有機材料工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 有機材料工学Ⅰ
科目番号 0116 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質環境工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 三訂 高分子化学入門-高分子の面白さはどこからくるか-(蒲池幹治 エヌ・ティー・エス)/テキスト
担当教員 清野 晃之

到達目標

1. 代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。
2. 高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質が説明できる。
3. 高分子の熱的性質が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目15大汎用プラスチック以外に、エンプラやスーパーエンプラについても説明できる。5大汎用プラスチックの種類とその性質を説明できる。5大汎用プラスチックの種類とその性質を説明できない。
評価項目2高分子の分子量と構造について理解し、分子間に働く相互作用について説明できる。教科書を見ながらであれば、高分子の分子量と構造、およびその性質について説明できる。高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質が説明できない。
評価項目3高分子に熱を加えた際の分子鎖の動きを説明できる。ガラス転移温度や融点について説明できる。高分子の熱的性質について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義は高分子材料についての基礎から応用までを勉強する。前半は高分子材料の基礎を学ぶと共に、熱が加わることでの材料の変化について勉強する。また、高分子化学の授業内容と一部重複するので、関連性を意識して学習すること。後半は力が加わることによる材料の変化について、また、機能性高分子材料について勉強する。
授業の進め方・方法:
機能性材料として電気を通すプラスチックを勉強するが、この技術は日本人がノーベル賞を受賞しているため、名前と受賞内容を説明できるようになってほしい。また、確認問題を定期的に出題し、それを解くことで理解を深めている。
注意点:
・自学自習による成果を小テストなどで評価する。
・授業中態度が悪い(居眠り、携帯電話の使用など)場合は減点とするので十分に注意すること。

教育到達目標評価:定期試験80%(B-3),課題20%(B-3)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス ・材料工学について理解できる
・有機材料について理解できる
2週 プラスチックの分類(コア) ・5大汎用プラスチック・エンプラの構造や性質について説明できる
3週 熱可塑性高分子・熱硬化性高分子 ・熱可塑性高分子と熱硬化性高分子の違いを説明できる
4週 高分子物質の熱的性質その1(コア) ・高分子物質の状態変化について理解できる            
・高分子の熱的性質が説明できる
5週 高分子物質の熱的性質その2(コア) ・高分子のガラス転移温度を理解できる
6週 耐熱性高分子材料 ・耐熱性高分子材料の分子設計・性能について説明できる
7週 高分子の成型方法 ・高分子の成型方法について説明できる
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却・解答解説
高分子の力学的性質その1
・試験問題を通じて間違った箇所を理解できる
・弾性・粘性の基礎を理解できる
10週 高分子の力学的性質その2 ・粘弾性の基礎を理解できる
11週 高強度・高弾性率高分子その1 ・天然繊維・合成繊維の分子設計・性能を理解できる
12週 高強度・高弾性率高分子その2 ・炭素繊維の分子設計・性能を理解できる
13週 高吸水性高分子 ・高分子材料が水を効率良く吸収する原理を理解できる
・高吸水性高分子材料の用途を説明できる
14週 高分子物質の電気的性質 ・絶縁体・半導体・導体について説明できる
・ポリアセチレンに電気が流れる仕組みを理解できる
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 ・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3後9
化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。4後1,後2,後7,後11,後12,後13
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。4後1,後2
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4後2,後9,後10,後13,後14
高分子の熱的性質を説明できる。4後3,後4,後5,後6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他小テスト合計
総合評価割合800000020100
基礎的能力0000001010
専門的能力80000001090
分野横断的能力00000000