応用微生物化学特講

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用微生物化学特講
科目番号 0026 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質環境工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 環境微生物学入門 (瀬戸昌之 著、朝倉書店発行)
担当教員 上野 孝

到達目標

1.原核・真核微生物の種類と特徴を説明できる。
2.生態系における微生物の役割を説明できる。
3. 地球上の炭素・窒素の循環に関わる微生物について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1原核・真核微生物の種類と特性を正確に説明できる。原核・真核微生物の種類と特性を説明できる。原核・真核微生物の種類と特性を説明できない。
評価項目2生態系における微生物の役割を正確に説明できる。生態系における微生物の役割を説明できる。生態系における微生物の役割を説明できない。
評価項目3地球上の炭素・窒素の循環に関わる微生物について正確に説明できる。地球上の炭素・窒素の循環に関わる微生物について説明できる。地球上の炭素・窒素の循環に関わる微生物について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 B-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 本講義では、微生物の形態・分類・代謝などの知識を習得するとともに、持続可能な地球環境を維持している微生物の役割について学習する。誕生直後の地球における大気の成分や気温、水環境が否生物的にマイルドに変わっていき、現在の地球環境を作り出した微生物の誕生とそれを維持し続けている重要性を学び、地球環境と深く結び付いている微生物の役割に関する知識を習得する。さらに、廃水処理において様々な微生物機能を利用していることについても学習する(B-2)。
授業の進め方・方法:
 本講義の履修に当たっては、本科までに学んだ生物および環境関連科目について十分に復習しておくこと。本講義では微生物の形態や分類、代謝などについて学んだ後、原始の地球から現在のマイルドな地球環境を作り出し、それを維持し続けている微生物の役割について元素の循環の観点などから基礎的知識を習得する。
注意点:
○内容が多岐にわたるので、学んだことをしっかり復習する。
物質環境工学専攻学習・教育到達目標の評価:定期試験80%(B)、課題20%(B)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・ガイダンス
・微生物の形態
・学習到達目標、授業の進め方、評価方法、諸注意を知る。
・微生物の種類と生物学的な分類を説明できる。
2週 ・微生物の形態 ・微生物の種類と生物学的な分類を説明できる。
3週 ・生物圏のしくみと微生物の役割 ・生態系における微生物の役割を説明できる。
4週 ・生物圏のしくみと微生物の役割
・多様な微生物の基質
・生態系における微生物の役割を説明できる。
・多様な栄養源で生きる微生物の分類を説明できる。
5週 ・多様な微生物の基質
・地球と生物の歴史
・多様な栄養源で生きる微生物の分類を説明できる。
・現在の地球環境を形成した微生物の役割を説明できる。
6週 ・地球と生物の歴史 ・現在の地球環境を形成した微生物の役割を説明できる。
7週 ・微生物が変えた大気の酸素と二酸化炭素濃度 ・酸素やオゾン層を作り上げた微生物の役割を説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 ・試験答案の返却と解答の解説
・炭素の好気的分解と地球上の循環
・試験問題を通じて間違った箇所を理解できる。
・地球上の炭素循環に関わる好気性微生物を説明できる。
10週 ・炭素の好気的分解と地球上の循環
・炭素の嫌気的分解と地球上の循環
・地球上の炭素循環に関わる好気性微生物を説明できる。
・地球上の炭素循環に関わる嫌気性微生物を説明できる。
11週 ・炭素の嫌気的分解と地球上の循環
・窒素の地球上の循環
・地球上の炭素循環に関わる嫌気性微生物を説明できる。
・地球上の窒素循環に関わる微生物の役割を説明できる。
12週 ・窒素の地球上の循環 ・地球上の窒素循環に関わる微生物の役割を説明できる。
13週 ・窒素の地球上の循環
・河川の自浄作用と微生物
・地球上の窒素循環に関わる微生物の役割を説明できる。
・河川の有機物を分解する微生物について説明できる。
14週 ・河川の自浄作用と微生物
・排水処理で活躍する微生物
・河川の有機物を分解する微生物について説明できる。
・活性汚泥法とそれに関わる微生物について説明できる。
15週 ・排水処理で活躍する微生物 ・活性汚泥法とそれに関わる微生物について説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。4前1,前2
生物工学原核微生物の種類と特徴について説明できる。4前1,前2
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。4前1,前2
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。4前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力7000001585
専門的能力100000515
分野横断的能力0000000