ディジタル信号処理

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 ディジタル信号処理
科目番号 0237 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 資料をTeamで公開
担当教員 森谷 健二

到達目標

1.信号の量子化と標本化について説明することができる。
2.ディジタル信号をスペクトル解析することができる。
3.ディジタル線形フィルタを設計してプログラミングすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
デジタル信号の性質信号の量子化と標本化について数式を用いて説明することができる。デ信号の量子化と標本化について説明することができる。信号の量子化と標本化について説明できない
スペクトル解析実際のディジタル信号をスペクトル解析することができる。簡単なディジタル信号をスペクトル解析することができる。ディジタル信号をスペクトル解析することができない。
ディジタルフィルタディジタル線形フィルタをプログラミングし、実際のディジタル信号に適用できる。ディジタル線形フィルタをプログラミングすることができる。ディジタル線形フィルタをプログラミングすることができない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
時間毎に変化する自然現象(例えば電流や電圧、気温、気圧、音声、体温、血圧、etc.)はセンサ等を用いて時間領域ディジタル信号に変換し,様々な手法により解析を行う.そのためにはディジタル信号化における必要な知識の学習は必須となる.本講義では1.その標本化に関する事,2.周波数領域での振る舞いを調べるためのディジタルフーリエ変換(DFTと窓関数),3.離散データの扱いのためのZ変換およびその応用として簡単なディジタルフィルタ,を学ぶために,理論だけではなく実際にディジタルデータを用いた信号処理・信号分析を複数行う.

留学生への留意事項:授業内容は公知の情報のみに限定されている
授業の進め方・方法:
講義と課題を通じて理解を深める.講義内容の理解は課題を通じて実際に演習しなければ非常に困難である。しっかりと取り組むことを望む。
評価は課題100%(事前課題を含む)だが,課題のレベルはそれなりに高く、決して期末試験より楽なわけではない(解答に時間が必要であり、試験時間の90分で複数問題を解答することは難しいために課題としている).プログラミングと数学能力を必要とするので注意せよ.
注意点:
・課題100%(B) ただし,事前課題が15%,その他の課題が85%とする

■本科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間30時間と授業時間以外の学修(予習・復習、課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。自学自習の成果は課題によって評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
1.標本化定理
2.量子化と帯域制限 (1,2で3週)
・到達目標、科目の意義を理解できる
・標本化定理を説明できる
・信号のエイリアス(折り返し)が説明できる
2週
3週
4週 3.離散フーリエ変換(2週)
3-1.離散フーリエ変換
3-2.実解析上の諸条件 周波数分解能
・離散フーリエ変換の定義を理解できる
・実解析における注意点を理解できる
5週
6週 演習)離散フーリエ変換による解析(2週)
・DFTにより実際に様々な条件で信号解析をおこなう事ができる。実解析上の注意を理解できる
7週
8週 3-3.窓関数(2週)
3-3-1.窓関数の目的
3-3-2.各種窓関数の特徴と使用目的
・なぜ窓関数が必要か理解できる
・目的に応じた窓関数を選択することができる
2ndQ
9週
10週 演習)DFT解析に各種窓関数を用いて、その影響を調査する(2週) ・窓関数を使用した場合とそうでない場合の違いを説明できる
11週
12週 4.Z変換と離散システム(3週)
 4-1.Z変換とシステム応答
 4-2.システムの周波数応答
 4-3.デジタルフィルタの基礎
・Z変換の性質、利点を理解できる
・インパルス応答から周波数特性を求めることができる
・移動平均がデジタルフィルタであることを理解できる
13週
14週
15週 演習)デジタルフィルタによる信号処理(2週) ・実際に演習を行い、移動平均の周波数特性を調査できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000