システム工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 システム工学
科目番号 0049 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(情報科学・工学系共通科目) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (教科書)室津義定・大場史憲・米沢政昭・藤井 進 共著「システム工学」森北出版  (参考図書)森雅夫・松井知己著 「オペレーションズ・リサーチ」朝倉書店 伏見正則著「理工学者が書いた数学の本:確率と確率過程」講談社 室津義定・大場史憲・米沢政昭・藤井 進 共著「システム工学」森北出版 近藤次郎著「オペレーションズ・リサーチの手法」日科技連 貝原俊也著「オペレーションズ・リサーチ -システムマネジメントの科学- 」オーム社 吉岡良雄著「待ち行列と確率分布 -情報システム解析への応用-」森北出版 イアン・ブラッドリー著「社会のなかの数理」九州大学出版会 北岡正敏著「確率統計と待ち行列理論」産業図書 鈴木光男著「ゲーム理論入門」共立出版 Leonard Kleinrock:"QueuingSystems: Problems and Solutions" Wiley-Interscience, 1996 (講義及び試験の内容水準確認のための参考資料)情報処理技術者試験 北岡正敏著「確率統計と待ち行列理論」産業図書 甘利直行著「オンラインシステムの設計」オーム社 木下栄蔵著「AHP入門」日科技連 Leonard Kleinrock:"QueuingSystems: Problems and Solutions" Wiley-Interscience, 1996
担当教員 土居 茂雄

到達目標

1)動的計画法を実際の問題に対して適用し,計算できること.
2)アローダイアグラムで表されるスケジュールのクリティカルパスを計算で求められること.
3)スケジュールをガントチャートで表現できること.
4)線形計画法の概要の説明・問題の定式化ができ,計算ができるようになること.
5)確率統計やマルコフ連鎖の基本的な計算ができること.
6)待ち行列の代表的なモデルについて,よく知られた公式を理解し,導出手順を説明できること.
7)意思決定の概要について理解し,説明できること.
8)ゲーム理論を理解し,説明できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1動的計画法を実際の問題に対して適用し,適切に計算できる動的計画法を実際の問題に対して適用し,計算できる動的計画法を実際の問題に対して適用し,計算できない
評価項目2アローダイアグラムで表されるスケジュールのクリティカルパスを計算で適切に求められるアローダイアグラムで表されるスケジュールのクリティカルパスを計算で求められるアローダイアグラムで表されるスケジュールのクリティカルパスを計算で求められない
評価項目3スケジュールをガントチャートで適切に表現できるスケジュールをガントチャートで表現できるスケジュールをガントチャートで表現できない
評価項目4線形計画法の概要の説明・問題の定式化・計算が適切にできる線形計画法の概要の説明・問題の定式化・計算ができる線形計画法の概要の説明・問題の定式化・計算ができない
評価項目5確率統計やマルコフ連鎖の基本的な計算が適切にできる確率統計やマルコフ連鎖の基本的な計算ができる確率統計やマルコフ連鎖の基本的な計算ができない
評価項目6待ち行列の代表的なモデルについて,よく知られた公式を理解し,導出手順を適切に説明できる待ち行列の代表的なモデルについて,よく知られた公式を理解し,導出手順を説明できる待ち行列の代表的なモデルについて,よく知られた公式を理解し,導出手順を説明できない
評価項目7意思決定の概要について適切に説明できる意思決定の概要について説明できる意思決定の概要について説明できない
評価項目8システムの信頼性向上技法とその評価が適切にできるシステムの信頼性向上技法とその評価ができるシステムの信頼性向上技法とその評価ができない
評価項目9英語⇔日本語のトランスレーションが適切にできる英語⇔日本語のトランスレーションができる英語⇔日本語のトランスレーションができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
システム工学は,システムを最適に計画・開発・評価・運用するための総合的な学問です.本講義ではその中でも,オペレーションズリサーチと呼ばれるシステムマネジメントに関わる分野を重点的に取り上げて講義します.
授業の進め方・方法:
企業などの組織体では,効率性・生産性・経済性・安全性・信頼性・保全性といった指標の向上が常に求められ,技術者にもこれらに対応できる資質が要求されます.システム工学では,これらに適用される技術や技法の理解と習得を目指します.講義は座学中心で進めます.理解度把握の観点から講義時に小テストを行うことがあります.
達成目標に示す試験,小テスト・レポートを100点法で採点し,定期試験50%,小テスト・レポート50%の割合で評価します.
配布される演習課題を自学自習として取り組み,その結果をレポートで提出してください.
成績によっては再試験を行うことがあります. 合格点は60点です.

(2020/07/14修正)
感染症の蔓延により,定期試験を実施する際の教室集合が望ましくない状況と考えられることから,定期試験50%に替えて定期課題50%にて評価します.
合格点が60点である点は変更ありません.
注意点:
自学自習時間として60時間を考え,本講義項目の達成目標に相当する課題を提示します.
レポートの提出期限後の提出は内容のいかんにかかわらず減点とします.ただし0点を下回ることはありません.

数学の知識を前提として進めますので,確率統計・線形代数・固有値・情報数学・微分積分について復習しておいてください.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オペレーションズ・リサーチの概要 システム工学で行うオペレーションズリサーチの概要について説明できるようになること.
2週 動的計画法 動的計画法について説明し,どのような場面で利用されるかを説明でき,実際に計算できること.
3週 動的計画法 動的計画法について説明し,どのような場面で利用されるかを説明でき,実際に計算できること.
4週 プロジェクトスケジューリング アローダイアグラムで表されるスケジュールのクリティカルパスを計算により求められること.スケジュールをガントチャートで表現できること.
5週 プロジェクトスケジューリング
線形計画法
アローダイアグラムで表されるスケジュールのクリティカルパスを計算により求められること.スケジュールをガントチャートで表現できること.
線形計画問題の利用分野・問題の定式化・最適解の求め方を学び,理解・説明できるようになること.また,線形計画問題を実際に計算し解を導出できること.
6週 線形計画法 線形計画問題の利用分野・問題の定式化・最適解の求め方を学び,理解・説明できるようになること.また,線形計画問題を実際に計算し解を導出できること.
7週 線形計画法 線形計画問題の利用分野・問題の定式化・最適解の求め方を学び,理解・説明できるようになること.また,線形計画問題を実際に計算し解を導出できること.
8週 待ち行列理論 待ち行列理論の公式の導出過程を理解し,実際に公式を導出できるようになること.
待ち行列に関する指標を計算できること.
2ndQ
9週 待ち行列理論 待ち行列理論の公式の導出過程を理解し,実際に公式を導出できるようになること.
待ち行列に関する指標を計算できること.
10週 待ち行列理論 待ち行列理論の公式の導出過程を理解し,実際に公式を導出できるようになること.
待ち行列に関する指標を計算できること.
11週 信頼性工学 システムの可用性向上の技法について理解し,実際のシステムにどのように応用されているか説明できるようになること.
12週 信頼性工学 システムの可用性向上の技法について理解し,実際のシステムにどのように応用されているか説明できるようになること.
13週 意思決定理論・意思決定基準 意思決定理論について説明できるようになること.意思決定理論について説明でき,実際の意思決定問題に対して適用できるようになること.
14週 意思決定原理・意思決定基準 意思決定理論について説明できるようになること.意思決定理論について説明でき,実際の意思決定問題に対して適用できるようになること.
15週 意思決定原理・意思決定基準 意思決定理論について説明できるようになること.意思決定理論について説明でき,実際の意思決定問題に対して適用できるようになること.
16週 定期試験(2020年度中止)

評価割合

小テストまたはレポート定期課題合計
総合評価割合5050100
専門的能力5050100