建設CAD・図学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 建設CAD・図学
科目番号 0061 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリント
担当教員 平沢 秀之

到達目標

1. Excelのグラフ作成機能を用いて自然現象や数値計算結果を可視化する技術を習得する。
2. CGによる2次元の幾何学模様を描く技術を習得する。
3. CADソフトの各種機能を理解し、基本的な構造物の図面が描ける技術を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1Excelによる数値計算とグラフ作成ができる。与えられた数値データからExcelを用いてグラフを描くことができる。Excelを用いたグラフの作成方法が理解できない。
評価項目2美しい幾何学模様を描くことができる。単純な幾何学模様を描くことができる。単純な幾何学模様を描くことができない。
評価項目3選択課題を完成させて提出。必修課題を完成させて提出。必修課題が未完成。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
 4年生、5年生になると、実験結果をグラフで表現する機会が増える。また、卒業後の実務において、社会基盤施設や構造物の計画の際、2次元または3次元で描かれる精確な図面や画像(CG)が必要となり、これらの図面や画像に描かれた情報を正しく理解する能力と、正しく描く能力が必要となる。この科目ではExcelを利用してグラフを作成する技術の修得、プログラミングによる2次元幾何学模様の作成技術の習得、手書きによる基礎的な作図技術の習得、CADによる2次元図面および3次元図面の作成法の習得を目指す。なお授業内容は公知の情報のみに限定されている。
授業の進め方・方法:
 前期は、三角定規を使用した簡単な作図、Excelを利用したグラフ作成、幾何学模様の作成を行う。後期は、コンピュータを使用した図面作成(=CAD製図)に取り組む。コンピュータの操作技能の習熟が重要である。図面を速く、精確に、美しく描けるよう取り組むこと。
注意点:
 この科目に関連性が深い科目は、「創造デザイン」、「応用創造デザイン」、「測量学・測量実習Ⅰ~Ⅲ」、「構造設計製図Ⅰ~Ⅱ」である。CAD操作方法を理解しておかないと、「構造設計製図Ⅰ~Ⅱ」での実習が極めて困難となるので、この科目で確実に身に付ける必要がある。
 評価方法は、課題(100点=各課題の合計点)のみで、試験は実施しない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、製図の基礎 講義概要が理解できる。手書き製図の基礎(平行線、垂直線、寸法線等)が理解できる。手書き製図とCAD製図の違いが理解できる。
2週 正投影法 3次元構造体を第一角法と第三角法で描くことができる。
3週 数値データの可視化 自然現象の数値データをExcelのグラフ作成ツールを用いて描くことができる。
4週 計算結果の可視化 y=f(x)のグラフをExcelのグラフ作成ツールを用いて描くことができる。
5週 VBAによる関数の可視化 座標データを読み込み、VBAを用いてグラフを描くことができる。
6週 VBAによる数値計算と可視化 VBAによりy=f(x)の数値計算を行い、その結果をグラフに描くことができる。
7週 最小2乗法 与えられたデータに最もフィットする直線関係式を導くことができる。直線関係式をグラフで表すことができる。
8週 VBAによる基本図形の作図 VBAを用いて、多角形や丸などの基本図形を描くことができる。
2ndQ
9週 直線的幾何学模様の作図基礎 直線を構成要素とする幾何学模様の作図法を、例題を通して理解することができる。
10週 直線的幾何学模様の作図応用1 直線を構成要素とする幾何学模様を、自らプログラムを作成して描くことができる。
11週 直線的幾何学模様の作図応用2 直線を構成要素とする幾何学模様を、自らプログラムを作成して描くことができる。
12週 曲線的幾何学模様の作図基礎 曲線を構成要素とする幾何学模様の作図法を、例題を通して理解することができる。
13週 曲線的幾何学模様の作図応用1 曲線を構成要素とする幾何学模様を、自らプログラムを作成して描くことができる。
14週 曲線的幾何学模様の作図応用2 曲線を構成要素とする幾何学模様を、自らプログラムを作成して描くことができる。
15週 曲線的幾何学模様の作図応用3 曲線を構成要素とする幾何学模様を、自らプログラムを作成して描くことができる。
16週
後期
3rdQ
1週 CADによる製図の基礎 CADハードウェアとソフトウェアについて理解できる。
2週 環境設定と必修課題Aの作図 画層、寸法等の設定と多角形等の作図ができる。印刷して提出する。
3週 必修課題B (桁橋) 基本的な操作方法を駆使して必修課題Bに取り組む。
4週 必修課題B (桁橋) 基本的な操作方法を駆使して必修課題Bに取り組む。
5週 必修課題B (桁橋) 必修課題Bを完成させ、印刷して提出する。
6週 必修課題C (3次元設計) 基本的な操作方法を駆使して必修課題Cに取り組む。
7週 必修課題C (3次元設計) 基本的な操作方法を駆使して必修課題Cに取り組む。
8週 必修課題C (3次元設計) 基本的な操作方法を駆使して必修課題Cに取り組む。
4thQ
9週 必修課題C (3次元設計) 必修課題Cを完成させ、印刷して提出する。
10週 必修課題D (トラス橋) 操作方法を幅広く駆使して必修課題Dに取り組む。
11週 必修課題D (トラス橋) 操作方法を幅広く駆使して必修課題Dに取り組む。
12週 必修課題D (トラス橋) 必修課題Dを完成させ、印刷して提出する。
13週 選択課題 (アーチ橋①または②) 操作方法を幅広く駆使して選択課題に取り組む。
14週 選択課題 (アーチ橋①または②) 操作方法を幅広く駆使して選択課題に取り組む。
15週 選択課題 (アーチ橋①または②) 選択課題を完成させ、印刷して提出する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野製図線と文字の種類を説明できる。4前2,前3,前4,前9,前13
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。4前2,前3,前4,前9,前13
CADソフトウェアの機能を説明できる。4後1
図形要素の作成と修正について、説明できる。2後2,後5,後9,後12,後15
画層の管理を説明できる。2後2,後5,後9,後12,後15
図の配置、尺度、表題欄、寸法と寸法線の規約について、説明できる。2前9

評価割合

試験発表相互評価成果品実技ポートフォリオその他合計
総合評価割合00010000100
基礎的能力0000000
専門的能力00010000100
分野横断的能力0000000