機構学概論

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 機構学概論
科目番号 0128 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「機械設計」(実教出版)/プリント(演習問題等)
担当教員 川合 政人,剱地 利昭

到達目標

1. 瞬間中心の概念を理解し,機構の速度を求めることができる。
2. リンク機構による機械の運動を理解し,その運動に関する計算ができる。
3. 巻き掛け伝動機構および摩擦伝動機構による機械の運動を理解し,その運動に関する計算ができる。
4. カム機構による機械の運動を理解し,その運動に関する計算ができる。
5. 歯車列の種類を理解し,速比を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1瞬間中心の求め方を説明でき,それを用いて機構の任意の部位の速度が求められる瞬間中心の求め方を説明でき,それを用いて機構の特定の部位の速度は求められる瞬間中心の求め方を説明できず,機構の速度も求められない
評価項目24節回転連鎖等の機構の違いや動きを理解し,それぞれの運動に関して計算ができる4節回転連鎖等の機構の違いや動きを理解し,いくつかの運動に関しては計算ができる4節回転連鎖等の機構の違いや動きを理解できず,運動に関しての計算もできない
評価項目3ベルト伝動やころがり接触の機構の違いや動きを理解し,それぞれの運動に関して計算ができるベルト伝動やころがり接触の機構の違いや動きを理解し,いくつかの運動に関して計算ができるベルト伝動やころがり接触の機構の違いや動きを理解できず,運動に関しての計算もできない。
評価項目4すべり接触の機構の違いや動きを理解し,それぞれの運動に関して計算ができるすべり接触の機構の違いや動きを理解し,いくつかの運動に関して計算ができるすべり接触の機構の違いや動きを理解できず,運動に関しての計算もできない
評価項目5歯車列の種類を説明でき,速度ベクトルを用いて複雑な歯車列の速比が求められる歯車列の種類を説明でき,速度ベクトルを用いずに,簡単な歯車列の速比は求められる歯車列の種類を説明できず,速比も求められない

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【今年度は開講せず】

機械の自動化が進む中,一見複雑な動きをする機械であっても,運動の概念を整理し,基本的な動作に分類してみると,ある法則性に基づいて単純な機構の組合せから成り立っていることがわかる。基本的な構造と運動に注目し,これらの性質を理解するための基礎知識を習得して,適用できるようになるのが到達レベルである。
授業の進め方・方法:
身近な機械などを想像し,自分で機械を製作する時にどうするかという問題意識を持ちつつ,その機構の構造や運動について,それらを表現する図形をもとに理解を深め,数式による表現に対しても,自ら順を追って導出できることが重要である。
学修単位科目であるため,テキストによる学習や講義内容の復習および演習問題による学習など,事前・事後の自学自習についてもしっかり行うこと。
注意点:
事前準備として,物理学で学んだ力と運動については,本科目の基礎知識として,数式による表現を含めてきちんと理解しておくこと。

評価割合 定期試験100%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
連鎖,瞬間中心
学習の意義,授業の進め方,評価方法を理解できる
機械を構成する要素間の相対的な運動と平面運動の表現方法について原理を理解できる
2週 機構における速度・加速度 相対関係から節上の任意の点の速度・加速度を求められる
3週 4節回転連鎖機構 回転条件と静止節の異なる各機構を理解できる
4週 すべりこ連鎖機構 すべりことクランクをリンクで結合した構造をもつ機構を理解し,変位・速度・加速度が求められる
5週 直線運動機構 機構上の1点に直線運動をさせる機構を理解できる
6週 可とう性ベルトと組立式ベルト 両ベルトの構造と基本的な特性や解析方法を理解し,速比や張力・動力を求められる
7週 ベルト式変速機構 段車による変速と無段階変速の各特徴を理解できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験返却・解答解説
摩擦伝動の基礎
試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる
ころがり接触をするための条件や輪郭曲線の表現方法を理解し,速比を求められる
ころがり接触をするための条件や輪郭曲線の表現方法を理解し,速比を求められる
10週 摩擦伝動機構 角速度比が一定と変化する場合の各構造を理解できる
11週 カムの基礎 カムの種類や作用する力について理解できる
12週 カム線図 基本的なカムの変位・速度・加速度,圧力角が求められる
13週 歯車の基礎 歯車の緒元について理解できる
14週 歯車列 歯車の組み合わせに対する回転数の比を理解し,歯車装置を構成する歯車列の速比を求められる
15週 答案返却・解答解説 試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000