ディジタル信号処理

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 ディジタル信号処理
科目番号 0365 科目区分 専門 / 選択
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 WEBで公開
担当教員 森谷 健二

到達目標

1.信号の量子化と標本化について説明することができる。
2.ディジタル信号をスペクトル解析することができる。
3.ディジタル線形フィルタを設計してプログラミングすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
デジタル信号の性質信号の量子化と標本化について数式を用いて説明することができる。デ信号の量子化と標本化について説明することができる。信号の量子化と標本化について説明できない
スペクトル解析実際のディジタル信号をスペクトル解析することができる。簡単なディジタル信号をスペクトル解析することができる。ディジタル信号をスペクトル解析することができない。
ディジタルフィルタディジタル線形フィルタをプログラミングし、実際のディジタル信号に適用できる。ディジタル線形フィルタをプログラミングすることができる。ディジタル線形フィルタをプログラミングすることができない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
時間毎に変化する自然現象(例えば電流や電圧、気温、気圧、音声、体温、血圧、etc.)はセンサ等を用いて時間領域ディジタル信号に変換出来ます。
従ってこれらの自然現象が起きた背景をコンピュータによって分析して様々な分野で活用するために、技術者は時間領域ディジタル信号のスペクトル解析を学ぶ必要があります。
またローバスフィルタやハイパスフィルタなどのディジタル線形フィルタは様々な分野で利用されている基本技術です。
従って様々な分野で活躍するために、ディジタル線形フィルタの作り方を技術者は学ぶ必要があります。

なお、研究・課題や実社会における課題の解決や問題の原因を明らかにするために、信号処理の知識を系統的に活用できるようになることを到達レベルとします。
授業の進め方・方法:
講義と課題を通じて理解を深めます.したがって課題が非常に重要となる.
評価は課題100%であるが,課題のレベルはそれなりに高い.プログラミングと数学能力を必要とするので注意せよ.
注意点:
課題100%(B)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
1.標本化定理(4時間)
2.量子化と帯域制限
・到達目標、科目の意義を理解できる
・標本化定理を説明できる
・信号のエイリアス(折り返し)が説明できる
2週
3週
4週 3.離散フーリエ変換(4時間)
3-1.離散フーリエ変換
3-2.実解析上の諸条件 周波数分解能
・離散フーリエ変換の定義を理解できる
・実解析における注意点を理解できる
5週
6週 演習)離散フーリエ変換プログラム作成およびデータ解析(4時間)
・DFTのプログラムを作成し、実際に様々な条件で信号解析をおこなう事ができる。実解析上の注意を理解できる
7週
8週 中間試験実施しない:課題提出および口頭試問 ・課題を提出し,間違いに気付くことができる
2ndQ
9週 3-3.窓関数
3-3-1.窓関数の目的
3-3-2.各種窓関数の特徴と使用目的
・なぜ窓関数が必要か理解できる
・目的に応じた窓関数を選択することができる
10週 演習)DFT解析に各種窓関数を用いて、その影響を調査する。 ・窓関数のプログラムを作成し、使用した場合とそうでない場合の違いを説明できる
11週
12週 4.Z変換と離散システム(5時間)
 4-1.Z変換とシステム応答
 4-2.システムの周波数応答
 4-3.デジタルフィルタの基礎
・Z変換の性質、利点を理解できる
・インパルス応答から周波数特性を求めることができる
・移動平均がデジタルフィルタであることを理解できる
13週
14週 演習)デジタルフィルタの作成(5時間) ・実際に演習を行い、移動平均の周波数特性を調査できる
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000