建設CAD・図学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 建設CAD・図学
科目番号 0054 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリント
担当教員 山﨑 俊夫,平沢 秀之

到達目標

1. 空間内に配置された物体のCG(コンピュータグラフィックス)による表現方法が理解できる。
2. 図面情報を理解し、手書きによる土木構造物の図面を描くことができる。
3. CADソフトの各種機能を理解し、基本的な構造物の図面が描ける技術を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1CGにおける色彩陰影表現、スムーズシェーディング、質感表現が理解できる。CGモデリングと3次元座標変換、レンダリング手法が理解できる。CGによる物体の3次元表示方法が理解できない。
評価項目2構造物の三面図をバランスよく精確に描くことができる。構造物の三面図を丁寧に描くことができる。描かれた図面が不完全。
評価項目3選択課題を全て完成させて提出。選択課題を1つのみ完成させて提出。必修課題が未完成。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
 社会基盤施設や構造物の計画段階において、2次元または3次元で描かれる精確な図面や画像(CG)が必要となる。実務では、これらの図面や画像に描かれた情報を正しく理解する能力と、正しく描く能力が必要となる場合が多い。この科目ではCGの基礎知識をまず学び、空間把握能力を身に付ける。また、手書きによる図面とCADによる図面作成法を理解し、基本的な構造物の図面が描ける技術を習得する。
授業の進め方・方法:
 前期の前半では、コンピュータグラフィックスの基礎事項を習得する。3次元空間に置かれた物体がどのように表現されるかを正しく理解すること。前期の後半では、実務設計で必要となる橋梁一般図(橋の側面、平面および断面が描かれた図面)などを用いて、図面の見方を習得し、手書きによる図面作成にも取り組む。後期でのCAD製図の準備にもなる。
 後期の授業は、コンピュータを使用した図面作成(=CAD製図)に取り組む。CADとは、Computer Aided Designの略称である。コンピュータの操作技能の習熟が重要である。図面を速く、精確に、美しく描けるよう取り組むこと。
 課題は決められた期限までに提出すること。提出期限に遅れた場合は4割を上限として減点する場合がある。
注意点:
 この科目は図面を描く全ての科目に関連する。特に関連性が深い科目は、「創造デザイン」、「応用創造デザイン」、「測量学・測量実習Ⅰ~Ⅲ」、「構造設計製図Ⅰ~Ⅱ」である。CAD操作方法を理解しておかないと、「構造設計製図Ⅰ~Ⅱ」での実習が極めて困難となるので、この科目で確実に身に付ける必要がある。
 総合評価割合の試験には、中テストと前期期末試験の成績が含まれる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、CGの活用方法 講義概要が理解できる。CGの活用方法が理解できる。
2週 三面図と立体図 三面図と立体図の基礎が理解できる。
3週 平面図の作図 平面図を理解し住宅平面図を作図できる。(評価割合5%)
4週 断面図の作図 断面図を理解し住宅断面図を作図できる。(評価割合5%)
5週 デジタル画像とその表現 2次元CGの基礎知識が理解できる。
6週 画像の生成と描画 2次元CGの表現が理解できる。
7週 3次元形状のモデリング 3次元形状のモデリング方法とモデリングツールが理解できる。
8週 中テスト
2ndQ
9週 中テスト返却、解答解説
土木製図の規約、基本図形の作図
中テストの解答解説を通じて正解が理解できる。
土木製図の規約を理解し、簡単な図形の三面図が描ける。
10週 隠面処理とレンダリング 透視投影と隠面処理の方法およびレンダリング手法が理解できる。
11週 光の性質とシェーディング 光の性質、シェーディングと影付けの方法が理解できる。
12週 テクスチャとマッピング テクスチャによる質感表現とマッピングの方法が理解できる。
13週 橋梁一般図の作図 橋梁一般図に描かれた様々な情報が理解できる。
橋梁一般図を手書きで作図できる。(評価割合5%)
14週 市街地地図と地図記号
地形図と縦断図
市街地地形図に描かれた様々な情報が理解できる。
地形図から縦断図を作図できる.(評価割合5%)
15週 前期期末試験
16週 試験答案返却、解答解説
橋梁模型の製作
試験問題の解答解説を通じて正解が理解できる。
簡単な立体物(橋梁模型)が制作できる。(評価割合5%)
後期
3rdQ
1週 CADによる製図の基礎 CADハードウェアとソフトウェアについて理解できる。
2週 環境設定と必修課題Aの作図 画層、寸法等の設定と多角形等の作図ができる。
3週 必修課題B (桁橋) 基本的な操作方法を駆使して必修課題Bに取り組む。
4週 必修課題B (桁橋) 基本的な操作方法を駆使して必修課題Bに取り組む。
5週 必修課題B (桁橋) 必修課題Bを完成させ、印刷して提出する。
6週 必修課題C (桁橋3次元設計) CADの基本操作方法を駆使して桁橋を作図する。
7週 必修課題C (桁橋3次元設計) CADの基本操作方法を駆使して桁橋を作図する。
8週 必修課題C (桁橋3次元設計) 3D-CADの操作方法を習得してCG制作に取り組む。
4thQ
9週 必修課題C (桁橋3次元設計) 3D-CADの操作方法を習得してCG制作に取り組む。
10週 必修課題D (トラス橋) 操作方法を幅広く駆使して必修課題Dに取り組む。
11週 必修課題D (トラス橋) 操作方法を幅広く駆使して必修課題Dに取り組む。
12週 必修課題D (トラス橋) 必修課題Dを完成させ、印刷して提出する。
13週 選択課題 (アーチ橋①または②) 操作方法を幅広く駆使して選択課題に取り組む。
14週 選択課題 (アーチ橋①または②) 操作方法を幅広く駆使して選択課題に取り組む。
15週 選択課題 (アーチ橋①または②) 選択課題を完成させ、印刷して提出する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野製図線と文字の種類を説明できる。4前2,前3,前4,前9,前13
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。4前2,前3,前4,前9,前13
CADソフトウェアの機能を説明できる。4後1
図形要素の作成と修正について、説明できる。2後2,後5,後9,後12,後15
画層の管理を説明できる。2後2,後5,後9,後12,後15
図の配置、尺度、表題欄、寸法と寸法線の規約について、説明できる。2前9

評価割合

試験発表相互評価成果品実技ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力12.50087.5000
分野横断的能力0000000