物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 物理Ⅱ
科目番号 0067 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:4
教科書/教材 改訂版 総合物理2 -波・電気と磁気・原子-(数研出版) /プリント
担当教員 平沢 秀之

到達目標

1. 円運動と万有引力に関する物理現象と法則が説明でき、計算することができる。
2. 波動に関する物理現象と法則が説明でき、計算することができる。
3. 電磁気・原子に関する物理現象と法則が説明でき、計算することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物体の運動に関する式を立てることができ、計算問題を正確に解くことができる。公式の意味を理解し、計算問題を解くことができる。物理現象が理解できず、計算問題を解くことができない。
評価項目2波の性質を理解し、音波、光波に関する計算問題を正しく解くことができる。波動に関する重要な物理法則が説明でき、その法則を用いて、物理量の計算ができる。波動に関する重要な物理法則が概ね説明できない。
評価項目3電磁気・原子に関する重要公式を理解し、計算問題を正しく解くことができる。電磁気・原子に関する物理現象を理解し、物理量を計算が概ねできる。電磁気・原子に関する物理量の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 物理の学習を通じて、自然現象を系統的・論理的に考える能力を養い、自然現象を解明するために物理的な見方・考え方を修得する。物理は工学の基礎であり、科学技術の発展に欠かせない科目である。物理Ⅱでは、円運動、万有引力、波の性質、音波、光波、電気、磁気、原子の分野を学習する。
授業の進め方・方法:
 物理Ⅱでは、授業の前半で主として理論、法則、物理現象について学ぶ。後半で主として計算練習を行い、知識の定着化を図る。
注意点:
 評価方法は、{前期中テスト(100点満点)+前期期末試験(100点満点)+後期中テスト (100点満点)+後期期末試験(100点満点)}÷4。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、等速円運動 物理Ⅱの概要、評価法が理解できる
角速度、向心力等の物理量に関する計算ができる
2週 単振動 単振動している物体の変位や力に関して説明できる
3週 万有引力 万有引力の法則が理解できる
万有引力による位置エネルギーの計算ができる
4週 波と媒質の運動 横波と縦波の違いを説明できる
5週 波の基本的性質 振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる
6週 波の重ね合わせ 波の干渉と定常波について説明できる
7週 波動の伝わり方 回折、反射、屈折、ホイヘンスの原理について説明できる
8週 前期中テスト
2ndQ
9週 音の性質、弦の固有振動 音波の伝わり方を説明できる
弦の固有振動数を計算することができる
10週 発音体の振動と共鳴、共振 気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる
11週 ドップラー効果 ドップラー効果による音の振動数を求めることができる
12週 光の性質、レンズと鏡 光の反射、屈折について説明できる
13週 ヤングの実験、回折格子 光の干渉、回折について説明できる
14週 薄膜、くさび形空気層、ニュートンリング 屈折、反射により光が強め合ったり弱めあったりすることが説明できる
15週 前期期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
後期
3rdQ
1週 静電気力、導体・不導体 導体と不導体の違いについて説明できる
2週 電場・電位 電場・電位、電気力線について説明できる
3週 コンデンサーの電気容量 コンデンサーの仕組みと電気容量について説明できる
4週 コンデンサーの接続 並列接続と直列接続による合成容量を計算できる
5週 オームの法則 オームの法則が説明でき、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる
6週 直流回路、ジュール熱 キルヒホッフの法則を利用して、回路に流れる電流の計算ができる
7週 電流と磁場 電流により生じる磁場の向きと強さを説明することができる
8週 後期中テスト
4thQ
9週 電流が磁場から受ける力 ローレンツ力を計算することができる
10週 電磁誘導の法則 コイルに生じる起電力の大きさを求めることができる
11週 電子と光 光電効果を説明することができる
12週 X線 ブラッグの条件、コンプトン効果が理解できる
13週 原子の構造とエネルギー準位 バルマー系列が理解できる
14週 原子核反応 放射性崩壊、半減期、核分裂、核融合が理解できる
15週 後期期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前2,前5
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前2
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前1
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3前5
横波と縦波の違いについて説明できる。3前4
波の重ね合わせの原理について説明できる。3前6
波の独立性について説明できる。3前6
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3前6
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3前6
ホイヘンスの原理について説明できる。3前7
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3前7
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3前9
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3前10
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3前10
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3前11
自然光と偏光の違いについて説明できる。3前12
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3前12
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3前13
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3後1
電場・電位について説明できる。3後2
クーロンの法則が説明できる。3後1
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3後1
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3後5
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3後5
ジュール熱や電力を求めることができる。3後6
物理実験物理実験波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前4
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前14

評価割合

定期試験小テストレポート学習到達度試験合計
総合評価割合100000100
基礎的能力00000
専門的能力100000100
分野横断的能力00000