到達目標
1.窯業生産物である無機材料(ガラス)の製造原理・用途、工業的な製造方法、環境への配慮などについて説明できる
2.電池の原理・起電力の算出ができる
3.代表的な一次電池や二次電池の特徴や開発の動向を説明できる.
4.金属製錬方法や金属メッキの方法について説明できる
5.熱力学的に反応が自発的に進むか否か判断でき、化学プロセスにおいてどのような工夫がなされているか説明できる。
6.環境に配慮した無機工業プロセスが行われていることが説明できる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | さまざまな無機材料の製法、環境への配慮について十分に説明できる | 特定の無機材料の製造原理、製法、環境への配慮について説明できる | 左記に達していない |
評価項目2 | 様々な電極の組み合わせでの電池の原理・起電力が算出できる | 特定の電極の組み合わせでの電池の原理・起電力が算出できる | 左記に達していない. |
評価項目3 | いくつかの一次電池、二次電池の特徴が説明でき、電気自動車時代を見据えた電池開発の動向について多面的に説明できる。 | 一次電池、二次電池の特徴が説明でき、電気自動車時代の電池の開発の動向についてある側面から説明できる | 左記に達していない. |
評価項目4 | 金属製錬の原理と方法、環境への配慮さらに目的に応じたメッキ方法を選択できる | 金属製錬の原理と方法、環境への配慮さらに特定のメッキ方法について用途を説明できる | 左記に達していない |
学科の到達目標項目との関係
函館高専教育目標 B
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函館高専教育目標 D
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教育方法等
概要:
技術者として工業の立場から無機化学工業全体を理解するため,セラミックスなどの基本的無機化学工業製品をはじめ,電気化学工業や金属化学工業で生産される製品の製造方法とプロセス,物性,装置,用途等についての基礎的な知識を得ること.さらに,環境に配慮した製造プロセスについて説明できるようになることで、技術者としての社会的責任について学ぶ.
<実務との関係>
この科目は企業で無機材料開発の研究に従事していた教員が,その経験を活かし,企業における無機材料製造プロセスについて講義形式で授業を行うものである.
なお授業内容は公知の情報のみに限定されている。
授業の進め方・方法:
●中間試験に相当する到達度試験は実施しない。その代わり単元などあるかたまり終了後に確認試験をする
無機化学や物理化学の理論を良く理解している事が必要である.暗記だけに頼らず、教科書等の知識をどのように用いて物事を考えるかに視点を当てて、グループワークも行う。傍観者にならず積極的にグループに貢献すること。
この授業は学修単位なので、出題される課題に取り組み、これまでの授業内容を確認する事前課題などに取り組み提出しなければならない。
注意点:
◎本科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間30時間と授業時間以外の学修(予習・復習、課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。
自学自習はアップロードした授業テキストや動画において各回の授業に際して予習復習として行うものであり、課題や単元試験で評価する。
毎回の教材はTeamsにアップロードする。課題授業動画なども同様にTeams経由でアクセスできるようにする。このため授業にあたってはパソコンなど持ってくること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス、熱化学の復習 |
反応の自由エネルギー変化から反応が自発的に進むかどうかを反応の自由エネルギー変化を算出して判断できる。ΔGから特定の温度での平衡定数の計算ができる。
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2週 |
無機塩基の用途・製法・今後の動向予測、環境への配慮① |
硝酸、塩酸、硫酸、アンモニア、リン酸など無機酸の工業的製法を説明できる。またそれら製品の環境への配慮した製造や今後の動向予測ができる
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3週 |
無機酸の用途・製法・今後の動向予測、環境への配慮② |
硝酸、塩酸、硫酸、アンモニア、リン酸など無機酸の工業的製法を説明できる。またそれら製品の環境への配慮した製造や今後の動向予測ができる
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4週 |
無機塩基の用途・製法・今後の動向予測、環境への配慮③ |
硝酸、塩酸、硫酸、アンモニア、リン酸など無機酸の工業的製法を説明できる。またそれら製品の環境への配慮した製造や今後の動向予測ができる
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5週 |
無機塩基の用途・製法・今後の動向予測、環境への配慮④ |
硝酸、塩酸、硫酸、アンモニア、リン酸など無機酸の工業的製法を説明できる。またそれら製品の環境への配慮した製造や今後の動向予測ができる
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6週 |
無機塩基の用途・製法・今後の動向予測、環境への配慮⑤ |
硝酸、塩酸、硫酸、アンモニア、リン酸など無機酸の工業的製法を説明できる。またそれら製品の環境への配慮した製造や今後の動向予測ができる
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7週 |
課題への取り組み |
これまで学んだ内容を指示に沿ってまとめることができる
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8週 |
電池・電気化学工業 電気自動車社会を見据えた電池開発・インフラ整備の世界的動向 |
電気自動車革命(EV革命)がもたらす社会的な大変革の中で、電池開発の位置付けを捉えることができる。
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4thQ |
9週 |
二次電池の種類と原理、その用途 |
鉛蓄電理、リチウムイオン電池の原理、開発のポイント・課題、期待される用途など説明できる。
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10週 |
燃料電池と太陽電池 |
各種燃料電池の原理と期待される用途、解決すべき課題などが説明できる。また太陽光発電に関係した励起に必要なエネルギーの計算ができる。また起電力の計算ができる。
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11週 |
めっきと表面処理①
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めっきの目的、無電解めっき、電解めっきの原理・特徴を説明できる
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12週 |
めっきと表面処理② |
スパッタリング、陽極酸化の目的や原理、用途を説明できる
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13週 |
ガラス工業 代表的なガラスの製法と性質 |
ガラスの種類、ガラス工業の概要を説明できる。
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14週 |
学年末試験演習 |
期末範囲で学んだことを演習問題として解くことができる。
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15週 |
学年末試験 |
・間違った問題の正答を求めることができる.
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16週 |
試験答案返却・解答解説 |
・間違った問題の正答を求めることができる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 酸化還元反応について説明できる。 | 3 | 後8,後11,後12 |
イオン化傾向について説明できる。 | 3 | 後8,後11,後12 |
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。 | 3 | 後8,後11,後12 |
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。 | 4 | 後5,後8,後9 |
一次電池の種類を説明できる。 | 4 | 後4,後5,後8 |
二次電池の種類を説明できる。 | 4 | 後5,後6,後8,後9,後10 |
電気分解反応を説明できる。 | 4 | 後8,後9,後11,後12 |
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。 | 3 | 後8,後11,後12 |
ファラデーの法則による計算ができる。 | 4 | 後8,後10,後11,後12 |
ライフサイエンス/アースサイエンス | ライフサイエンス/アースサイエンス | 地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。 | 3 | 後8,後9,後10,後14 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5,後6,後13 |
分析化学 | 強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | 後3,後4,後5,後6 |
物理化学 | 諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6 |
熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。 | 3 | 後1,後2,後3,後4,後5,後6 |
連続反応、可逆反応、併発反応等を理解している。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後8 |
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。 | 4 | 後8,後11,後12 |
化学工学 | 化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 2 | |
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。 | 4 | |
評価割合
| 期末試験 | 単元の到達度確認 | 課題・宿題 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 30 | 10 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
専門的能力 | 50 | 20 | 5 | 0 | 0 | 0 | 75 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 |