる。
3週 鋳造作業 特殊鋳造法、精密鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。
4週 溶接作業 溶接法を分類できる。ガス溶接の接合方法と特徴、装置、フラックスが説明できる。
5週 溶接作業、鍛造作業 アーク溶接の接合方法と特徴が説明できる。種々の特殊溶接法の特徴を説明できる。塑性加工法の種類を説明できる。鍛造とその特徴を説明できる。
6週 鍛造作業 鍛造とその特徴を説明できる。プレス加工とその特徴を説明できる。
7週 圧延作業 転造、押し出し、圧延、引き抜きなどの加工法を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 切削加工総論、加工公差 切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。公差、表面性状、粗さの意味を理解し、図示することができる。
10週 切削加工作業 切削のしくみと切りくずの形態、熱の発生、構成刃先を説明できる。バイトの種類と特徴を説明できる。切削工具材料の条件と種類を説明できる。切削条件を選定できる。
11週 普通旋盤作業 旋盤の種類と構造、使用バイトを説明できる。
12週 中ぐり盤作業 中ぐり盤の種類と特徴を説明できる。
13週 ボール盤作業 ボール盤の種類と特徴、ドリルの説明ができる。
14週 フライス盤、平面削り作業 フライス盤の種類と構造を説明できる。工具材料の種類を説明できる。
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説 ・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4後1,後2
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4後3
鋳物の欠陥について説明できる。4後2
溶接法を分類できる。4後4
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4後4
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4後5
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4後5
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4後6
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。4後6,後7
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4後9
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4後11
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4後12,後14
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4後13
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4後9
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4後10,後12
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4後10
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4後13
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4後13
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4後14

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000