理科総合

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 理科総合
科目番号 0022 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 数研出版 「地学基礎」, 数研出版 「総合物理1-力と運動・熱I」
担当教員 長澤 修一

到達目標

1. 身の回りに起こる地球科学に関する知識を持ち,それらの現象を説明できる.
2. 身の回りに起こる物体の運動に関して興味を持ち,運動の性質について,簡単な計算ができる.
3. 観察や実験から身の回りの生じる現象を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地球科学に関する現象に興味を持ち,その現象が生じる原因を説明できる. 地球科学に関する現象に興味を持ち,その現象が生じる原因を概ね説明できる.地球科学に関する現象に興味を持ち,その現象が生じる原因を説明できない.
評価項目2物体の運動(位置・速度・加速度)について,それらの間で計算と視覚化ができる.物体の運動(位置・速度・加速度)について,それらの概念を理解し,計算ができる.物体の運動(位置・速度・加速度)について,それらの概念を理解し,計算ができない.
評価項目3観察や実験を行い,「考察」し,表やグラフを正しく描いたレポートが作成できる.観察や実験を行った後,表やグラフを描いたレポートが作成できる. 観察や実験を行った後,表やグラフを描いたレポートが作成できない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
科学は主に,その対象や手法から「物理学」,「化学」,「生物学」,「地球科学」に分類できる.理科総合では,始めに,「地学」の分野において,宇宙や地球に生じる規模の大きな現象(地球,惑星,火山,地震,気象等)を扱う.それらの運動や構造は物理法則に従って構成される。そこで,次に,それらの規模の大きなマクロな構造を作る原理である「物理学」の基本を学ぶ.ここでは,最も基本となる物体の運動の性質を学ぶ.
授業の進め方・方法:
・中学校で学んだ「数学」および「理科」の知識や技能を活用しますので,中学校の教科内容を理解しておくこと.
・暗記に頼らずに,「観察」や「実験」の結果,現象の裏に隠れた本質を考えること.
・後半の「物体の運動」では,数学の知識(三角関数とベクトル)も使うので,これらの扱いにも慣れること.
注意点:
授業に支障をきたす行為(過度な私語・意味の無い立ち歩き・携帯電話の使用・飲食行為など)は減点対象とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス (0.5h) 授業の流れや注意事項(出席・成績評価)の説明
2週 1. 惑星としての地球 
1-1) 太陽系の天体
地球型惑星と木星型惑星の違いを説明できる
3週 1-2) 太陽系と地球の誕生 地球が誕生した経緯を説明できる
4週 1-3) 地球の形と大きさの計測 地球の半径の計測方法を学び,説明できる
5週 2.活動する地球
2-1) 地球の構造
地球の構造とその性質を説明できる
6週 2-2) プレートテクトニクス プレートの運動とその原因について説明できる
7週 2-3) 地震と火山 地震と火山の原因と性質を説明できる
8週 3. 大気の循環と気象
3-1) 大気の構造
大気圏の構造と高度による温度差を説明できる
2ndQ
9週 3-1) 大気の構造 圧力の計算を行うことができる
10週 3-2) 大気の循環 地球規模の大気の循環と気象との関連が説明できる
11週 3-3) 高気圧と低気圧 高気圧と低気圧が気象に及ぼす影響を説明できる
12週 4.移り変わる地球
4-1) 地層の形成
堆積作用と堆積岩について説明できる
13週 4-2) 地層時代の区分と化石 (1) 4-2) 地層時代の区分と化石 (1)
14週 地層時代の区分と化石 (2) 各時代の特徴と繁栄した生物について説明できる
15週 前期期末試験
16週 試験答案返却・解答解説
0.数学的準備 
0-1) 割り算
・間違った問題の正答を求めることができる
小数の割り算と複雑な割り算を計算ができる
後期
3rdQ
1週 0-2) 三角関数 三角比と三角関数が理解でき,計算ができる
2週 0-3) ベクトル ベクトルが理解でき、足し算と引き算が計算できる
3週 0-4) 指数計算 簡単なべき乗(指数)の計算ができる
4週 1.物体の運動 
1-1) 時間
多く時間の間の関係を説明でき,換算できる
5週 1-2) 距離と位置 ベクトルを用いて(位置から距離を)計算できる
6週 1-3) 速さと速度 (1) 速さを計算できる(換算できる)
7週 速さと速度 (2) 速度を計算できる(ベクトルを用いる)
8週   速さの測定の実験 実験レポートを作成できる
4thQ
9週
1-4) 等速直線運動
速さと時間のグラフより進んだ距離を計算できる

10週 1-5) 合成速度と相対速度 合成速度と相対速度を計算できる
11週 1-6) 加速度 加速度の定義を説明でき,計算できる
12週 1-7) 等加速度運動 (1) 等加速度運動における,速度と位置を式で計算できる
13週   加速度の測定実験 実験レポートを作成できる
14週 等加速度運動 (2) グラフを用いて速度と位置を計算できる
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。3
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。3
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。3
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。3
マグマの生成と火山活動を説明できる。3
地震の発生と断層運動について説明できる。3
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。3
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。3
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。3
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。3
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。3
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。3

評価割合

試験小テスト・課題減点態度合計
総合評価割合802000100
基礎的能力802000100
専門的能力00000
分野横断的能力00000