オペレーティングシステム

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 オペレーティングシステム
科目番号 0024 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報科学・工学系共通科目) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:松尾啓志著「オペレーティングシステム【第2版】」森北出版.参考図書:野口 健一郎著「オぺレーティングシステム改訂2版」オーム社,吉澤康文著「オペレーティングシステムの基礎 ーネットワークと融合する現代OSー」オーム社,タネンバウム著「モダンオペレーティングシステム 原著第2版」ピアソン・エデュケーション (原著:A.S.Tanenbaum, Modern Operating Systems, Second edition, Prentice Hall),ピーターソン,シルバーシャッツ著「オペレーティングシステムの概念 上」培風館 (原著第7版:A.Silberschatz, P.B.Galvin, G.Gagne, Operating System Concepts, 7th ed, John Wiley & Sons),大久保英嗣著「ライブラリ新情報工学の基礎5 オペレーティングシステムの基礎」サイエンス社,谷口秀夫著「オペレーティングシステム概説 その概念と構造」サイエンス社
担当教員 大橋 智志

到達目標

1.オペレーティングシステムが機能するために必要となるCPU仮想化技術として,プロセルおよびスケジューリングの役割,目的,機能を理解し説明できる.
2.並行プロセスにおける排他制御,セマフォの役割,目的,機能を理解し説明できる.
3.主記憶管理における領域割り当て,ページング,セグメンテーション,仮想記憶の役割,目的,機能を理解し説明できる.
4.ファイルによる2次記憶管理,ファイルシステムの役割,目的,機能を理解し説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.オペレーティングシステムが機能するために必要となるCPU仮想化技術として,プロセルおよびスケジューリングの役割,目的,機能を理解し説明できる.CPU仮想化技術として,プロセルおよびスケジューリングの役割,目的,機能を理解し説明できる. 2.並行プロセスにおける排他制御,セマフォの役割,目的,機能を理解し詳しく説明できる.CPU仮想化技術として,プロセルおよびスケジューリングの役割,目的,機能を理解し説明できる. 2.並行プロセスにおける排他制御,セマフォの役割,目的,機能を理解し簡単に説明できる.CPU仮想化技術として,プロセルおよびスケジューリングの役割,目的,機能を理解し説明できる. 2.並行プロセスにおける排他制御,セマフォの役割,目的,機能を理解していない.
2.並行プロセスにおける排他制御,セマフォの役割,目的,機能を理解し説明できる.並行プロセスにおける排他制御,セマフォの役割,目的,機能を理解し詳しく説明できる.並行プロセスにおける排他制御,セマフォの役割,目的,機能を理解し簡単に説明できる.並行プロセスにおける排他制御,セマフォの役割,目的,機能を理解していない.
3.主記憶管理における領域割り当て,ページング,セグメンテーション,仮想記憶の役割,目的,機能を理解し説明できる.主記憶管理における領域割り当て,ページング,セグメンテーション,仮想記憶の役割,目的,機能を理解し詳しく説明できる.主記憶管理における領域割り当て,ページング,セグメンテーション,仮想記憶の役割,目的,機能を理解し簡単に説明できる.主記憶管理における領域割り当て,ページング,セグメンテーション,仮想記憶の役割,目的,機能を理解していない.
評価項目4 達成目標(1)~(4.ファイルによる2次記憶管理,ファイルシステムの役割,目的,機能を理解し説明できる.2)の演習課題を以上作成し、提出できるファイルによる2次記憶管理,ファイルシステムの役割,目的,機能を理解し詳しく説明できる.ファイルによる2次記憶管理,ファイルシステムの役割,目的,機能を理解し簡単に説明できる.ファイルによる2次記憶管理,ファイルシステムの役割,目的,機能を理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 本講義では,オペレーティングシステムの技術のうち,特に重要となる4つの項目「CPUの仮想化」,「並行プロセス」,「主記憶管理」,「ファイル」について説明する.また,本講義では特定OSの実装ではなく,多くのOSで実現されている基本的なモデルについて説明するが,演習時には UNIX環境下での課題に取り組みオペレーティングシステムに関する演習にも取り組む.
授業の進め方・方法:
 授業は座学を中心に進めるが,コンピュータを使用した演習も実施する.
 授業内容は,到達目標に記載した4つ内容を中心に学習する.演習時には情報処理実習室または情報システム実習室でのUNIX環境において,演習課題に取り組み,オペレーティングシステムの基礎知識を身につける.
 到達目標の確認として,達成度確認テスト,演習課題,定期試験を実施し,これらを成績評価に含める.また,定期試験の結果によっては再試験を実施する場合がある.再試験の結果および到達度確認テスト,演習課題を含めた再評価を実施する場合もある.ただし,演習課題の提出状況,到達度確認試験の解答状況および授業態度に問題がある学生については再試験および再評価を実施しない場合がある.
 本科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として教科書およびBlackboardに掲載する授業資料を活用し,到達度確認試験および演習課題にも自主的に取り組む必要がある.
注意点:
 受講に際しては,教科書,ノート,筆記用具を持参すること.適宜,資料を配布することがある.また,演習課題の提出が必須となることから,プログラム作成に関連する知識,特に「C言語」,「データ構造とアルゴリズム」に関する内容を復習しておくこと.演習課題の提出物は期限までに提出すること.報告・連絡・相談もなく提出期限内に課題が提出されない場合は,課題評価点を減点する.提出物の内容が不十分な場合には再提出を求める.なお,講義予定に変更がある場合には,講義中に連絡するので注意すること.
 本講義は学修単位制を導入していることから,自学自習として講義および演習に取り組む前には,関連分野の予習復習をおこなうこと.また,演習課題に取り組む時間が多く必要となることから,コンピュータ実習室(情報処理実習室,情報システム実習室)を積極的に利用すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オペレーティングシステムの役割 オペレーティングシステムの役割について理解し、説明できる。
2週 CPUの仮想化:プロセス プロセス管理について理解し、説明できる。
3週 CPUの仮想化:スケジューリング CPUのスケジューリング方法について理解し、説明できる。
4週 並行プロセス:排他制御 排他制御について理解し、説明できる。
5週 並行プロセス:セマフォ セマフォについて理解し、説明できる。
6週 並行プロセス:モニタ モニタの構造について理解し、説明できる。
7週 主記憶管理:領域割り当て 主記憶管理における領域割り当てについて理解し、説明できる。
8週 主記憶管理:ページング ページングについて理解し、説明できる。
4thQ
9週 主記憶管理:セグメンテーション セグメンテーションについて理解し、説明できる。
10週 主記憶管理:仮想記憶 仮想記憶について理解し、説明できる。
11週 主記憶管理:ページ置き換え方式 ページ置き換え方式について理解し、説明できる。
12週 ファイル:2次記憶 2次記憶について理解し、説明できる。
13週 ファイル:領域割り当てと整合性 ファイルの領域割り当てと整合性について理解し、説明できる。
14週 ファイル:ファイルシステム ファイルシステムについて理解し、説明できる。
15週 仮想化技術 仮想化技術について理解し、説明できる。
16週 定期試験

評価割合

演習課題到達度確認試験定期試験合計
総合評価割合204040100
基礎的能力0302050
専門的能力20102050