構造力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 構造力学Ⅰ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 PEL編集委員会監修 構造力学(実務出版)
担当教員 渡辺 力

到達目標

1. 力の合成や分解,モーメントを計算でき,力のつり合いやバリニオンの定理を説明できる。
2. 断面形の断面1次モーメント,図心,断面2次モーメントを計算できる。
3. 単純ばり,片持ばり,張り出しばり,ゲルバーばりの反力,断面力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複数力に対して,合成,分解,モーメントを計算でき,力のつり合いやバリニオンの定理を説明できる。力の合成,分解,モーメントを計算でき,力のつり合いやバリニオンの定理を説明できる。力の合成,分解,モーメントを計算できない。力のつり合いやバリニオンの定理を説明できない。
評価項目2任意形状断面の断面1次モーメント,図心,断面2次モーメントを計算できる。断面形の断面1次モーメント,図心,断面2次モーメントを計算できる。断面1次モーメント,図心,断面2次モーメントを計算できない。
評価項目3任意荷重に対して,単純ばり,片持ばり,張り出しばり,ゲルバーばりの反力,断面力を計算できる。集中荷重,分布荷重に対して,単純ばり,片持ばり,張り出しばり,ゲルバーばりの反力,断面力を計算できる。はりの反力と断面力を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造力学とは,構造物の力学的な性質を把握し,構造物を合理的かつ経済的に設計することを目的にした力学である。構造物の設計において基礎となる力学の考え方と計算方法に関して,基礎的な知識を修得することを目的とする。第2学年では,力の取り扱い,部材断面の諸量,静定はりの断面力に関する理論と計算方法の基礎知識を修得する。
授業の進め方・方法:
構造力学は第4学年まで3年間に渡って実施されますが,第2学年の内容は3年間の基礎となるものです。皆さんが良く理解できるように,各節・各章の終わりに演習問題を用意していますので,必ず自分で解いてください。
 定期試験前に講義ノートと演習ノート(演習問題を解いたもの)を提出させます。講義ノートと演習ノートを未提出のものは定期試験を0点として評価します。また,演習ノートで解いていない問題がある場合には減点します。
注意点:
授業中はしっかりとノートを採るとともに,学習内容が理解できるように集中しましょう。授業中に理解できなかった所は家庭にて復習しましょう。その上で,演習問題を自力で解いて下さい。理解が一層深まります。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・数学の準備(1時間) 科目の位置づけ,必要性,学習の到達目標および留意点を理解できる。三角関数を理解できる。
2週 第1章 力(11時間)
(1) 力の単位,力の表現方法,力の合成
力の定義,単位,三要素,合成について説明できる。
3週 (2) 力の合成 力の合成を理解し,計算できる。
4週 (3) 力の分解 力の分解を理解し,計算できる。
5週 (4) 力のモーメント 力のモーメントを理解し,計算できる。
6週 (5) バリニンオンの定理 バリニオンの定理をし,合力の作用位置が計算できる。
7週 (6) 力のつり合い 力のつり合いを理解し,つり合う力を計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 第2章 部材断面の性質(12時間,コア)
(1) 断面1次モーメント
断面1次モーメントを理解し,計算できる。
10週 (2) 図心 図心を理解し,計算できる。
11週 (3) 断面2次モーメント1 断面2次モーメントを理解できる。
12週 (4) 断面2次モーメント2 平行移動の公式を理解できる。
13週 (5) 断面2次モーメント3 断面2次モーメントを計算できる。
14週 (6) 断面2次モーメント4 組み合わせ断面の断面2次モーメントを計算できる。
15週 前期期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
後期
3rdQ
1週 第3章 静定はり(28時間,コア)
(1) はりの定義,基礎知識
はりの定義,はりの支点の種類,対応する支点反力を理解し,はりの種類やその安定性について説明できる。
2週 (2) 単純ばりの反力 種々の荷重を受ける単純ばりの支点反力を計算できる。
3週 (3) 単純ばりの断面力1 断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)を説明できる。
4週 (4) 単純ばりの断面力2 断面力の計算方法が理解できる。
5週 (5) 単純ばりの断面力3 単純ばりを解き,断面力図を作図できる。
6週 (6) 単純ばりの断面力4 単純ばりを解き,断面力図を作図できる。
7週 (7) 片持ちばりの反力と断面力 片持ちばりの支点反力を計算できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 (8) 片持ちばりの断面力 片持ちばりを解き,断面力図を作図できる。
10週 (9) 張出ばりの反力と断面力 張出ばりの支点反力を計算できる。
11週 (10) 張出ばりばりの断面力1 張出ばりを解き,断面力図を作図できる。
12週 (11) 張出ばりばりの断面力2 張出ばりを解き,断面力図を作図できる。
13週 (12) ゲルバーばりの反力と断面力 ゲルバーばりの支点反力を計算できる。
14週 (13) ゲルバーばりの断面力 ゲルバーばりを解き,断面力図を作図できる。
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4前9,前10,前11
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4前11,前12,前13,前14
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14

評価割合

定期試験中間試験・中テスト小テスト合計
総合評価割合365410100
基礎的能力18271055
専門的能力1827045
分野横断的能力0000