機器分析

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機器分析
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(応用化学・生物系共通科目) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:加藤正直著「基礎からわかる機器分析」森北出版 / 参考書:泉美治他監修 第2版「機器分析の手引き」化学同人, Donald T. Sawer et al., “Chemistry Experiments for Instrumental Methods”, John Wiley & Sons (1984)
担当教員 大島 和浩

到達目標

1. 主な機器分析手法の種類・概要・利点について理解し説明できる
2. 各分析方法により得られた測定結果に基づき,それぞれについて定性・定量分析を行うことができる
3. 各分析方法により得られたスペクトルやサーモグラムを解析し,試料の構造や物性に関する適切なデータを得ることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1主な機器分析手法の種類・概要・利点について理解し説明できる 主な機器分析手法の種類・概要・利点の基本的内容について説明できる主な機器分析手法の種類・概要・利点の基本的内容について説明できない
評価項目2各分析方法により得られた測定結果に基づき,それぞれについて定性・定量分析を行うことができる各分析方法により得られた測定結果に基づき,それぞれについて基本的な定性・定量分析を行うことができる各分析方法により得られた測定結果に基づき,それぞれについて基本的な定性・定量分析を行うことができない
評価項目3各分析方法により得られたスペクトルやサーモグラムを解析し,試料の構造や物性に関する適切なデータを得ることができる各分析方法により得られたスペクトルやサーモグラムを解析し,試料の構造や物性に関する基本的なデータを得ることができる各分析方法により得られたスペクトルやサーモグラムを解析し,試料の構造や物性に関する基本的なデータを得ることができない

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性
CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:
この科目は企業で高分子材料開発および分析を担当していた教員が、その経験を活かし、講義形式で授業を行うものである
機器分析は,簡単かつ短時間で必要とするデータが得られることから,研究機関はもとより化学産業現場においても多様な分析設備が導入され日常的に利用されている。
本講義では中でも汎用的な機器分析方法を取り上げ,その原理や測定手法,データ解析法の基本について学ぶ。
授業の進め方・方法:
主にパワーポイントを使用して講義形式で行う。テキストのほか,電卓・定規・グラフ用紙を用意すること。この科目は学修単位科目であり、適宜演習・小テストを課すので自学自習により取り組むこと。さらに講義のための予復習、達成度評価および定期試験の準備のための時間を総合し、60時間の自学自習時間を必要とする。
注意点:
成績評価は下記評価割合に従う(定期試験50%  中間達成度評価試験30% 小テスト10%  演習課題10%)。学業成績が60点に満たない場合の再試験は、受講態度および課題提出状況が良好な者に対して実施することがある。この場合再試験の結果を定期試験および中間達成度評価試験の成績に置き換えて再評価を行う。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機器分析の概要 主な機器分析手法の種類・概要・利点について説明できる
2週 紫外可視分光光度法 紫外可視分光光度法の原理について理解し説明できる。測定データから基礎的な定量分析を行うことができる。
3週 蛍光光度法 蛍光光度法の原理について理解し説明できる。測定データから基礎的な定量分析を行うことができる。
4週 原子吸光分析法 原子吸光分析法の原理について理解し説明できる。測定データから基礎的な定量分析を行うことができる
5週 ICP発光分析法 ICP発光分析法の原理について理解し説明できる。スペクトルから基礎的な定量分析を行うことができる
6週 熱分析法(1) DSC DSCの概要および測定原理について理解できる。サーモグラムを解析し,材料物性について知見を得ることができる。
7週 熱分析法(2) TG-DTA TG-DTAの概要および測定原理について理解できる。サーモグラムを解析し,材料物性について知見を得ることができる。
8週 中間達成度評価試験 第7週までの内容を理解している。テストで合格点に到達できる
4thQ
9週 赤外吸収スペクトル法 赤外吸収スペクトル法の原理について説明できる。IRスペクトルから,基礎的な構造解析ができる。
10週 ラマン分光法 ラマン分光法の原理について説明できる。IRスペクトルから,基礎的な構造解析ができる。
11週 クロマトグラフィー(1) GC GCの概要を理解し,クロマトグラムから定量計算ができる
12週 クロマトグラフィー(2) HPLC HPLCの概要を理解し、クロマトグラムから定量計算ができる
13週 クロマトグラフィー(3) SEC SECの概要を理解し,クロマトグラムから分子量を求める過程を説明できる
14週 クロマトグラフィー(4) イオン交換クロマトグラフィー 薄層クロマトグラフィー イオン交換クロマトグラフィーの原理を理解できる。薄層クロマトグラフィーの種類と解析方法について理解できる
15週 演習問題 演習問題を解くことができる
16週 定期試験

評価割合

定期試験中間達成度評価試験小テスト・課題合計
総合評価割合503020100
基礎的能力25151050
専門的能力25151050