電気電子数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気電子数学Ⅰ
科目番号 0191 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 一色 秀夫 , 塩川 高雄、共著「微分方程式・ラプラス変換・フーリエ解析―電気電子数学入門」(オーム社)
担当教員 中津川 征士

到達目標

1.一階の常微分方程式の基本形を理解し、基礎的な問題を解くことができる。
2.二階の常微分方程式の基本形を理解し、基礎的な問題を解くことができる。
3.ラプラス変換の基礎を修得し、電気回路の応答解析等に応用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1一階の常微分方程式の基本形を理解し、一般解の導出法を習得し、種々の問題を解くことができる。一階の常微分方程式の基本形を理解し、基礎的な問題を解くことができる。一階の常微分方程式の基本形を理解せず、基礎的な問題を解くことができない。
評価項目2二階の常微分方程式の基本形を理解し、一般解の導出法を習得し、種々の問題を解くことができる。二階の常微分方程式の基本形を理解し、基礎的な問題を解くことができる。二階の常微分方程式の基本形を理解せず、基礎的な問題を解くことができない。
評価項目3各種関数のラプラス変換を導出し、電気回路の応答解析等に応用できる。基礎的な関数のラプラス変換が求められ、電気回路の応答解析等に応用できる。基礎的な関数のラプラス変換が求められない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気電子工学分野の専門科目には工学で頻繁に用いられる数学の基礎が使われている場合が多い。そこで、専門科目の理解を容易にすること、さらに科学技術全般で重要な数式の取り扱いができる能力を身に付けるため工学上重要な数学(応用数学、工業数学)を学ぶ。
授業の進め方・方法:
【学習上の留意点】
微積分の基礎知識が十分にあることを確認して受講することが大切である。解法の暗記ではなく、考えて答えを導くことに注意する。
注意点:
【事前に行う学習】
数学で勉強した基本的な関数の微積分ができることを確認し、問題なく解ける場合を除いて、しっかりとした復習が望まれる。
JABEE教育到達目標評価:
・レポート20%(B-1:100%)
・試験80%(B-1:100%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(0.5h)
常微分方程式(1.5h)
授業計画および成績評価方法の説明
常微分方程式
2週 ◇一階常微分方程式(コア)
◇変数分離形常微分方程式(コア)
授業計画および電子回路の特徴や応用範囲の説明
変数分離形に帰着できる方程式を解くことができる
3週 ◇線形微分方程式(コア)
◇全微分方程式(コア)
◇電気回路への応用例
一階の線形微分方程式の基本形を理解し、基本的問題を解くことができる。
全微分を応用して一階の微分方程式を解くことができる
線形微分方程式の解法に基づいて電気回路の電流や電流の時間変化を求めることができる
4週 ◇線形微分方程式(コア)
◇全微分方程式(コア)
◇電気回路への応用例
一階の線形微分方程式の基本形を理解し、基本的問題を解くことができる。
全微分を応用して一階の微分方程式を解くことができる
線形微分方程式の解法に基づいて電気回路の電流や電流の時間変化を求めることができる¥
5週 二階微分方程式
◇線形同次微分方程式(コア)
◇線形定数係数同次微分方程式(コア)
◇線形非同次微分方程式(コア)

二階の同次線形微分方程式の基本形を理解し、解法および基本的理を説明できる。
二階同次線形微分方程式の特性方程式、一般解、特殊解および基本形について理解している。また自由振動系もしくは電気回路との関連性について理解している。
非同次方程式の基本形を理解し、基礎的な問題を解くことができる。
6週 二階微分方程式
◇線形同次微分方程式(コア)
◇線形定数係数同次微分方程式(コア)
◇線形非同次微分方程式(コア)

二階の同次線形微分方程式の基本形を理解し、解法および基本的理を説明できる。
二階同次線形微分方程式の特性方程式、一般解、特殊解および基本形について理解している。また自由振動系もしくは電気回路との関連性について理解している。
非同次方程式の基本形を理解し、基礎的な問題を解くことができる。
7週 二階微分方程式
◇線形同次微分方程式(コア)
◇線形定数係数同次微分方程式(コア)
◇線形非同次微分方程式(コア)

二階の同次線形微分方程式の基本形を理解し、解法および基本的理を説明できる。
二階同次線形微分方程式の特性方程式、一般解、特殊解および基本形について理解している。また自由振動系もしくは電気回路との関連性について理解している。
非同次方程式の基本形を理解し、基礎的な問題を解くことができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験答案返却・解答解説 ・間違った問題の正答を求めることができる
10週 ラプラス変換
◇定義
◇基本的性質
◇導関数や積分関数のラプラス変換
◇常微分方程式のラプラス変換による解法
◇電気回路の応答解析

ラプラス変換の定義および演算の線形性を理解している
ラプラス変換の基本的性質や変換の存在を説明できる
導関数や積分関数のラプラス変換を求めるための定理を理解し、問題の解法に適用できる
定数を係数とする線形常微分方程式をラプラス変換することを理解し問題の解法に応用できる。
ラプラス変換を電気回路の応答解析に利用できる
11週 ラプラス変換
◇定義
◇基本的性質
◇導関数や積分関数のラプラス変換
◇常微分方程式のラプラス変換による解法
◇電気回路の応答解析

ラプラス変換の定義および演算の線形性を理解している
ラプラス変換の基本的性質や変換の存在を説明できる
導関数や積分関数のラプラス変換を求めるための定理を理解し、問題の解法に適用できる
定数を係数とする線形常微分方程式をラプラス変換することを理解し問題の解法に応用できる。
ラプラス変換を電気回路の応答解析に利用できる
12週 ラプラス変換
◇定義
◇基本的性質
◇導関数や積分関数のラプラス変換
◇常微分方程式のラプラス変換による解法
◇電気回路の応答解析

ラプラス変換の定義および演算の線形性を理解している
ラプラス変換の基本的性質や変換の存在を説明できる
導関数や積分関数のラプラス変換を求めるための定理を理解し、問題の解法に適用できる
定数を係数とする線形常微分方程式をラプラス変換することを理解し問題の解法に応用できる。
ラプラス変換を電気回路の応答解析に利用できる
13週 ◇特殊関数のラプラス変換 ステップ関数およびデルタ関数等の特殊関数のラプラス変換を求められる
14週 ◇逆ラプラス変換 基本的な関数の逆ラプラス変換を求めることができる
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 ・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3

評価割合

試験試験(遠隔実施)レポ-ト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合6020200000100
基礎的能力00000000
専門的能力6020200000100
分野横断的能力00000000