画像処理

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 画像処理
科目番号 0393 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布PDF
担当教員 今野 慎介

到達目標

1.基本的な画像処理技法について、その理論背景を説明できる。
2.基本的な画像処理技法をプログラムで実装することができる。
JABEE教育到達目標評価 : レポート100%(B:100%)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1授業で扱う全ての画像処理技法について、その理論背景や効果を各種式とともに正確に説明できる。基本的な画像処理技法について理論やその効果を説明できる。基本的な画像処理技法について理論やその効果を説明できない。
評価項目2学習した画像処理技法について、理論とプログラムでの処理との対応を完全に理解したうえで実装できる。学習した画像処理技法のなかで、標準的なアルゴリズムであれば、処理の意味を理解したうえで実装できる。学習した画像処理技法を実装することができない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2次元デジタル画像について、基本的な画像処理技法とその理論的背景を学習する。学習した画像処理技法は実際にプログラミングを行い、効果を確認する。
各種処理の理論とその効果について説明できること。それらを実装できる技術レベルが身についていることが到達レベルである。
授業の進め方・方法:
1. 授業の進め方
 この授業では、コンピュータによる画像処理技術の基礎について学ぶ。
授業では各種画像処理技術の理論について講義を行うが、要所要所で実装方法についての演習を行う。
自学自習については、各授業の最後に課題を課し、そのレポートを基に行う。

2. 総合成績
 レポート100%で評価する。レポートは基本的に毎回出題する。
課題については授業において説明するが、授業時間内に終えられることを前提として出題していない。
放課後に自学自習として取り組み、レポートとして提出をする。
難易度に合わせて総合成績の100点を各レポートに配分し、総合成績とする。

3. 各レポートの評価方法
 各レポートの評価点については、教員が指定する締切日までに提出できたものを満点とし、内容の誤りや不備などにより減点を行う。
各レポートの課題の難易度に応じて、配点は異なる。
画像処理技法方法を実装できたかだけでなく、なぜその様な効果を得られるのかを理解し、説明できていることも問うので、レポートを書く際は注意すること。
注意点:
・その授業で扱った画像処理技法の実装は、次回授業までに完了させておくこと。レポートとして完成・提出をしていなくとも、実装ができる程度の理解をしていないと、次回の授業内容を理解することが苦しくなるためである。
・他人のレポートやプログラムを写した場合は0点とする。教え合うことは推奨するが、丸写しをするのではなく友人から理論やプログムについて助言を聞き、理解したうえでプログラムやレポートを作成すること。
根気よく取り組むことが、理論の理解やプログラミング技術の向上に繋がる。
JABEE教育到達目標評価:レポート100% (B)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・ガイダンス
・デジタル画像の基礎(濃度値の反転)
・コンピュータが描画する仕組みを理解し、標本化、量子化について説明できる。
・濃度値反転の理論を理解し、プログラムの実装を行える。
2週 ・濃度ヒストグラム
・濃度ヒストグラムを表示するプログラムの実装を行える。
3週 ・線形濃度値変換によるコントラストの改善 ・線形濃度値変換の理論を理解し、実装を行える。
4週 ・ガンマ変換
・ガンマ変換による補正の理論を理解し、実装を行える。
5週 ・ヒストグラムの平坦化 ・ヒストグラムの平坦化の理論を理解し、実装を行える。
6週 ・空間フィルタリング1(平滑化)
・ノイズ除去のための各種フィルタリング手法の理論を理解し、実装を行える。
7週 ・空間フィルタリング2(微分フィルタとその応用) ・微分フィルタ及び、その応用である鮮鋭化などの理論を理解し、実装を行える。
8週 ・画像の2値化
※中間試験は実施しません。代わりの授業を1回実施します。
・画像2値化の理論を理解し、実装できる。
4thQ
9週 ・画像認識の基礎 ・画像の相違度とそれを表す各種距離、相関などについて理解し、実装を行える。
10週 ・画像のフーリエ変換1(1次元DFT・IDFT) ・直交変換やDFTとIDFTの理論を理解し、実装を行える。
11週 ・画像のフーリエ変換2(2次元DFT・IDFT) ・2次元DFTとIDFTの理論を理解し、画像に対して実装を行える。
12週 ・画像のフーリエ変換3(周波数フィルタリング) ・画像において、周波数領域におけるフィルタリングの理論と効果を理解し、実装を行える。
13週 ・画像のフーリエ変換4(画像の直交変換のまとめ) ・周波数変換に関する理論を振り返り、理解を深める。
14週 ・離散コサイン変換1 ・2次元離散コサイン変換・逆変換の理論を理解し、実装が行える。
15週 ・離散コサイン変換2 ・実際に使われている画像のデータ圧縮アルゴリズムを理解し、エンコード・デコードについて手順と理論を説明できる。
16週 ※期末試験は実施しません。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000008080
専門的能力000002020
分野横断的能力0000000