応用物理

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 応用物理
科目番号 0200 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 力学Ⅱ(大日本図書)
担当教員 本村 真治

到達目標

1. 力学に関わる物理量,方程式を微分積分を用いて記述し,計算することができる
2. 振動に関する基礎知識を理解し,微分積分を用いて記述し,計算することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複雑な運動について,微分積分を用いて記述し,計算することができる簡単な運動について,微分積分を用いて記述し,計算することができる物理現象を微分積分を用いて記述したり計算することができない.
評価項目2振動に関して,複合的な応用問題を解くことができる振動に関して,授業で扱った基本的な現象に関する問題を解くことができる.授業で扱った基本的な問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前半では,これまでに学んだ力学の基本である位置,速度,加速度の関係をベクトルの微分積分を用いて記述し,運動方程式を微分方程式として取り扱うことで,いわゆる初期値問題を解くこと目指す.後半では,前半部分の知識をもとに,振動について運動方程式を微分方程式として取り扱い,主に単振動,減衰振動を理解することを目指す.
授業の進め方・方法:
物理はもちろんのこと,微分積分,応用数学と密接な関係にあり,特に応用数学で学習する「微分方程式の解法」は十分に身についていなければならない.後半で扱う「単振動」,「減衰振動」は2階線形微分方程式の代表的な応用例である.また,これらは後に学ぶ「機械力学」の基礎知識となる.

注意点:
・JABEE教育到達目標評価:定期試験80%(B-1), 課題・小テスト20%(B-1)

以下,2020.5.15付けで修正した評価割合(コロナ対策による遠隔授業実施へ対応するための評価割合の変更)

A:登校して前期期末試験を実施できる場合
B:登校して前期期末試験を実施できない場合

         試験       課題      小テスト      合計
         A   B    A   B    A   B     A   B
総合評価割合   60   0    20  60    20   40    100  100
基礎的能力    30   0    10  30    10   20    50   50
専門的能力    30   0    10  30    10   20    50   50

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週  ガイダンス
1.力学と微積分
 1-1 基本ベクトルと位置ベクトル
 1-2 速度と加速度
位置ベクトルを時間で微分し,速度,加速度を求めることができる.
2週 1-2 速度と加速度 位置ベクトルを時間で微分し,速度,加速度を求めることができる.
3週 1-3 運動方程式
1-4 初期値問題
ベクトルの微分を用いて,運動方程式の様々な表現ができる.
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て,初期値問題として解くことができる.
4週 1-4 初期値問題
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て,初期値問題として解くことができる.
5週 1-5 スカラー積と仕事,運動エネルギー 運動方程式から,種々の力学の法則を導出することができる.
6週 1-6 保存力とポテンシャル 運動方程式から,種々の力学の法則を導出することができる.
7週 1-7 力学的エネルギー保存則 運動方程式から,種々の力学の法則を導出することができる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験答案返却・解答解説
2.振動
2-1単振動
試験の解説に基づいて,理解度が低い部分を理解する.
種々の単振動の運動方程式を導出することができ,単振動を表す式を説明することができる.
単振動をする物体の力学的エネルギーを求めることができる.
10週 2-1単振動 種々の単振動の運動方程式を導出することができ,単振動を表す式を説明することができる.
単振動をする物体の力学的エネルギーを求めることができる
11週 2-2単振り子 単振り子の運動方程式を導出し,これが単振動と見なせることを示すことができる.
12週 2-3減衰振動 抵抗力がはたらく場合の振動の運動方程式を導出することができ,抵抗力の大きさにより,減衰振動,過減衰,臨海減衰の3種類の解が存在することを説明できる.
13週 2-4連成振動 連成振動の運動方程式を導出し,これを解くことができる.
14週 3.塑性変形 平面ひずみ圧縮および軸対称圧縮の解析について理解し説明できる。
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 試験の解説に基づいて,理解度が低い部分を理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050