有機材料工学特講Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 有機材料工学特講Ⅰ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質環境工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 改訂高分子化学入門-高分子の面白さはどこからくるか-(蒲池幹治 エヌ・ティー・エス)
担当教員 清野 晃之

到達目標

1. 代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。
2. 高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質が説明できる。
3. 高分子の熱的性質が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目15大汎用プラスチック以外に、エンプラやスーパーエンプラについても説明できる。5大汎用プラスチックの種類とその性質を説明できる。5大汎用プラスチックの種類とその性質を説明できない。
評価項目2高分子の分子量と構造について理解し、分子間に働く相互作用について説明できる。教科書を見ながらであれば、高分子の分子量と構造、およびその性質について説明できる。高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質が説明できない。
評価項目3高分子に熱を加えた際の分子鎖の動きを説明できる。ガラス転移温度や融点について説明できる。高分子の熱的性質について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義は高分子材料についての基礎から応用までを勉強する。前半は高分子材料の基礎を学ぶと共に、熱が加わることでの材料の変化について勉強する。また、本科4年生で学んだ高分子化学の授業内容と一部重複するので、関連性を意識して学習すること。後半は力学的性質について、また、機能性高分子材料について勉強する。
授業の進め方・方法:
機能性材料として電気を通すプラスチックを勉強するが、この技術は日本人がノーベル賞を受賞しているため、名前と受賞内容を説明できるようになってほしい。また、確認問題を定期的に出題し、それを解くことで理解を深めている。さらに、インターネットにより調査させる課題を与え、レポート提出させている。
注意点:
「物質環境工学専攻」学習・教育到達目標の評価:定期試験(B-2) (70%),小テスト及び課題(B-2) (30%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス ・有機材料全体について理解できる
2週 プラスチックの分類(コア) ・汎用プラスチック・エンプラの違いを説明できる。
3週 熱可塑性高分子・熱硬化性高分子 ・熱可塑性と熱硬化性高分子の違いを説明できる。
4週 高分子物質の熱的性質その1(コア) ・低分子と高分子の状態変化について説明できる。
5週 高分子物質の熱的性質その2(コア) ・高分子のガラス転移温度を理解できる。
6週 耐熱性高分子材料 ・耐熱性高分子材料を分子設計できる。
7週 高分子の成型方法 ・高分子の成型方法について説明できる
8週 中間試験
4thQ
9週 試験答案の返却と解答 ・試験問題を通じて間違った箇所を理解できる。
10週 高分子の力学的性質その1 ・弾性・粘性を理解できる
11週 高分子の力学的性質その2 ・粘弾性を理解できる
12週 高強度・高弾性率高分子その1 ・高強度・高弾性率高分子の分子設計・性能を理解できる。
13週 高強度・高弾性率高分子その2 ・炭素繊維・ナノセルロースについて説明できる。
14週 高吸水性高分子 ・高分子材料が水を吸収する原理を説明できる。
15週 高分子物質の電気的性質 ・プラスチックに電気が流れる仕組みを理解できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他小テスト・課題合計
総合評価割合700000030100
基礎的能力0000001010
専門的能力70000002090
分野横断的能力00000000