計算機システム

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 計算機システム
科目番号 0021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報科学・工学系共通科目) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 コンピュータアーキテクチャ【「内田敬一郎、小柳滋著」オーム社】
担当教員 三上 剛

到達目標

1. コンピュータに利用されているハードウェアの構造・構成を理解し説明できる。
2. コンピュータに利用されているハードウェアの高度化技術、高速化技術を理解し説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. コンピュータに利用されているハードウェアの構造・構成を理解し説明できる。コンピュータに利用されているハードウェアの構造・構成を理解し説明できる。コンピュータに利用されているハードウェアの基本的な構造・構成を理解し説明できる。コンピュータに利用されているハードウェアの構造・構成を理解するとこが困難で、説明できない。
2. コンピュータに利用されているハードウェアの高度化技術、高速化技術を理解し説明できる。コンピュータに利用されているハードウェアの高度化技術、高速化技術を理解し説明できる。コンピュータに利用されているハードウェアの基本的な高度化技術、高速化技術を理解し説明できる。コンピュータに利用されているハードウェアの高度化技術、高速化技術を理解することが困難で、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習目標 Ⅱ 実践性
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の習得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅰ ものづくりや環境に関係する工学分野のうち,専門とする分野の知識を持ち,基本的な問題を解くことができる

教育方法等

概要:
計算機アーキテクチャのハードウェア技術と構造・構成、関連するソフトウェア技術を学習する。
授業の進め方・方法:
急速に発展している計算機のアーキテクチャ(主にIA-32アーキテクチャ)のハードウェアの構造・構成、高度化・高速化技術、関連するソフトウェア技術を学習する。
評価では授業で出題する演習課題の取組み状況を重視している。
また、前期・後期とも第8週前後に、確認試験を実施する。
評価の割合は確認試験25%、定期試験25%、演習45%、レポート5%である。成績によっては、再試験を行うことがある。
注意点:
数学の基礎的な計算能力と説明のための文章力を養っておくこと。
授業で示される演習課題に自学自習により取り組むこと。演習課題は添削後、目標が達成されていることを確認し、返却する。目標が達成されていない場合には、再提出すること。
長期休業前にレポートのテーマを示すので、長期休業終了後に提出すること。
電卓、プリントを綴じるファイルを準備すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンピュータの歴史 コンピュータの進歩を理解し説明できる。
2週 コンピュータの基本構造(1) コンピュータの基本構造を理解し説明できる。
3週 コンピュータの基本構造(2) コンピュータの基本構造を理解し説明できる。
4週 記憶装置:メモリデバイスの構造(1) メモリデバイスの動作原理と構成を理解し説明できる。
5週 記憶装置:メモリデバイスの構造(2) メモリデバイスの性能を評価できる。
6週 記憶装置:階層構造と性能評価 コンピュータのメモリ階層とプログラムの局所性を理解し説明できる。
7週 記憶装置:キャッシュメモリの構造(1) キャッシュメモリシステムの動作原理を理解し説明できる。
8週 達成度評価試験
2ndQ
9週 記憶装置:キャッシュメモリの構造(2) キャッシュメモリシステムの構成を理解し説明できる。
10週 記憶装置:キャッシュメモリの構造(3)、仮想記憶 キャッシュシステムの性能を評価できる。
11週 演算装置:データの形式と演算誤差(1) - 基数変換、固定小数点数 整数と固定小数点数の表現を理解し説明できる。
12週 演算装置:データの形式と演算誤差(2) - 浮動小数点数 浮動小数点数の表現を理解し説明できる。
13週 演算装置:データの形式と演算誤差(3) - 文字コード 文字コードの定義を理解し説明できる。
14週 演算装置:プロセッサの構成要素・命令形式とアセンブラ命令 アセンブラ命令からプロセッサの処理を説明できる
15週 演算装置:アセンブラのプログラム演習 アセンブラ命令を用いた簡単な演算プログラムを作成できる
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 演算装置:算術演算・シフト演算 アセンブラ命令を用いた簡単な算術演算、シフト演算のプログラムを作成できる
2週 制御装置:アドレッシング・リトルエンディアン アセンブラ命令を用いてアドレッシングについて説明できる
3週 制御装置:命令パイプライン(1) パイプライン機能の動作原理を理解し説明できる。
4週 制御装置:命令パイプライン(2) パイプライン機能の高速化について説明できる。
5週 制御装置:命令パイプライン(3) パイプライン機能の性能を評価できる。
6週 制御装置:スーパースカラ・アウトオブオーダー実行 高速処理を目指した各種方法について説明できる
7週 制御装置:CPI・処理性能の評価 処理性能の評価方法について説明できる
8週 達成度評価試験
4thQ
9週 制御装置:マルチプロセッサの構造と分類 マルチプロセッサの基本的な構造について説明できる
10週 制御装置:マルチプロセッサにおけるキャッシュの制御 マルチプロセッサにおけるキャッシュの制御方法について説明できる
11週 入出力装置:バスの構成と特徴 バスの構成と入出力装置制御方式を理解し説明できる。
12週 入出力装置:メモリマップドI/O・割り込み 入出力レジスタとバスの構成を理解し説明できる。
13週 入出力装置:DMA・バスの調停 バスの調停の仕組みを説明できる。DMAの仕組みについて説明できる
14週 入出力装置:補助記憶装置・HDDのアクセス時間 補助記憶装置の構成と動作を理解し説明できる。
15週 入出力装置:RAID ハードディスクの構成とRAIDの種類と原理について説明できる
16週 後期定期試験

評価割合

達成度評価試験定期試験演習レポート合計
総合評価割合2525455100
基礎的能力151525560
専門的能力101020040
分野横断的能力00000