食品衛生学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 食品衛生学
科目番号 0184 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質環境工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 イラスト食品の安全性(小塚諭編、東京教学社)
担当教員 藤本 寿々

到達目標

1. 食中毒と食品由来感染症について,原因物質と予防法を説明することができる。
2. 食品添加物について,安全性や使用基準を説明することができる。
3. HACCPシステムによる食品の安全衛生対策を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1種々の食中毒と食品由来感染症について,原因物質と予防法を説明することができる。食中毒と食品由来感染症について,原因物質と予防法を説明することができる。食中毒と食品由来感染症について,原因物質と予防法を説明することができない。
評価項目2種々の食品添加物について,安全性,使用基準,検出方法を説明することができる。食品添加物について,安全性や使用基準を説明することができる。食品添加物について,安全性や使用基準を説明することができない。
評価項目3HACCPの原則や手順について理解し,HACCPシステムによる食品の安全衛生対策を説明することができる。HACCPシステムによる食品の安全衛生対策を説明することができる。HACCPシステムによる食品の安全衛生対策を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年,食の安全を脅かす問題が相次いで発生し,食品衛生の重要性は高まる一方である。本講義では,食中毒,食品由来感染症,食品添加物,食品の変質と保存法,遺伝子組み換え食品などを,食に関する問題点を中心に学ぶ。また,予防方法や食品衛生に関する法規と行政制度についても学び,食の安全に適切に対応することができる知識を習得する。
授業の進め方・方法:
近年,食品偽装や食中毒などの事例が国内外で報道されているが,本講義は「食の安全」に関わる重要な科目であるので,行政・企業・飲食店・消費者が「食の安心・安全」についてどのように取り組んでいるのかについて,厚生労働省,消費者庁,食品安全委員会などのホームページを参照して自学自習に励むこと。
教科書の巻末に「食品衛生法」「食品衛生法施行令」「食品・食品添加物等規格基準」等の法律関係の条文が記されているので,有効に利用できるようよく理解しておくこと。
注意点:
授業中の居眠り・携帯電話の使用・私語など,受講態度の悪い学生は減点とするので,十分に注意すること。
教育到達目標評価:定期試験50%(B),確認問題30%(B),課題20%(B)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.ガイダンス
1.食品衛生行政と法規
本科目の学習内容と重要性について説明できる。
食品衛生の行政のしくみ,食品安全の考え方について説明できる。
2週     〃
2.食品の変質
食品衛生関連法規とコーデックスについて説明できる。
微生物に関する基本的事項について説明できる。
3週     〃 食品成分の変化と腐敗に影響する因子,腐敗の判定法,食品の変質防止法について説明できる。
4週 3.食中毒 食中毒の定義・種類・発生状況・自然毒食中毒について説明できる。
5週     〃 微生物性食中毒とウィルス性食中毒について説明できる。
6週 4.食品による感染症・寄生虫症 経口感染症・人畜共通感染症・寄生虫症の感染経路と予防法,BSEの病態と検査体制について説明できる。
7週 5.食品中の汚染物質 食物を汚染するカビ毒や有害化学物質,成分変化により生じる有害物質について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験答案返却・解答解説
6.食品衛生管理
間違った問題の正答を求めることができる。
HACCPによる衛生管理,施設管理について説明できる。
10週     〃
7.食品の器具・容器包装
家庭での衛生管理について説明できる。
プラスチック製品,金属製品,セラミック製品,ゴム製品などの器具や容器包装の概要と包装技術について説明できる。
11週 8.食品添加物 食品添加物の定義,メリットとデメリット,安全性精評価方法,一日摂取許容量,使用基準について説明できる。
12週     〃 食品添加物の成分規格,表示基準,食品添加物の検出法主な食品添加物の種類と用途を説明できる。
13週 9.新しい食品の諸問題 有機栽培食品,遺伝子組み換え食品,放射線照射食品の概要について説明できる。
14週 10.食品の表示と規格基準 食品表示制度,健康や栄養に関する表示制度,規格基準について説明できる。
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物工学食品加工と微生物の関係について説明できる。4前2,前5

評価割合

試験確認問題相互評価態度課題その他合計
総合評価割合503000200100
基礎的能力20100010040
専門的能力30200010060
分野横断的能力0000000